トレックス・セミコンダクター<6616>は、半導体デバイスの開発、設計製造および半導体デバイスの販売を行っている。
グループは、大きく分けてトレックス・セミコンダクターとフェニテック・セミコンダクターの2社で構成されている。トレックス・セミコンダクターは半導体メーカーだが工場を持たないファブレス運営形態。製品は主にアナログ電源IC分野に特化しており、世界トップクラスの省電力・小型化に強みを持っている。電源ICは、電子機器の様々な機能を動かすために電圧を制御し安定供給する重要な役割があるが、TOREXの電源ICは独自の技術で電子機器の小型化・省電力化に貢献している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器38.2%、車載機器14.5%、医療機器2.3%、ウェアラブル機器3.2%、その他機器41.8%。地域別売上高では、日本32.5%、アジア39.1%、欧州19.1%、北米9.3%。(25年3月期上期時点)
一方、フェニテック・セミコンダクターは、半導体受託(ファウンドリ)を専業にし、主に「ディスクリート」と呼ばれる単機能の半導体製品を作っている。直近は、パワー半導体製品も製造しており、設立50年以上の日本メーカー。岡山と鹿児島に工場を構えており、専門性の高い製造対応力やオリジナルデバイスの開発力など豊富な経験を持っている。トレックスからフェニテックへのオーダーは約65%だが、フェニテックの中では約15%しかトレックス製品を製造していない。残り85%はトレックス以外の製品を扱っている。ファブレス経営のトレックスと、ファウンドリ事業のフェニテックが相互補完でシナジーを発揮している。アプリケーション別売上高構成比は、産業機器28.0%、車載機器25.8%、医療機器1.3%、その他機器44.9%。地域別売上高では、日本38.1%、アジア20.6%、欧州8.1%、北米33.2%。(25年3月期上期時点)
2025年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比5.5%減の12,524百万円(トレックス4,817百万円、フェニテック7,707百万円)、営業利益が同3.7倍の336百万円で着地した。トレックスは、中国市場は回復傾向にあったが日本・欧州市場の落ち込みにより減収、産業機器・一般民生機器分野が減少していた。ただ、為替の影響と棚卸評価損の戻りが発生し、増益を達成。フェニテックは、欧州・北米市場が減少して減収減益で着地した。市況の回復のスピードが想定を下回り通期の業績予想を下方修正、通期の売上高は前期比2.9%減の25,000百万円、営業利益が400百万円の黒字を見込んでいる。
今後の重点市場として、トレックスは産業機器(5G・IoTモジュール全固体電池モジュール)・車載機器(自動運転、ADASなど)、フェニテックは産業機器(産業用ロボット・鉄道・インバータなど)・車載機器(EV向けパワー半導体など)を挙げている。トレックスは、電源ICに加えて、パワー半導体製品も強化。パワー半導体事業拡大の専任組織を設置し、製品ラインナップ拡充を強力に推進していく。一方、フェニテックは、半導体前工程のウェハプロセス専業のファウンドリ事業を軸・強みとして事業展開していく。メインFABの一つとして鹿児島工場生産能力増強し、25年3月期で2万枚/月の安定した生産体制を構築。22年3月期比でトレックス製品の生産能力枚数を3倍にする。また、Siパワーデバイスの開発強化と販売促進で売上向上を見据えている。そのほか、株主還元では、業績水準を反映した利益配分として連結配当性向20%以上、安定的かつ継続的な株主還元の拡充として株主資本配当率(DOE)3%程度を目標として実施。配当利回り5%に近づくなか、ファブレス&ファウンドリ両軸で展開する同社の今後の動向には注目しておきたい。
Trex Co.(6616)從事半導體元件的開發、設計製造及銷售。
該群主要由Trex Co.和Fenitech Semiconductor兩家公司組成。Trex Co.是一家無工廠的Fabless經營模式的半導體製造商。其產品主要專注於模擬電源IC領域,具有全球頂級的省電和小型化優勢。電源IC在推動各種電子設備功能時,發揮着控制電壓並穩定供電的重要角色,而TOREX的電源IC則憑藉其獨特技術促進電子設備的小型化和省電化。按應用領域的營業收入構成比爲,工業設備38.2%,汽車設備14.5%,醫療設備2.3%,可穿戴設備3.2%,其他設備41.8%。按區域型的營業收入,日本32.5%,亞洲39.1%,歐洲19.1%,北美9.3%。(截至25年3月期上半年)
另一方面,Fenitech Semiconductor專注於半導體代工行業,主要生產被稱爲「離散」的單一功能半導體產品。最近還製造電力半導體產品,是一家成立超過50年的日本製造商。公司在岡山和鹿兒島設有工廠,並擁有高專業性的製造能力及豐富的經驗,支持獨特設備的開發。來自Trex的訂單約佔65%,但在Fenitech內,製造Trex產品的比例僅約15%,剩餘85%處理的則是Trex以外的產品。無工廠經營的Trex與代工業務的Fenitech相互補充,發揮着協同效應。按應用領域的營業收入構成比爲,工業設備28.0%,汽車設備25.8%,醫療設備1.3%,其他設備44.9%。按區域型的營業收入,日本38.1%,亞洲20.6%,歐洲8.1%,北美33.2%。(截至25年3月期上半年)
2025年3月期第二季度累計營業收入爲前一年同期相比減少5.5%的12,524百萬元(Trex 4,817百萬元,Fenitech 7,707百萬元),營業利潤達到同期的3.7倍,爲336百萬元。Trex的中國市場回暖趨勢明顯,但由於日本和歐洲市場的下滑導致營業收入減少,工業設備和一般民用設備領域的營業收入也有所下降。然而,匯率影響及存貨評價損失的回歸使得其實現了盈利增長。Fenitech則因歐洲和北美市場的下滑導致營業收入減少,利潤減少。市場復甦速度低於預期,全年業績預測下調,預計全年營業收入將比上期減少2.9%,達到25,000百萬元,營業利潤預計爲4億百萬元的盈利。
未來重點市場方面,Trex指出工業設備(5G、物聯網模塊、固態電池模塊)和汽車設備(無人駕駛、ADAS等),而Fenitech則關注工業設備(工業機器人、鐵路、逆變器等)和汽車設備(面向EV的電力半導體等)。Trex除了電源IC外,還將加強電力半導體產品的業務。設立專門團隊擴大電力半導體業務的規模,並將積極推進產品線的擴展。另一方面,Fenitech將以半導體前工藝的晶圓工藝爲核心和優勢開展業務。作爲主要的FAB之一,鹿兒島工廠增加生產能力,建成25年3月期的每月2萬片的穩定生產體制。相比22年3月期,Trex產品的生產能力是其三倍。此外,Fenitech還希望通過加強Si功率元件的開發和銷售,提升營業收入。此外,在股東回報方面,將依據業績水平實施20%以上的合併分紅派息,以期實現穩定和持續的股東回報,設定股東資本分紅率(DOE)約3%,在分紅收益率接近5%的背景下,值得關注這家公司在無工廠和代工兩條業務線的發展動向。