■ステップ<9795>の今後の見通し
2. 今後の成長戦略
(1) 小中学生部門
同社は中長期的に神奈川県内に特化した学習塾として成長を続けるための戦略として、生徒数の増加が見込まれる横浜・川崎エリアでのシェア拡大を最重要課題の一つとして取り組んできた。2024年春の横浜市内の公立トップ校における合格者数は他塾との差をさらに広げる結果となり、県内最難関校とされる横浜翠嵐高校の合格者数についても2年連続でトップとなり、全合格者数の4割強を占めるなど横浜エリアでのブランド力は一段と強固なものとなっている。同社は今後も横浜翠嵐で圧倒的な合格者数を獲得することを目標としている。同社の場合、志望校の選定は生徒の自主性に任せているため、横浜翠嵐高校の合格者数が急に増加するということは考えにくいが、横浜・川崎エリアに新規スクールを開校し生徒数を増やす方針であることから、今後も合格者数は伸び続ける可能性が高いと弊社では見ている。また、川崎市内で最難関となる多摩高校については、2024年春の合格実績で59名と前年比17名減となり、トップの塾(124名)との差が開く格好となった。これはSTEP生の志願者が減少したことに加えて、トップ塾が多摩校近隣にスクール数を増やし強化してきたことが影響したと見られる。とは言え、同社もJR南武線沿線や小田急線沿線でここ数年、スクール数及び生徒数を増やしており、いずれトップを奪取する目標は変わりない。
神奈川県内の公立中学校に通う生徒数のうち「STEP」生の占める比率は2024年10月時点で11.5%と前年同期比で0.5ポイント上昇した。このうち、横浜・川崎以外の地域は14.7%(同0.2ポイント上昇)、横浜市で10.0%(同0.8ポイント上昇)、川崎市で5.8%(同0.8ポイント上昇)である。一方、2030年までの人口予測によれば横浜市の北部エリアと川崎市は増加傾向にあるが、県西部エリアや横須賀市は減少傾向が続く見通しであり、横浜・川崎エリアでスクール数を増やしてシェアを拡大する戦略は理に適っていると言える。
同社は当面の目標として、横浜・川崎エリアでの中学生部門の生徒数シェアをそのほかの地域と同水準となる15%程度まで引き上げることを目指している。このため、横浜・川崎エリアでは2026年以降に年間3~4校ペースで新規開校を進める計画だ。川崎エリアでは13スクール前後、横浜エリアでは23スクール前後を開校すれば15%のシェア達成が可能と見ており、今後10年程度かけて展開していく※。生徒数で換算すれば、全体の公立中学校生徒数並びにほかの地域のステップ生徒数が横ばいで推移したと仮定した場合、横浜・川崎エリアのシェアが15%まで上昇すれば現在の1.29倍まで生徒数を拡大することができる。10年かけて達成したとすると、生徒数の増加ペースは年率3%となる。主要都市部の生徒数シェアを見ると、本社を置く藤沢市で26.2%となっているほか鎌倉市で22.7%、海老名市で20.5%と15%を上回る地域もあり、長期的には横浜・川崎エリアでも15%以上のシェアを獲得する可能性は十分にあると弊社では見ている。実際、横浜市の青葉区と都筑区では17%台までシェアを伸ばしている。スクール展開のペースに関しては、教師の育成と条件に適う不動産物件が出てくるかがカギを握る。このうち不動産物件の探索に関しては、競合塾が撤退したり金融機関が営業拠点の統廃合を進めたりしている状況から、以前と比べると見つけやすい市場環境になっているようだ。
※ スクール当たりの中学生生徒数150人を前提として計算。
また、小学生部門については引き続き「楽しく学ぶ」ことができる学習塾という同社の特徴であり強みを、さらに磨いていくことで生徒数の増加につなげていく考えだ。楽しく学べる環境づくりを教師も意識しながら取り組むことで、入塾する生徒の増加につなげていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■STEP<9795>的未來展望
2.未來的成長戰略。
(1) 小中學生部門
該公司爲了在中長期內繼續作爲專注於神奈川縣的學習班而不斷成長,將在學生人數預計將增加的橫濱和川崎地區的市場份額擴展視爲最重要的任務之一加以努力。2024年春季,橫濱市公立頂尖學校的合格者人數與其他補習班的差異進一步擴大,被認爲是縣內最難的學校之一的橫濱翠藍高中合格人數連續兩年稱爲第一,佔據全部合格者人數的40%以上,橫濱地區的品牌力更加穩固。該公司今後仍將以在橫濱翠藍獲得壓倒性的合格者人數爲目標。對於該公司而言,志願學校的選擇交由學生自主決定,因此橫濱翠藍高中的合格者人數突然增加的可能性不大,但鑑於其將在橫濱和川崎地區新開學校以增加學生人數的方針,該公司認爲合格者人數今後還將持續增長。此外,川崎市內最難的多摩高中,2024年春季的合格人數爲59人,同比減少17人,和頂尖補習班(124人)之間的差距明顯擴大。此情況被認爲是由於STEP生的申請者減少以及頂尖補習班在多摩校附近增加了學校數量並進行了強化。然而,該公司在近年來也在JR南武線沿線和小田急線沿線增加了學校數量和學生人數,從而目標並未改變,依然致力於奪取第一。
截至2024年10月,神奈川縣公立中學學生中「STEP」生的比例爲11.5%,比去年同期上升了0.5個百分點。其中,橫濱和川崎以外地區爲14.7%(同比上升0.2個百分點),橫濱市爲10.0%(同比上升0.8個百分點),川崎市爲5.8%(同比上升0.8個百分點)。另一方面,根據2030年的人口預測,橫濱市北部地區和川崎市呈現增長趨勢,而縣西部地區和橫須賀市則持續減少,因此在橫濱和川崎地區增加學校數量並擴展市場份額的戰略是合理的。
該公司將橫濱和川崎地區的中學生部門學生數量市佔率提高到其他地區持平的15%左右作爲近期目標。爲此,計劃在橫濱和川崎地區自2026年起以每年3至4所的速度推進新校開辦。在川崎地區如果開設約13所學校,在橫濱地區開設約23所學校,就能實現15%的市佔率,預計將在今後10年左右進行擴展。在學生人數換算上,假設整體公立中學學生人數及其他地區的STEP學生人數持平,當橫濱和川崎地區的市佔率上升至15%時,學生人數可擴展至當前的1.29倍。假如這一目標在10年內達成,則學生人數的增長速度年均爲3%。從主要都市的學生人數市佔率來看,母公司位於藤澤市的市佔率爲26.2%,此外在鎌倉市爲22.7%,海老名市爲20.5%,均超過15%的地區,長期來看橫濱和川崎地區獲得15%以上市佔率的可能性是充足的。實際上,橫濱市的青葉區和都築區已將市佔率提升至17%。關於學校拓展的步伐,教師的培養以及符合條件的房產項目是關鍵。在房產項目的探索方面,競爭補習班的撤出以及金融機構正在進行營業據點的調整與合併,使得現在比以前更容易找到合適的市場環境。
※ 按照每所學校的中學生人數150人進行計算。
此外,小學生部門將繼續以「有趣的課堂」爲特色和優勢,進一步磨練以此來增加學生人數。教師也意識到創造有趣的學習環境,並致力於促進入校學生的增加。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)