■会社概要
1. 会社概要
リログループ<8876>は、中堅・中小から大企業まで広く福利厚生のアウトソーシングサービスを行っている。「日本企業が世界で戦うために本業に集中できるよう、本業以外の業務をサポートすること」「真のサムライパワーを発揮できるよう、日本企業の世界展開を支援すること」「これから始まる日本の大転換をサポートすること」を使命に、国内外で日本企業の人の移動を総合的にサポートするリロケーション事業、従業員の生活や働き方を支援する福利厚生事業、ホテル運営受託や施設価値向上を行う観光事業を展開している。リロケーション事業は、独自の「転貸方式」で企業の借上社宅の管理を代行する借上社宅管理事業、国内主要都市で賃貸物件の管理などを代行する賃貸管理事業、海外赴任時から帰任に至るまで煩雑な業務をトータルサポートする海外赴任支援事業で構成されている。現在は、長期構想「第二の創業」最終局面にあり、中期経営計画「新第三次オリンピック作戦」が順調に進行しているところである。
M&Aなどにより事業拡大を続ける
2. 沿革
同社は1967年、勤労者向け住宅の新築・増改築などの建設工事及び内装工事の施工を目的に設立された。1978年には三井物産<8031>の社宅、寮などの営繕の指定業者となり、1979年に三井物産の国内、海外転勤者の留守宅管理を開始、1984年に「転勤者の留守宅管理システム」を日本で最初に開始した。留守宅管理は同社の祖業ともいえるものである。また、1989年に日本人転勤者・出張者の便宜を図るため三井物産グループと共同で米国に進出し、1993年には企業の福利厚生を総合的に支援する福利厚生代行サービス「福利厚生倶楽部」を開始した。1999年に日本証券業協会に株式を店頭登録(現在は東京証券取引所プライム市場上場)、2002年に転貸による社宅業務フルアウトソーシングを開始、その後は2010年に(株)東都をM&Aして賃貸管理事業に参入するなど、M&Aや新規事業開発などにより事業拡大を続けている。
■事業内容
同社は、企業の本業以外の業務をサポートすることで、世界展開を支援している。事業は、借上社宅管理事業、賃貸管理事業、海外赴任支援事業で構成されるリロケーション事業、福利厚生事業及び観光事業の3事業である。各事業はそれぞれ強みを持つうえ、互いの強みを活かすことでシナジーを発揮している。また、収益が年々積み上がるストックビジネスとしての特徴も持っており、後述するように、社宅管理戸数や賃貸管理戸数、福利厚生事業の会員などのストックを積み上げることで、企業としての成長を促進している。なお、こうした事業の基盤を生かし、金融関連事業なども展開している。
借上社宅や賃貸管理、海外赴任を代行
1. リロケーション事業
(1) 借上社宅管理事業
借上社宅管理事業は、企業による借上社宅管理のアウトソーシングを受けて代行するサービスである。主な業務は家主に対する家賃送金、契約管理、退去時交渉、敷金立替、トラブル対応などで、対価として1戸あたりの定額手数料を戸数に応じて企業から収受している。借上社宅の管理戸数が1,000戸以上ある大企業では、業務効率化として社宅管理を含め間接部門の業務を外注する傾向が強まっている。ほかに借上社宅管理の関連サービスとして、転勤・転居時の住宅斡旋や引越手配、社有社宅への管理人派遣なども行っている。
社宅には、社有社宅と借上社宅の2種類があり、社有社宅は大企業を中心に自社で保有する物件に従業員を住まわせるもので、借上社宅は企業が不動産業者から借り入れた一般の賃貸物件に従業員を入居させるものである。日本では、資産バブル崩壊後、経営の効率化を進めるなかで社有社宅から借上社宅への切り替えが進められてきた。だが、借上社宅管理サービスといえば企業から業務委託を受けて家賃の送金代行や契約管理を行うだけの「代行方式」で、企業内には多くの煩雑な業務が残されたままだった。同社は借上社宅管理サービスの後発として、送金代行や契約管理のみならず、物件契約から退去時交渉、転勤時の持ち家管理、社宅規程のコンサルティングなど社宅に関する煩雑な業務をすべて請け負う「転貸方式」という唯一無二のフルアウトソーシングサービスを開発し、同業他社が解消できない企業内に残された煩雑な業務を解消した。
2002年のサービス開始以降、「転貸方式」を用いた高付加価サービスを強みに管理戸数を積み上げてきたが、2013年に高付加価値サービスはそのままに、安価にカスタマイズしたサービスの提供を開始したことで好評を博し、業界で最も高い成長を実現することとなった。このため、同社が管理する借上社宅戸数は、後発にもかかわらず市場で1位を誇っている。また、3位以下では不動産事業を本業とした企業が付随的な位置付けで展開していることが多く、こうした企業から同社への切り替えも着実に進んでいる。足元では、日本国内の労働力不足が深刻化しているため、借上社宅をアウトソーシングするニーズがますます高まっており、同社にとって追い風となっている。
