■AIAIグループ<6557>の今後の見通し
● 2025年3月期通期連結業績予想の概要
2025年3月期通期の連結業績予想については期初計画を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の12,100百万円、営業利益が同6.1%減の500百万円、経常利益が同31.5%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.2%増の400百万円としている。新規開設はAIAI NURSERYが3施設及びAIAI PLUSが1施設の計画(いずれも2024年4月に開設済み)である。
2025年3月期通期では増収、営業・経常減益、最終増益予想としている。売上高については、前期に比べてAIAI NURSERYの新規開設数が減少することや、介護事業を譲渡したことを考慮して小幅増収にとどまる見込みとしている。営業利益については人件費の増加、AIAI VISITの本格展開に向けた先行投資費用(訪問支援員の採用・育成等)などを見込み、小幅減益予想としている。経常利益については、新規開設数の減少に伴って営業外収益に計上する補助金収入も減少するため減益予想としている。親会社株主に帰属する当期純利益については増益予想としている。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が49.9%、営業利益が48.8%、経常利益が34.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が46.3%である。
■成長戦略
「AIAI三育圏」の事業環境は良好
1. 事業環境
同社が展開する「AIAI三育圏」を取り巻く事業環境として、認可保育園の分野(AIAI NURSERY)については、2023年4月にこども家庭庁が発足し、少子化対策及び教育・保育の質の向上のための取り組みとして2024年度から保育政策が大きく転換するなど、政府の「異次元の少子化対策」が後押し要因となるものの、少子化進展に加え、待機児童問題が解消が進み、業界全体で保育所の新規開設数が急速に鈍化していることなども考慮すると市場飽和感が否めず、小規模運営会社の淘汰が進む可能性も否定できないと弊社では考えている。
ただし一方では、少子化の局面でも障害を抱える子どもの数が増加の一途(障害を抱える子どもの数は2003年から2021年の間で5.46倍増加)を辿っており、これに伴って障害児通所支援(児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)に対するニーズが急速に高まっている。こうした状況を勘案すると、同社のAIAI PLUS、AIAI VISITにとって事業環境が良好であるだけでなく、保育・療育・教育を一体的に提供する「AIAI三育圏」にとっても事業環境は良好と弊社では考えている。
中期経営計画2023〜2025の進捗は順調
2. AIAIグループ中期経営計画2023~2025
同社は2023年5月に「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」を策定した。テック分野の位置付けを見直し、保育所等訪問支援(AIAI VISIT)や幼児教育プログラムなどの新たなビジネスモデル構築なども織り込んだ。目標数値としては最終年度の2026年3月期に売上高120~130億円、営業利益300~500百万円、3ヶ年累計投資額680百万円などを掲げた。そして計画1期目の2024年3月期に、最終年度の目標値に対して売上高をほぼ達成し、営業利益を超過達成した。利用者数、年間保育所等訪問支援実施数、社内ライセンス取得者数累計も計画を上回る水準となり、成長戦略は順調に推移している。
基本戦略として「AIAI三育圏」による事業間シナジーの最大化を図る方針に大きな変更点はない。AIAI NURSERYについては、待機児童問題の解消が進み業界全体で保育所の新規開設数が鈍化している状況を踏まえ、今後市場が成熟期を迎えることを念頭に置いて新規施設開設スピードを落とす形になるが、引き続きニーズ及び投資対効果の見込める地域に絞った出店を継続して利益の安定成長を推進するほか、業界再編も見据えた取り組みを推進する。一方で、障害児通所支援に対するニーズが急速に高まっているため、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を首都圏において本格化させる。AIAI VISITの展開については、訪問支援員の確保が順調に進展している一方で、現状は子育て世代等に対する認知度が高くないため、今後はプロモーションを強化する方針だ。2024年6月にはタイミー<215A>と協力し、AIAI VISITにおけるスポットワーカー活用を推進すると発表した。なおAIAI VISITについては、同年10月にAIAI VISIT東京(東京都墨田区)を開設している。
M&A・アライアンスに関しては、「AIAI三育圏」の範囲の拡大に資する同業他社等をターゲットとして積極的に検討する方針としている。2024年7月には独立系投資銀行であるストームハーバー証券(株)と業務協力に関する覚書を締結した。これにより、新たなM&AスキームやM&Aに伴う資金調達スキームを考案・構築する。
