■要約
ケンコーマヨネーズ<2915>は、サラダ・総菜類、マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品などを手掛けるケンコーマヨネーズ本体の調味料・加工食品事業と、連結子会社で構成されている総菜関連事業等からなる食品メーカーである。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期(2024年4月~9月)の連結業績は、売上高で前年同期比6.1%増の46,455百万円、営業利益で同308.0%増の3,194百万円となり、いずれも中間期として過去最高を更新した。売上高はインバウンド需要の拡大もあって外食業界向けが同10.0%増と好調に推移したほか、量販店向けやコンビニエンスストア向けも堅調に推移した。商材別では前年同期に落ち込んでいたタマゴ加工品が、鶏卵不足の解消により同26.9%増と急回復し、売上増のけん引役となった。利益面では、価格改定効果で1,035百万円、原材料コストの低減で775百万円、生産効率の向上で654百万円の増益要因となり、人件費などのコスト増を吸収した。
2. 2025年3月期業績見通し
2025年3月期業績は売上高で前期比3.7%増の92,000百万円、営業利益で同52.6%増の4,500百万円を見込む。下期は価格改定効果がなくなることに加えて、鶏卵や包装材など原材料価格の上昇、並びに新基幹システムの稼働や中長期経営計画における戦略の施策費用増を織り込んでいるため、収益水準が中間期と比較して落ち込むものの、通期では7期ぶりに最高益を更新する見通しだ。下期の売上高は前年同期比で1%強の伸びを計画しているが、外食業界などの市場動向に変化はなく、売上高は若干の上振れ余地があると弊社では見ている。
3. 中長期経営計画『KENKO Vision 2035』の概要
同社は2036年3月期までの中長期経営計画『KENKO Vision 2035』を発表した。「サラダ料理で世界一になる」をビジョンに掲げ、抜本的改革と企業価値のさらなる向上に取り組む。2028年3月期までの4年間を第1フェーズとし、事業構造改革を推進する。具体的には、NB(ナショナルブランド)比率を前期の約30%から50%に引き上げブランド力の向上を図るほか、EC事業の拡大や海外事業の推進、新規事業の創出に取り組む。また、DXの推進による業務効率の向上、工場の再編並びに商品アイテムの整理統合による生産効率の向上を図っていく。これら事業構造改革に関わる投資額は後半の2年間に偏重する計画となっているため、2028年3月期の営業利益目標は33億円以上と保守的に策定したが、2025年3月期の利益水準が40億円を上回る見通しとなっている。このため、2026年3月期以降の利益水準についても事業構造改革の実行を優先しながらも、利益水準は少なくとも2025年3月期の水準を維持することを目標にしていくものと見られる。2029年3月期以降は事業構造改革の効果が顕在化し成長期に移行する見通しであり、最終目標として2036年3月期に売上高1,250億円以上、営業利益で75億円以上、営業利益率6%以上、ROE8%以上を目指す。
4. 株主還元策
同社は、業績変動に左右されない安定配当を継続するため、DOE(株主資本配当率)を基準に配当を実施する方針としている。中長期経営計画の第1フェーズ(~2028年3月期)はDOE1.5%以上、第2フェーズ(~2032年3月期)は2.0%以上、第3フェーズ(~2036年3月期)は2.5%以上と段階的に水準を切り上げていく。同方針に基づき、2025年3月期の1株当たり配当金は前期比8.0円増配となる38.0円を予定している。また株主優待制度も導入しており、毎年3月末時点で100株以上保有の株主に対して保有株数に応じて自社製品(1,000円または2,500円相当)の贈呈を行っている。
■Key Points
・2025年3月期中間期は価格改定効果や生産効率の向上などにより大幅増益に
・2025年3月期業績は7期ぶりに過去最高益更新へ