借上社宅管理事業の関連サービスとして、祖業の留守宅管理サービスがある。留守宅管理では、マイホームを持つ赴任者の物件を預かり、赴任期間中に賃貸物件として一般市場で入居者の募集を行うほか、集金管理や契約管理など煩雑な業務を代行し、物件所有者から一定の管理手数料を収受している。そのほか、毎年発生する転勤・転居ニーズに対し、ウェブ上で住宅の斡旋や引越手配などが行えるシステム「リロネット」や、任意の部屋に家具や家電をリースし設置したうえで借上社宅として利用できるサービス付き賃貸「リロの家具付き賃貸」など、様々な関連サービスを展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■公司資料
1. 公司資料
リログループ<8876>爲中小型到大型企業提供廣泛的福利外包服務。其使命是「支持日本企業專注於核心業務,以便在全球競爭中獲勝」、「支持日本企業實現真正的武士力量以拓展全球市場」、「支撐即將到來的日本大轉型」。該公司開展了全面支持日本企業在國內外人員流動的搬遷業務、支持員工生活和工作方式的福利事業、以及通過酒店運營託管和設施價值提升進行的旅遊業務。搬遷業務包括公司的獨特「轉租方式」管理企業的租賃住房的租賃住房管理業務、在國內主要城市代爲管理出租物業的租賃管理業務、以及從海外派遣到歸國時期全面支持繁瑣業務的海外派遣支持業務。目前,該公司正處於長期構想「第二次創業」的最終階段,中期經營計劃「新第三次奧運戰略」也在順利推進中。
通過併購等方式繼續擴大業務
2. 沿革
公司成立於1967年,目的是進行爲勞動者提供住宅的新建、擴建等施工及內部裝飾施工。1978年成爲三井物產<8031>的社宅、宿舍等的維保指定承包商,並於1979年開始管理三井物產的國內及國外派遣員工的留守住宅,1984年在日本首次啓用「派遣員工留守住宅管理系統」。留守住宅管理也是公司作爲初創業務的基礎。此外,於1989年爲了方便日本派遣員工及出差者,和三井物產集團共同進入美國,1993年開始提供全面支持企業福利的福利外包服務「福利俱楽部」。1999年在日本證券業協會上市(目前在東京證券交易所主板上市),2002年啓動社宅業務的全外包,之後於2010年通過併購東都公司進入租賃管理業務,等,以併購和新業務開發等方式繼續擴大業務。
■業務內容
公司通過支持企業的非核心業務,來協助其全球擴展。業務包括搬遷管理業務、租賃管理業務、海外派遣支持業務等三個部分。每個業務都具備自身優勢並相互利用優勢實現協同效應。此外,作爲一種典型的收益年年增加的存量業務,通過後續提到的社宅管理戶數、租賃管理戶數和福利事業的會員等存量的積累,促進公司整體的增長。此外,基於這些業務基礎,公司也在發展金融相關業務等。
借上社宅和長租公寓管理、境外派遣代理
1. 再安置業務
(1) 借上社宅管理業務
借上社宅管理業務是指承接企業的借上社宅管理外包的服務。主要業務包括向房東匯款、合同管理、退租談判、按金墊付、問題處理等,作爲報酬向企業按照每戶的固定手續費收取費用。大型企業借上社宅管理戶數超過1,000戶,趨向於通過外包處理間接部門的業務以提高運營效率。除此之外,借上社宅管理的相關服務還包括在調任或遷居時提供住宅中介和搬家安排,以及向公司社宅派遣管理人員等。
社宅分爲公司社宅和借上社宅兩種,公司社宅主要是大型企業自有的物業爲員工提供居住,而借上社宅是企業向房產行業借的普通長租公寓讓員工入住。在日本,資產泡沫破裂後,企業在推進經營效率的過程中逐步將公司社宅轉變爲借上社宅。然而,在提到借上社宅管理服務時,企業僅委託業務進行匯款代行和合同管理,企業內部仍然留有大量繁瑣的業務。該公司作爲借上社宅管理服務的後起之秀,不僅僅提供匯款代行和合同管理,還承接從物業合同到退租談判、轉任時的自有房管理、社宅規章的諮詢等與社宅相關的繁雜業務,開發出獨一無二的「轉租方式」全外包服務,解決了同行業其他公司無法處理的企業內部繁雜事務。
自2002年服務開始以來,憑藉「轉租方式」高附加價值服務的優勢,已累積了管理戶數,但在2013年保持高附加價值服務的同時,開始提供定製的低價服務,受到好評,成爲行業內增長最快的公司。因此,儘管是後起之秀,該公司管理的借上社宅戶數在市場上仍位居第一。此外,第三名以下多數是以房地產業務爲主的企業,從側面開展這項業務,而這些企業向該公司的轉變也在穩步推進。當前,日本國內勞動力短缺的問題愈發嚴重,對於借上社宅的外包需求日益增加,爲該公司帶來機遇。
作爲借上社宅管理業務的相關服務,還有公司保留的住宅管理服務。在住宅管理中,負責管理擁有自住房的派遣人員的物業,期間將其作爲長租公寓在市場上尋找租客,同時代爲處理收款管理和合同管理等繁雜事務,並向物業所有者收取一定的管理費用。此外,針對每年發生的調任、遷居需求,提供的「LiloNet」系統可以在線進行住宅中介和搬家安排,還有可以選擇租賃和安裝傢俱及家電並作爲借上社宅使用的「Lilo的傢俱租賃長租公寓」等多種相關服務。
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)