■要約
D&Mカンパニー<189A>は、医療・介護・障害福祉及びヘルスケアサービス関連事業向け等に経営サポート事業を展開している。診療・介護報酬債権ファクタリング、医療・介護・障害福祉及びヘルスケア関連事業者向けリース等を手掛ける「F&I(ファイナンス&インベストメント)サービス」を主力として、事業・組織・業務改革コンサルティング等を手掛ける「C&Br(コンサルティング&ビジネスリノベーション)サービス」、BPO・人材確保周りを支援する「HR&OS(人材&アウトソーシング)サービス」の3軸で事業を構成している。
1. 2025年5月期第1四半期の業績概要
2024年6月の上場後最初の事業年度となる2025年5月期第1四半期の連結業績は、売上高441百万円(前年同期比44.1%増)、売上総利益209百万円(同14.2%増)、営業利益87百万円(同19.9%増)、経常利益86百万円(同18.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益60百万円(同18.8%増)となった。上場前の前年同期と比較して、売上高は大幅に伸長し、利益面も堅調に推移した。2025年5月期の業績予想に対する進捗率は、売上高で31.8%、売上総利益で24.6%、営業利益で29.1%、経常利益で28.9%、親会社株主に帰属する当期純利益で30.5%となっており、総じて順調に進捗している。売上高については主力のF&Iサービスが前年同期比31.2%増の188百万円を計上したほか、C&Brサービスが同101.2%増の193百万円を計上した。またHR&OSサービスは同10.5%減の59百万円となった。C&Brサービスでは1億円規模の大型医療機器の物販があり売上が伸長した。F&Iサービスについては取引先数増加と並行して、採算性や信用リスクの観点から取組案件を精査し、取捨選択を進めた。その結果、債権買取残高は前期末比で減少したものの、売上総利益率は同2.2ポイント増と改善した。利益面では、売上総利益は、F&Iサービスが増収効果等で同35.5%増と伸びたが、C&Brサービスについては採算性の低い大型物販案件等もあり同10.9%減、売上総利益率は同29.9ポイント低下した。HR&OSサービスの売上総利益は同5.8%減となったが、売上総利益率は同2.9ポイント改善した。費用面では上場時の一時費用の増加もあって販管費が同11.4百万円増加した。
2. 2025年5月期の業績見通し
2025年5月期の連結業績は、売上高1,390百万円(前期比16.9%増)、営業利益301百万円(同7.4%増)、経常利益300百万円(同9.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益197百万円(同11.6%増)を見込んでいる。主力のF&Iサービスは同20.7%増の売上高758百万円を計画しており、全体業績をけん引することが期待される。C&Brサービスについては今後も大型物販案件の計画があり、同25.5%増の売上高396百万円を見込んでいる。HR&OSサービスは人材派遣サービス売上の減少を受け、同4.0%減の売上高235百万円を予想しているが、市場ニーズ拡大が予想される外国人就労支援やアウトソーシングサービスへの注力により補う方針だ。利益面では、C&Brサービスでの物販強化等の影響から売上総利益率は61.4%と同2.1ポイントの低下を見込むが、売上総利益は同13.1%増の853百万円を予想する。販管費については、従業員の採用増に伴う人件費や上場に伴う各管理費用の増加を見込み、合計で同78百万円程度の増加となる結果、営業利益の増加率は同7.4%増を見込む。
3. 成長戦略
成長戦略は2つのフェーズで構成される。まず短期的施策として「フェーズ1」ではファクタリングを中心とするサービスの提供により顧客基盤(プラットフォーム)の拡大を推進する。この顧客基盤を自社の事業プラットフォームと位置付け、ファクタリング以外のC&BrサービスやHR&OSサービスをクロスセルし、顧客単価を高める。「顧客数の増加×顧客単価の増加」により将来に向けた顧客基盤拡大と現在の収益拡大を狙う。続く中長期的施策の「フェーズ2」では、フェーズ1で築いた顧客基盤を活用する。取引で築いた信頼関係に基づき、顧客へコンサルティング等を展開することにより新たなニーズを深掘りしてサービスメニューを拡充し、ソリューションとして提案することで顧客単価のさらなる向上を目指す。
■Key Points
・診療・介護報酬債権等買取サービスを主軸に経営改善等を必要とする医療・介護事業者を支援
・2025年5月期第1四半期は、F&Iサービスに加え大型物販案件が寄与したC&Brサービスが伸長
