■日産東京販売ホールディングス<8291>の事業概要
1. 事業内容
東京日産コンピュータシステムを売却したことで、同社は自動車関連事業の単一セグメントとなった。同事業は、電動車を主軸にカーライフに関するサービスをワンストップで提供しており、個人リースを含む新車、中古車、整備、収入手数料等、その他の事業に細分される。このうち新車事業が売上高の過半数を占めるが、売上利益は各事業でバランスが取れた収益構造になっており、新車を販売することで中古車販売の回転が良くなり、整備などのストックビジネスが積み上がるという安定したバリューチェーンを構築している。なお、日産自動車と日産東京販売の関係は、日産東京販売が日産自動車から新車や部用品を仕入れて一般消費者などに販売するというだけでなく、EVやe-POWERといった先端技術車のPRや試乗会開催、急速充電器の拡充などを通じて、日産自動車と消費者をつなぐ役割も担っている。
(1) 新車事業
子会社の日産東京販売は、EVやe-POWERなど日産自動車の新車全車種を、都内に101ある店舗を通じて販売している。日産自動車が継続的に新型車を投入してきことに伴って多様化した顧客の期待やライフスタイルに合わせ、こうした店舗を「ニッサン・リテール・コンセプト(NRC:Nissan Retail Concept)」という新世代型店舗へとリニューアルしているところである。ルノー車については、日産東京販売社内においてルノー車専門のバーチャルカンパニーとして販売店4店舗を運営、全国のルノーディーラーでNo.1の販売実績を誇っている(2024年度実績)。ところで新車販売台数は、少子高齢化や人口減少、自動車保有率の低下傾向などを背景に、全国で500万台程度と横ばいで推移する時代になった。ディーラーが企業として成長するには、スケールメリットや集約化によって新車販売の収益性を高めるとともに、個人リースや中古車販売、整備など新車販売以外の事業を成長ドライバーに、独自戦略を展開する必要が生じている。
(2) 個人リース「P.O.P」
個人向けカーリースは、販売先がリース会社という新車の販売形態で、自動車を所有するモノというより利用するモノと考える消費者や、諸手続きや所有の煩わしさを軽減したい消費者にとって、非常に利便性の高いサービスである。個人リースで先行した同社は、「P.O.P」というブランドで1997年より販売を展開し、東京都で約4割という高いシェアを誇っている。「頭金ゼロ・コミコミ・定額」が特徴の「P.O.P」は、通常の新車買い替えサイクルが一般的に8〜9年と言われるなか、7割以上の顧客が3年で次の新車に乗り換えるうえ、リピート率が9割以上に達するため、同社にとって非常に効率のよいビジネスとなっている。同時に、保有期間が通常の半分以下という良質な中古車を確保できるというメリットもある。こうした特徴から、現在、自動車販売会社のみならず様々な業種が個人リースに参入しつつある。消費者にとっても選択肢が広がり、市場が活性化することが期待されており、「P.O.P」にとっても追い風になっている。2023年4月には、中古車個人リース(新たな中古車の販売形態)にも着手した。
(3) 中古車事業
中古車の買取・販売は、収益の1つの柱であると同時に新車買い替えの販売促進という側面もある。買取は、新車販売の際の下取りや店頭での買取に加え、日産自動車が運営する車買取・車査定の情報サイト「日産カウゾー」を通じて各販売店で中間マージンを排除した高価買取を行っている。販売は、厳しいサービスレベルをクリアした「クオリティショップ」が、日産自動車による認定中古車を取り扱っており、充実した保証やアフターサービスも提供している。オークションなどの販売ルートもあるが、収益性の高いエンドユーザー向け「小売販売」が主力である。
(4) 整備事業
整備は、日産東京販売のストックビジネスの柱として各拠点を中心に事業展開しており、メンテナンス会員比率47%、グループで車検整備97,000台、点検整備120,000台、安心点検130,000台を誇っている(2024年3月期)。また、子会社の大規模総合自動車整備会社エヌティオートサービス(株)は、専業としての確かなサービス品質と最新鋭の設備によって、板金・塗装や車検整備、納車整備などを行っており、グループの整備を集中的に扱うセンター的な役割を果たしている。事業所は東京に7拠点、埼玉に1拠点あり、高級輸入車のアルミボディにも対応できる業界屈指の高い技術力を有している。車検については、日産東京販売のほか、車検専門店「車検館」でも扱っている。「車検館」は東京を中心に神奈川、埼玉、千葉に12店舗のネットワークを有し、全店が最新設備をそろえた指定工場で、メーカーを問わず幅広い車種の自動車を入庫でき、国家資格を持つ検査員が確かな技術で検査することをセールスポイントにしている。また、価格やサービスにも定評があり、顧客の8割以上がリピーターと満足度が高く、業績は好調を続けている。
