■NexTone<7094>の事業概要
5. 同社の強み
同社の強みは、新規参入障壁が高い事業であること、著作権の管理から楽曲の利用促進まで一気通貫で手掛けていること、及び売上の大半が安定的なストックビジネスであること、と考えられる。
2001年の著作権等管理事業法の施行に伴い20数社の民間企業が新規参入したものの、現在では同社以外の全社が事業から撤退あるいは縮小しており、実質的には同社とJASRACの2社寡占体制である。著作権管理は、日々の膨大な著作権利用にかかるデータや情報のシステム管理能力及び、有力著作権者からの安定的かつ継続的な楽曲管理委託が必要であるため、収益化には多くの時間と先行投資を要し、新規参入障壁が高い事業であると言える。その点、同社は早期からシステム投資を積極的に行い、音楽業界において長期的かつ幅広いリレーション及びネットワークを構築しており、JASRACに対抗することができる唯一の存在である。
同社とJASRACの大きな違いは契約形態の違いにある。JASRACでは信託契約であり、著作権者は楽曲の著作権をJASRACに譲渡する必要がある。たとえば、自分で作成した楽曲であっても、自身がライブやコンサートで演奏するときには毎回利用料が発生する。しかし同社では委託契約の形を取っており、著作権は著作権者が保有したまま管理を委託することができる。特にシンガーソングライターなど楽曲を自作しているアーティストからは、同社の管理手法や理念から選ばれる傾向にあるようで、足元では著作権管理をJASRACから同社に移行するアーティストが増加していると言う。2024年3月期の著作権使用料徴収額は、JASRACが1,371.6億円、同社が115.5億円、市場シェアはJASRACが92.2%、同社が7.8%であり、同社のシェアが徐々に拡大している。
また、同社は著作権管理事業により得た楽曲の利用データを活用し、音楽配信事業者への原盤供給、音楽コンテンツの利用促進のコーディネートなどのキャスティングなどにつなげている。これにより楽曲の浸透速度が加速し、コンテンツ当たりの売上を最大化している。著作権の管理から楽曲の利用促進まで一気通貫で手掛けているのは同社のみであり、他社との大きな差別化となっている。
さらに同社が展開する著作権管理事業、DD事業、音楽配信事業における売上高の大半は、安定的なストックビジネスにより構成されており、著作権管理楽曲数及び取扱原盤数の増加により、利益が積み上がる構造となっている。国内の音楽市場は、ストリーミング音楽配信サービスをはじめとするインターネットサービスの成長に伴い拡大基調が続いており、市場拡大を追い風として、継続的な利益拡大を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
■NexTone<7094>的業務概況
5. 公司的優勢
公司的優勢在於,進入壁壘高的業務、從著作權管理到歌曲利用推廣一體化處理,以及營業收入的大部分來自穩定的存量業務。
自2001年著作權等管理事業法實施以來,雖有20多家民營企業新進入市場,但現在除公司外的所有企業均已撤離或縮減業務,實際形成了公司與JASRAC的雙寡頭壟斷局面。著作權管理需要日常處理大量著作權使用的相關數據和信息的系統管理能力,以及來自主要著作權人的穩定且持續的歌曲管理委託,因此變現需要大量時間和前期投資,可謂進入壁壘高的事業。對此,公司從早期就積極進行系統投資,在音樂行業構建了長期且廣泛的關係與網絡,能夠與JASRAC相抗衡,成爲唯一的存在。
公司與JASRAC之間最大的不同在於合同形式的差異。JASRAC採用信託合同,著作權人必須將作品的著作權轉讓給JASRAC。比如,即使是自己創作的歌曲,每次在現場演出或者音樂會演奏時也需要支付使用費。而公司則採取委託合同形式,著作權仍由著作權人保留,可以委託進行管理。特別是對於創作自作曲的藝術家,如創作歌手等,他們傾向於選擇公司的管理方式和理念,因此目前有越來越多的藝術家將著作權管理從JASRAC轉移到公司。據2024年3月期的著作權使用費徵收額,JASRAC爲1371.6億日元,公司爲115.5億日元,市場共享中,JASRAC佔92.2%,而公司則爲7.8%,公司的市場份額正在逐步擴大。
此外,公司利用通過著作權管理業務獲得的歌曲使用數據,進行向音樂流媒體服務商原版材料的供應、音樂內容使用推廣的協調等配對。這加速了歌曲的滲透速度,最大化了每個內容的營業收入。從著作權管理到歌曲利用推廣的全方位服務,只有公司在這麼做,這也成爲了與其他公司的重要差異化。
此外,公司所展開的著作權管理業務、DD業務和音樂流媒體業務中,營業收入的大部分來自穩定的存量業務,並通過增加著作權管理歌曲數量及處理的原版數量,形成了利潤累積的結構。隨着國內音樂市場以流媒體音樂服務爲首的互聯網服務的增長,市場持續擴張,公司在市場擴大的背景下,力求實現持續的利潤增長。
(撰寫:FISCO客座分析師 吉林拓馬)