・事業構造改革とDXによる生産性向上により、2036年3月期に売上高1,250億円以上、営業利益率6%以上を目指す
・配当金はDOEの基準を段階的に引き上げる計画
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■摘要
Kenko Ayamonz <2915>是一家食品製造商,由Kenko Mayonzon本身的調味品/加工食品業務組成,該公司經營沙拉和配菜、蛋黃醬調料、加工蛋製品等,以及由合併子公司組成的配菜相關業務等。
1。截至2025年3月31日的中期財務業績摘要
截至2025/3年的中期(2024/4/9)的合併財務業績爲464.55億日元,銷售額比去年同期增長6.1%;31.94億日元,較同期營業收入增長308.0%,均創中期歷史新高。餐飲業的銷售仍然強勁,較同期增長10.0%,部分原因是入境需求的擴大,大衆零售商和便利店的銷售也保持強勁。按產品來看,去年同期下降的加工蛋製品迅速恢復,由於雞蛋短缺問題得到解決,增長了26.9%,成爲銷售增長的推動力。在利潤方面,由於價格調整,利潤增長因素爲10.35億日元,由於原材料成本降低,利潤增長因素爲7.75億日元,由於生產效率的提高吸收了勞動力成本等成本的增加,利潤增長因素爲6.54億日元。
2。截至2025年3月的財政年度的收益預測
截至2025/3財年的財務業績預計將比上一財年增長3.7%,達到92億日元,營業收入將比同期增長52.6%,達到45億日元。在本財年的下半年,除了沒有價格修正效應,雞蛋和包裝材料等原材料價格上漲,以及中長期管理計劃中運營新核心系統和戰略的政策成本增加外,利潤水平與中期相比有所下降,但預計在整個財年中,7個財年來的最高利潤將首次更新。下半年的銷售額計劃與去年同期相比增長1%以上,但是餐飲業等市場趨勢沒有變化,我們認爲銷售額還有小幅增長的空間。
3.中長期管理計劃 「KENKO 2035 願景」 概述
該公司宣佈了截至2036/3財年的中長期管理計劃 「KENKO 2035年願景」。本着 「通過沙拉菜成爲世界上最好的菜餚」 的願景,我們正在進行重大改革,進一步提高企業價值。第一階段將持續4年,直到2028/3財年,並將促進業務結構改革。具體而言,除了通過將NB(國家品牌)比例從上一財年的約30%提高到50%來提高品牌力量外,我們還將努力擴大EC業務,促進海外業務並創建新業務。此外,我們將通過推廣DX來提高工作效率,並通過重組工廠以及組織和整合產品項目來提高生產效率。由於計劃將與這些業務結構改革相關的投資金額集中在後兩年,因此保守地制定了截至2028/3財年的營業利潤目標爲33億日元或以上,但截至2025/3財年的利潤水平預計將超過40億日元。因此,在優先實施業務結構改革以實現截至2026/3財年及以後的財年利潤水平的同時,預計利潤水平將至少保持在2025/3財年的水平。從截至2029/3財年開始,業務結構改革的影響預計將變得顯而易見,並過渡到增長期,我們的目標是截至2036/3財年的銷售額達到1250億日元或以上,營業利潤率達到6%或以上,投資回報率達到8%或以上。
4。股東回報政策
該公司的政策是根據DOE(股東權益分紅)實施分紅,以維持不受業績變化影響的穩定的股息。中長期管理計劃的第一階段(至2028/3)將逐步提高到美國能源部的1.5%或以上,第二階段(截至2032/3的財政年度)爲2.0%或以上,第三階段(截至2036/3財年)爲2.5%或更多。基於同樣的政策,截至2025/3財年的每股股息計劃爲38.0日元,比上一財年增加了8.0日元。我們還推出了股東福利計劃,從每年3月底起,我們將根據持股數量向持有100股或以上的股東展示我們的產品(相當於1,000日元或2,500日元)。
■要點
・由於價格調整和生產效率的提高,截至2025/3年的中期利潤大幅增長
・截至2025/3財年的收益在7個財年中首次創下歷史新高
・我們的目標是通過DX進行業務重組和提高生產率,在截至2036/3財年的財年中,銷售額達到1250億日元或以上,營業利潤率達到6%或以上
・計劃逐步提高美國能源部的股息標準
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)