コーポレート関連の取り組みとしては、財務・資本面において引き続き自己資本の充実を図り、財務面から事業の安定的成長を支えることを目指す。人的資本面においては、すべての社員が働きやすい環境整備や人材育成を促進する。AIAI NURSERY及びAIAI PLUSにおいては、施設で働く職員のライフステージや働き方などの志向に応じたワークスタイルの選択肢を増やし、仕事と家庭の両立をサポートすることで長く活躍できる職場環境を構築する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■AIAI集團<6557>的未來展望
● 2025年3月期的全年合併財務預測概況
關於2025年3月期的全年合併財務預測,期初計劃保持不變,營業收入預計比上期增長2.4%,達到12100百萬日元,營業利潤預計減少6.1%,爲500百萬日元,經常利潤預計減少31.5%,爲600百萬日元,歸屬於母公司股東的凈利潤預計增長13.2%,爲400百萬日元。新開設的設施包括AIAI NURSERY三家和AIAI PLUS一家(均已於2024年4月開設)。
在2025年3月期的全年預期中,預計營業收入增加,而營業利潤和經常利潤減少,最終凈利潤增長。關於營業收入,預計由於AIAI NURSERY的新開設數量減少以及護理業務的轉讓,營業收入增長幅度將趨於平緩。對於營業利潤,預計由於人力成本增加及AIAI VISIT的全面展開所需的前期投資費用(如招聘和培訓訪問支援員等)等,營業利潤預計將小幅減少。由於新開設數量的減少,計入營業外收入的補助金收入也將減少,因此經常利潤預計下降。歸屬於母公司股東的凈利潤預計將增長。對全年預測的中期進展率爲:營業收入49.9%,營業利潤48.8%,經常利潤34.7%,歸屬於母公司股東的凈利潤46.3%。
■增長戰略
「AIAI三育圈」的商業環境良好
1. 事業環境
作爲該公司所展開的「AIAI三育圈」所處的商業環境,關於被認可的保育園(AIAI NURSERY)領域,2023年4月兒童家庭廳成立,爲應對少子化的對策以及提高教育和保育質量,預計從2024年度開始保育政策將發生重大轉變,政府的「異次元少子化對策」成爲其支持因素。但是,考慮到少子化的發展以及等待入園兒童問題的逐步解決,行業整體新開設保育所的速度迅速減緩,因此不可否認市場飽和感,同時也無法排除小規模運營公司的淘汰可能性。
然而,另一方面,儘管面臨少子化的局面,殘障兒童的數量卻持續增加(殘障兒童的數量在2003年至2021年間增加了5.46倍),因此對殘障兒童的通所支援(兒童發展支援、醫療型兒童發展支援、課後日間服務、保育所等訪問支援)的需求急劇上升。考慮到這種情況,我們認爲,公司AIAI PLUS、AIAI VISIT的經營環境不僅良好,而且提供保育、療育、教育一體化服務的「AIAI三育圈」的經營環境也相對良好。
中期經營計劃2023~2025的進展順利
2. AIAI群中期經營計劃2023~2025
該公司於2023年5月制定了「AIAI群中期經營計劃2023~2025」。重新審視科技領域的定位,並納入新幼兒教育項目等新商業模式的構建。目標數值包括到最終年度2026年3月期的營業收入120~130億日元,營業利潤300~500百萬日元,以及三年累計投資額680百萬日元等。在計劃的第一期2024年3月期中,幾乎實現了最終年度的目標營業收入,並超額完成了營業利潤。用戶數量、年度保育所等訪問支援實施數量、公司內部獲得許可人員的累計數量也超過了計劃水平,成長戰略順利推移。
作爲基本戰略,「AIAI三育圈」通過最大化業務間的協同效應方針沒有重大變化。關於AIAI NURSERY,考慮到待機兒童問題的解決正在進行,整個行業新保育所的開設速度正在放緩,未來市場將在成熟期內,因此將放慢新設施的開設速度,但將繼續選擇那些有需求和投資回報的地域進行開店,推動盈利的穩定增長,並推進考慮行業重組的舉措。另一方面,由於對殘障兒童通所支援的需求迅速上升,除繼續培育AIAI PLUS作爲繼AIAI NURSERY後的增長支柱外,還將在首都圈全面展開作爲新商業模式的AIAI VISIT。AIAI VISIT的展開方面,雖然訪問支援員的招聘順利推進,但當前對育兒世代等的認知度較低,因此未來將加強推廣計劃。2024年6月,與タイミー<215A>合作,推動AIAI VISIT中的臨時工作者的利用。值得一提的是,AIAI VISIT於同年10月開設了AIAI VISIT東京(東京都墨田區)。
關於併購與聯盟,針對能夠促進「AIAI三育圈」範圍擴大的同業其他公司等,將積極進行考量。2024年7月,已與獨立投資銀行Storm Harbor Securities簽署了業務合作備忘錄。因此,將構思並構建新的併購方案和與併購相關的資金籌集方案。
作爲企業相關的舉措,將繼續在財務和資本方面充實自有資本,力求從財務上支撐業務的穩定增長。在人力資本方面,將促進爲員工營造一個更爲舒適的工作環境和人才培養。在AIAI NURSERY及AIAI PLUS方面,將根據在設施工作的員工的生活階段和工作方式等傾向增加工作風格的選擇,支持工作與家庭的平衡,從而構建一個能夠長期活躍的工作環境。
(撰寫: FISCO特約分析師 水田雅展)