■ネオマーケティング<4196>の業績動向
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期におけるわが国の経済は、企業収益や個人消費の持ち直しが見られ、加えて円安を背景とした訪日インバウンド需要が旺盛となる等、景気は緩やかな回復基調で推移した。一方で、不安定な世界情勢や金融情勢の影響等を起因とした資源価格の高騰や食品・日用品を含めた生活必需品の物価高傾向が継続し、経済の見通しは依然として不透明な状況が続いている。日本企業は、DX推進、イノベーションの創発、生産性の向上、人口減少のなかでの顧客創造、といったテーマに直面し、急速に変化する市場環境のなかでマーケティングのあり方そのものの見直しを迫られている。そういった課題背景の下、中長期的に同社グループが提供するマーケティング支援事業の需要が喚起されるものと予想される。
このような状況のなか、同社の2024年9月期の連結業績は、売上高2,098百万円(前期比7.8%減)、営業利益15百万円(同95.0%減)、経常利益14百万円(同95.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益147百万円(同25.7%減)となった。2024年9月期第3四半期決算発表時の修正予想に比べ、売上高はおおむね予想どおりに着地したが、販管費が0.7%上回ったことで、営業利益は22.5%下回る結果となった。
売上高の減収は、1) マーケティングコンサルタントの採用は中期経営計画どおり順調に進んでいる半面、採用人員の育成に時間を要したことによる顧客獲得の遅れ、2) 子会社だったセールスサポートの株式譲渡に伴う減少、3) 一部大口案件の終了による減少などが理由である。減収に加えて、採用増加に伴い人件費やエージェントへの支払いが増えたことで販管費が大幅に増加し、営業利益及び経常利益は大幅減益となった。一方、当期純利益の減益率が小さいのは、セールスサポートの株式売却益として特別利益を計上したことによるものだ。
2024年9月期決算を踏まえて、推進中の中期経営計画の目標値を下方修正する結果となったが、それは今後の成長のカギとなるマーケティングコンサルタントの採用・育成を優先した結果であり、来期以降の業績に大きく寄与すると予想される。上半期は育成にリソースを割いたため、売上高の先行指標である商談数が伸び悩んでいたが、新規採用者が電話・メール対応などで徐々に戦力化していることで、2024年9月期下半期の商談数は上半期の約50%増となり、来期以降の業績に貢献する見通しである。
サービス別売上高では、インサイトドリブンは、インサイト起点でのマーケティング戦略立案の需要に対して提案・受注・リピート率が高く、売上高は495百万円(前期比0.7%増)と、堅調に推移した。カスタマードリブンは、採用人員の育成に注力したことで、顧客企業への営業活動が遅延し、売上高は846百万円(同1.6%減)であった。今後は、営業体制と教育体制を見直し、顧客企業への営業活動に注力する。デジタルマーケティング・PRでは、デジタルマーケティングは好調であったが、PRは減収で、売上高は403百万円(同4.0%減)となった。営業体制を見直し、営業活動を強化する。カスタマーサクセス・その他は、年間1億円程度の大型案件1件が2023年9月期で契約が満了したことと、子会社(セールスサポート)の株式譲渡の影響から、売上高は352百万円(同29.9%減)の大幅減収に終わった。ただ、足元では、全体の商談数やデジタルマーケティング・PRなどのコミュニケーション施策案件の相談数が増加しており、来期以降の成長に向けてさらに営業活動に注力する計画だ。
2024年9月期下半期の取り組み事例としては、新規事業として、セルフインタビューツール「リサーチDEMO!」の事業譲受により、より短時間で高品質かつ安価に定性調査を実施できる体制を構築した。マーケティングの内製化を目指す企業に対応するサービスで、セルフ型市場の拡大を見越した対応である。既に、ヴィアゲート(株)とともに、最新のAI技術を駆使した新しいインタビューサービスである「チャットAIリサーチDEMO!」をリリースした。また、消費者起点のインフルエンサーマーケティングサービスにも取り組んだ。独自のマーケティングリサーチ機能である「アイリサーチ」に基づき、ターゲットに最適なインフルエンサーを選定し、効果的なマーケティング戦略を実現するものだ。同社では、今後伸びていく市場と考えている。さらに、海外リサーチサービスの強化にも取り組んだ。