・2025年には独立行政法人福祉医療機構(WAM)により実施されたコロナ特別融資2兆円強の返済が本格化し、資金ニーズは益々高まると予想される
・将来の継続的な成長に向けて債権等買取サービスをベースに顧客基盤拡大を目指す
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■摘要
D&M公司<189A>正在開展面向醫療、護理、殘疾福利及醫療保健服務相關業務的經營支撐業務。以針對醫療、護理報酬債權的保理、面向醫療、護理、殘疾福利及醫療保健相關業務者的租賃等爲主力的「F&I(金融&投資)服務」,以及涉及業務、組織、業務改革諮詢等的「C&Br(諮詢&業務改造)服務」,再加上支持BPO與人力資源保障的「HR&OS(人力資源&外包)服務」,三者共同構成了公司的業務結構。
1. 2025年5月期第1四半期的業績概況
2024年6月上市後的第一個業務年度即2025年5月期第1四半期的合併業績爲,營業收入441百萬元(同比增長44.1%),營業總利潤209百萬元(同比增長14.2%),營業利潤87百萬元(同比增長19.9%),經常利潤86百萬元(同比增長18.1%),歸屬於母公司股東的季度淨利潤60百萬元(同比增長18.8%)。與上市前的前一年同季度相比,營業收入大幅增長,利潤也保持堅挺。2025年5月期的業績預測進展率爲,營業收入31.8%,營業總利潤24.6%,營業利潤29.1%,經常利潤28.9%,歸屬於母公司股東的當期淨利潤30.5%,總體上順利推進。關於營業收入,主力的F&I服務同比增長31.2%達到188百萬元,C&Br服務增長101.2%達到193百萬元。此外,HR&OS服務同比下降10.5%至59百萬元。C&Br服務中有1億日元規模的大型醫療設備的銷售導致營業收入增長。對於F&I服務,隨着客戶數量的增加,根據盈利能力和信用風險的考慮,精審了項目並進行了取捨。因此,儘管債權購回餘額較上期末有所減少,營業總利潤率同比提高了2.2個百分點。在利益方面,營業總利潤由於F&I服務的收入增加等,同比上升35.5%,但C&Br服務由於低盈利的大型銷售項目等,同比下降10.9%,營業總利潤率降低了29.9個百分點。HR&OS服務的營業總利潤同比下降5.8%,但營業總利潤率卻提升了2.9個百分點。在費用方面,由於上市時一次性費用的增加,銷售管理費用同比增加了11.4百萬元。
2. 2025年5月期的業績預期
2025年5月期的合併業績預計爲,營業收入1,390百萬元(同比增長16.9%),營業利潤301百萬元(同比增長7.4%),經常利潤300百萬元(同比增長9.3%),歸屬於母公司股東的當期淨利潤197百萬元(同比增長11.6%)。主力的F&I服務預計營業收入將同比增長20.7%達到758百萬元,期待成爲整體業績的推動力。C&Br服務未來也有大型銷售項目的規劃,預計營業收入將同比增長25.5%達到396百萬元。HR&OS服務受人力派遣服務收入下降的影響,預計營業收入將同比減少4.0%至235百萬元,但計劃通過加大對市場需求擴大的外國人就業支持和外包服務的投入來彌補。在利潤方面,由於C&Br服務的銷售強化等影響,預計營業總利潤率將下降2.1個百分點至61.4%,但預計營業總利潤將同比增長13.1%達到853百萬元。關於銷售管理費用,預計因員工招聘增加而增加的人力成本,以及上市相關的各項管理費用,會合計增加約78百萬元,因此預計營業利潤增幅爲7.4%。
3.戰略增長
該公司通過技術創新、人才培養和業務擴大等措施,追求持續性發展。該戰略側重於增強產品和服務的提供能力、迅速響應市場需求以及提高業務效率和有效管理人力資源。
增長戰略由兩個階段構成。首先,在短期措施「階段1」中,通過以保理爲中心提供服務來推動客戶基礎(平台)的擴大。將這個客戶基礎定位爲自己的業務平台,在保理之外的C&Br服務和HR&OS服務進行交叉銷售,提高客戶單價。通過「客戶數量的增加×客戶單價的增加」來尋求未來的客戶基礎擴大和當前收益增長。接下來的中長期措施「階段2」則利用階段1建立的客戶基礎。在交易中建立的信任關係的基礎上,通過向客戶提供諮詢等,深入挖掘新的需求,豐富服務菜單,並以解決方案的方式進行建議,以期進一步提高客戶單價。
■關鍵點
·以醫療和護理報酬債權等購置服務爲核心,支持需要經營改善等的醫療及護理服務提供者
·在2025年5月期第一季度,除了F&I服務外,C&Br服務因大型物品銷售項目的貢獻而增長
·預計到2025年,由獨立行政法人福利醫療機構(WAM)實施的疫情特別貸款超過2萬億日元的償還將正式啓動,資金需求將日益增加
·爲了未來持續增長,將以債權等購置服務爲基礎,目標是擴大客戶基礎
(編輯:FISCO分析師村瀬智一)