(5) その他の事業
このほか、損害保険・生命保険の代理店や車両輸送・登録代行業務、日産車をベースにしたキャンピングカー専門のディーラー、不動産賃貸などを行っているが、こうした自動車販売周辺の事業へと多角化することで、グループとしてシナジーを高め、幅広いユーザーの獲得につなげている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■日產東京銷售控股公司<8291>的業務概述
1. 業務內容
由於售出東京日產計算機系統,該公司已成爲汽車相關業務的單一細分市場。該業務以電動車爲核心,提供一站式汽車生活服務,包括個人租賃在內的新車、二手車、維修、收入佣金等其他業務。這其中,新車業務佔營業收入的過半數,但各業務間的利潤結構保持了較好的平衡,通過銷售新車來提高二手車銷售的週轉效率,從而建立了維修等存量業務的穩定價值鏈。此外,日產汽車與日產東京銷售之間的關係,不僅僅是日產東京銷售從日產汽車進貨新車及配件再銷售給一般消費者等,還通過宣傳EV和e-POWER等先進技術車輛、舉行試駕會、擴充快速充電器等方式,發揮着連接日產汽車與消費者的角色。
(1) 新車業務
子公司日產東京銷售通過位於都內101家門店銷售EV和e-POWER等日產汽車的全系列新車。隨着日產汽車不斷推出新車型,爲滿足多樣化的客戶期待和生活方式,該公司正在將這些門店更新爲名爲「日產零售概念(NRC:Nissan Retail Concept)」的下一代門店。對於雷諾車,日產東京銷售在公司內部經營着作爲雷諾車專門虛擬公司的4家經銷店,並在全國的雷諾經銷商中擁有第一的銷售業績(2024年度業績)。然而,由於少子高齡化、人口減少及汽車擁有率下降的趨勢,新車銷售載客量已全國維持在約500萬輛的平盤時期。爲了讓經銷商作爲企業實現成長,亟需通過規模效益和集中化提高新車銷售的盈利性,同時將個人租賃、二手車銷售、維修等非新車銷售業務作爲增長驅動力,展開獨特的戰略。
(2) 個人租賃「P.O.P」
面向個人的汽車租賃是以租賃公司爲銷售對象的新車銷售模式,對於將汽車視爲使用物而非所有物的消費者、以及希望減少辦理手續和擁有煩惱的消費者來說,提供了極爲便利的服務。該公司在個人租賃領域率先推出「P.O.P」品牌,自1997年以來在東京的市場佔有率達到了約40%的高比例。「首付零、全包、定額」的「P.O.P」在通常新車置換週期一般爲8到9年的情況下,超過70%的客戶在3年後會更換新車,且重複率超過90%,因此這項業務對公司而言是非常高效的生意。同時,客戶在保有期間通常不到一半的良品二手車的優勢也得以確保。基於這些特點,目前不僅僅是汽車銷售公司,許多其他行業也在逐步進入個人租賃市場。消費者的選擇範圍正在擴大,市場的活躍也在得以期待,這也成爲「P.O.P」的順風。2023年4月該公司還開始涉及二手車個人租賃(新的二手車銷售形式)。
(3) 二手車業務
二手車的收購和銷售是收入的一個支柱,同時也是新車更換的銷售促進手段。收購通過日產汽車運營的二手車收購和評估信息網站「日產カウゾー」,在各銷售店中排除中間利潤,進行高價收購,除了新車銷售時的置換以及店頭收購。銷售方面,達到嚴格服務標準的「質量商店」處理日產汽車認證的二手車,並提供全面的保障和售後服務。還有拍賣等銷售渠道,但以盈利性高的終端用戶「零售銷售」爲主力。
(4) 維修業務
維修作爲日產東京銷售的存貨業務支柱,圍繞各個據點展開,維護會員比例達到47%,集團車輛檢修97,000台,檢查維修120,000台,安心檢查130,000台(2024年3月期)。此外,子公司大型綜合汽車維修公司NT汽車服務株式會社,以專營的優質服務和最新設備進行車身維修、噴漆、車輛檢修、交車整備等,併發揮着集團維修的中心作用。事業所集中在東京有7個據點,埼玉有1個據點,擁有業界頂尖的技術能力,可以應對高檔進口車的鋁合金車身。關於車輛檢修,除了日產東京銷售之外,還在專門的車輛檢修店「車輛檢修館」進行。"車輛檢修館"在東京爲中心,在神奈川、埼玉、千葉設有12家連鎖店,所有店都配備了最新設備,能接收各類汽車,持有國家資格的檢查員以精湛的技術進行檢查,這是銷售亮點。此外,價格和服務也受到好評,超過80%的客戶爲回頭客,客戶滿意度高,業績持續向好。
(5) 其他業務
此外,還經營損害保險、生命保險代理、車輛運輸和註冊代辦業務、以日產車爲基礎的休閒車專門經銷商、房產租賃等,通過多元化這些汽車銷售周邊的業務,提高集團協同效應,獲取更廣泛的用戶。
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)