すなわち、(株)マーケティングセンターとの協業により、海外のオフラインリサーチのスムーズなオペレーションを提供することで、より深く現地を知りたいという顧客ニーズに対応する。また、オンライン英会話のリーディングカンパニーであるレアジョブ<6096>との協業も開始し、より深く現地を知りたいという顧客ニーズに対応したサービスを提供する計画だ。さらに、株式会社ボーダーリンクとの提携により、在日外国人リサーチサービスの提供も行う体制を整備した。同社では、今後も、日本企業の海外展開や海外からのインバウンド取り込みのニーズを踏まえて、海外リサーチサービスを展開する計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
■ネオマーケティング<4196>的業績動態
1. 2024年9月期的業績概要
在2024年9月期,我國經濟逐漸恢復,企業收益和個人消費回升,加上因日元貶值而刺激的訪日境外需求強勁,經濟呈現緩慢恢復的趨勢。然而,受全球不穩定局勢和金融環境影響,資源價格飆升及生活必需品,包括食品和日用品的物價上漲趨勢持續,經濟前景依然不明朗。日本企業面臨數字轉型推進、創新的產生、生產力提升、在人口減少中創造客戶等概念板塊,要求對快速變化的市場環境中的營銷方式進行重新審視。在這樣的挑戰背景下,預計中長期內該公司集團提供的營銷支援業務需求將得到激發。
在這樣的形勢下,該公司2024年9月期的合併業績爲,營業收入2098百萬元(同比減少7.8%),營業利潤15百萬元(同比減少95.0%),經常利潤14百萬元(同比減少95.5%),歸屬於母公司股東的當期淨利潤147百萬元(同比減少25.7%)。與2024年9月期第三季度業績時的修正預測相比,營業收入基本符合預期,但由於銷售及管理費用超過0.7%,營業利潤下降了22.5%。
營業收入減少的原因包括:1) 營銷顧問的招聘按照中期經營計劃順利進行,但由於人才培養耗時導致客戶獲取延遲;2) 由於子公司銷售支援的股份轉讓導致收入減少;3) 一些大單項目的結束造成的減少。除了收入下降外,伴隨着招聘的增加,人力成本和對代理商的支付也增加,銷售及管理費用大幅上漲,營業利潤和經常利潤大幅減少。而當期淨利潤下降率較小,原因在於銷售支援的股票出售收益作爲特別收益計入。
基於2024年9月期的業績,雖然下調了正在推進的中期經營計劃的目標值,但這主要是優先考慮未來增長的關鍵,即營銷顧問的招聘和培養,預計將對下一個財年的業績產生重大貢獻。上半年由於在培養方面投入了資源,商談數量這個營業收入的先行指標未能增長,但由於新招聘人員在電話和電子郵件方面逐漸發揮力量,預計2024年9月期下半年商談數量將比上半年增長約50%,有望對未來業績產生貢獻。
按服務類別劃分的營業收入中,因塞特驅動的服務,在以因塞特爲基礎的營銷戰略制定需求上,提案、訂單和重複率均較高,營業收入爲495百萬元(同比增加0.7%),保持穩定。客戶驅動方面,因專注於招聘人員的培養,向客戶公司的銷售活動延遲,營業收入爲846百萬元(同比減少1.6%)。今後將重新審視銷售和教育體系,注重對客戶公司的銷售活動。在數字營銷和公關方面,數字營銷表現良好,但公關收入下降,營業收入爲403百萬元(同比減少4.0%)。將重新審視銷售體系,加強銷售活動。客戶成功及其他方面,由於一項年收入約1億日元的大型項目在2023年9月期合同到期,以及子公司(銷售支援)的股份轉讓影響,營業收入大幅減少至352百萬元(同比減少29.9%)。不過,最近整體商談數量和數字營銷、PR等溝通措施的諮詢數量均有所增加,計劃在未來財年進一步強化銷售活動以促進增長。
作爲2024年9月期下半年的工作案例,作爲新業務,通過收購自助訪談工具 "リサーチDEMO!" 構建了能夠以更短時間實現高質量且低成本的定性調研的體系。這是一項旨在滿足自助型市場擴大的公司服務。公司已與ViaGate(株)共同推出了應用最新AI技術的新訪談服務 "聊天AI調研DEMO!"。同時,還致力於以消費者爲起點的網紅營銷服務。基於獨特的市場調研功能 "艾調研",選擇出最適合目標的網紅,實現有效的營銷戰略。該公司認爲這是未來會增長的市場。此外,還致力於加強境外調研服務。即通過與(株)營銷中心的合作,提供境外離線調研的順暢運營,以滿足客戶對更深入了解當地需求的要求。此外,還與在線英語會話的領先公司RareJob(6096)開始合作,提供能滿足客戶希望更加深入了解當地的服務。通過與株式會社BorderLink的合作,建立了在日外國人調研服務的提供體系。該公司計劃在未來繼續根據日本企業境外拓展和從境外吸引遊客的需求,展開境外調研服務。
(作者:富士客座分析師國重希)