■GMOリサーチ&AI<3695>の成長戦略
今後の成長戦略として、「販売先フォーカスの変更+社内AI生産性の劇的な向上」「業界のAI化、生産性の劇的な向上(プラットフォームAI展開)」「AIによるパネルとの関係性の在り方(負荷軽減・不正排除)変革」「仲間づくり(M&A)、新サービス提供」の4つの成長ステップを掲げている。
2024年12月期第3四半期末時点の進捗状況として、「販売先フォーカスの変更+社内AI生産性の劇的な向上」では、2023年後半よりフォーカスする販売先を利益率の高い国内事業会社及び海外調査会社に変更した。そして2024年12月期第3四半期の売上高は事業会社が20.3%増、海外調査会社7.3%増となり、取り組みの成果が表れた形となっている。また2024年10月より、AI技術を活用して社内のリサーチオペレーション業務を大幅に効率化する取り組みを開始した。AI技術の活用(AIヒアリングシステム導入による商談時の情報収集・整理の効率化、AIチャットボット導入による顧客・社内コミュニケーション自動化、AIベースのターゲティング技術によるアンケート配信プロセスの自動化、AIを活用したデータ自動集計など)によって年間23,820時間分の業務効率化を見込み、社内の生産性向上と顧客に対する迅速かつ快適なサービス提供の実現を目指す。
「業界のAI化、生産性の劇的な向上(プラットフォームAI展開)」では、ネットリサーチとAIを組み合わせた「GMO Ask for」シリーズの提供を開始し、「GMO Ask for 採用DX」「GMO Ask for 新規事業開発」「GMO Ask for 調査リリース」「GMO Ask for らくらく海外調査」「GMO Ask for らくらくインバウンド調査」などを順次リリースしている。
「AIによるパネルとの関係性の在り方(負荷軽減・不正排除)変革」では、高品質な消費者データを提供する使命を推進するため、インターネット調査用パネル「ASIA Cloud Panel」に「Ghost Completes」の特定・除外機能を追加した。
「仲間づくり(M&A)、新サービス提供」では、データとAI技術の融合による革新的なマーケティングサービスの開発を目的として、2024年8月にシンガポールのETE HOLDINGS PTE. LTD.と資本業務提携した。
同社のビジネスモデルは、日本・アジアを中心とするグローバルなインターネットリサーチ市場において、プラットフォームや調査用パネルを市場調査会社や事業会社等に対して提供することであり、市場調査の事業環境変化(オンライン化・小型化・ライト化・内製化等)に合致した独自のビジネスモデルと考えられ、この点を弊社では高く評価している。業績面で見ても2024年12月期予想を下方修正したものの、第4四半期からは特殊要因の一巡や成長に向けた各種取り組みの成果により急回復する見込みであり、新たな成長ステージに入った可能性があると弊社では考えている。同社は中期経営計画を公表していないが、同社内では毎期20%以上の業績成長と、これを実現するための経営基盤づくりを進めているようだ。引き続き4つの成長ステップの進捗状況に注目したいと弊社では考えている。
■株主還元策
基本方針は連結配当性向50%を目標に安定した配当を継続
同社は、経営体質の強化と今後の事業展開や内部留保等を総合的に勘案したうえで、連結配当性向50%を目標に安定した配当を継続して行うことを基本方針としている。この基本方針に基づいて2024年12月期の配当予想は前期同額の年間114.84円としている。配当性向は、連結業績予想を下方修正したため98.8%と一時的に高まる。しかし、2025年12月期は2023年12月期を上回る水準の業績が見込まれるため、配当予想を据え置いた。そして2025年12月期以降の連結配当性向は50%程度へ収束する見込みとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■GMO調查&AI<3695>的成長戰略
作爲未來的成長戰略,提出了四個成長步驟:"銷售目標的改變 + 提升公司內部AI生產力的劇烈提升"、"行業的AI化,生產力的劇烈提升(平台AI展開)"、"藉助AI改善與面板的關係(減輕負擔、排除不正當行爲)的變革"、"構建夥伴關係(M&A),提供新服務"。
截至2024年12月期第三季度末的進展情況,"銷售目標的改變 + 提升公司內部AI生產力的劇烈提升"方面,自2023年下半年開始,改變了聚焦的銷售目標,轉向利潤率較高的國內企業及境外調查公司。2024年12月期第三季度的營業收入顯示,企業公司增長了20.3%,境外調查公司增長了7.3%,體現了工作的成效。此外,從2024年10月開始,利用AI技術大幅度提高公司內部的研究運作效率。通過AI技術的應用(引入AI聽取系統以提高商務談判時的信息收集與整理效率、引入AI聊天機器人以實現客戶與內部溝通的自動化、基於AI的目標技術來自動化問卷發送流程、利用AI進行數據自動彙總等),預計將每年提高23,820小時的工作效率,旨在提高公司的生產力,並實現對客戶快速且舒適的服務提供。
"行業的AI化,生產力的劇烈提升(平台AI展開)"方面,開始提供結合網絡調查與AI的"GMO Ask for"系列,並逐步發佈"GMO Ask for 招聘DX"、"GMO Ask for 新事業開發"、"GMO Ask for 調查發佈"、"GMO Ask for 輕鬆境外調查"、"GMO Ask for 輕鬆入境調查"等。
"藉助AI改善與面板的關係(減輕負擔、排除不正當行爲)的變革"方面,爲推進提供高質量消費者數據的使命,爲網絡調查用面板"ASIA Cloud Panel"增加了"Ghost Completes"的特定與排除功能。
"構建夥伴關係(M&A),提供新服務"方面,爲開發融合數據和AI技術的創新營銷服務,計劃在2024年8月與新加坡的ETE HOLDINGS PTE. LTD.建立資本業務合作關係。
該公司的業務模式是在以日本和亞洲爲中心的全球互聯網調查市場中,通過向市場調查公司和企業等提供平台和調查用面板,符合市場調查的業務環境變化(在線化、小型化、輕量化、內製化等)的獨特業務模式,我們對此給予高度評價。雖然在業績方面將2024年12月期的財務預測下調,但預計從第4季度開始,由於特殊因素的一輪和各種推動增長的措施的成效,業績將快速恢復。我們認爲公司可能已進入新的成長階段。該公司沒有公開中期經營計劃,但似乎在每個季度都在推進20%以上的業績增長及爲實現這一目標而構建經營基礎。我們希望繼續關注四個成長步驟的進展情況。
股東回報策略
基本方針是以50%的合併分紅派息比率爲目標,持續穩定分紅。
該公司以強化經營體質、綜合考慮今後的業務發展和內部留存等爲基礎方針,持續穩定分紅以50%的合併分紅派息比率爲目標。依據這一基本方針,2024年12月期的分紅財務預測爲與上期相同的每年114.84日元。由於合併業績預測下調,分紅派息比率暫時提高至98.8%。然而,2025年12月期預計業績將超過2023年12月期水平,因此分紅預測保持不變。並且預計2025年12月期以後的合併分紅派息比率將收斂至50%左右。
(撰寫: FISCO特約分析師 水田雅展)