■日本BS放送<9414>の業績の動向
3. 2024年8月期における取り組み
同社は、中長期戦略の中で重点施策を制定している。戦略実行に向けた「6つの力」として「実行力」「変化対応力」「改革推進力」「戦略構築力」「マーケティング力」「企画力」を定義している。これら6つの力を強化・実践するため毎期「Value x」(「x」には具体的な数字が入る)という重点施策を掲げる。2024年8月期には「Value3」として、(1) コンテンツ価値の最大化、(2) 投資最適化へ向けた意識改革、(3) 放送周辺事業の強化と発展、の3つの施策を制定した。2023年8月期の「Value5」で実施した施策や実績をベースに、手ごたえを掴んだ取り組みをさらに強化した。
(1) コンテンツ価値の最大化
1) レギュラー番組の強化
同社では報道、紀行番組、スポーツ、エンタメといった幅広いジャンルにおいて自社制作番組をレギュラー放送している。2023年10月の番組改編では、人気番組の「中山秀征の楽しく1万歩!街道びより」をリニューアルスタートしたほか、報道番組「報道ライブ インサイドOUT」では、新キャスターとして著名ジャーナリストの太田昌克氏を起用して番組強化を図った。(株)U-NEXTとの協業としては、スポーツ情報番組「ワールドスポーツCLIP! Supported by U-NEXT」の共同制作や、人気の韓国ドラマを放送する「韓流セレクション Supported by U-NEXT」を立ち上げ、番組のクオリティ強化を図った。2024年4月の番組改編では、新番組として、音楽番組「若手人気スター歌謡ショー」のほか、団塊世代の視聴者をターゲットとしたトーク番組「“団塊”物語」の放送を開始した。
2) 特別番組の強化
(株)京都放送とは四季折々の京都の魅力を伝える特別番組を、びわ湖放送(株)や(株)岐阜放送とは花火大会の生中継を共同制作・放送した。質の高い番組をより安価に提供できることや、協働してイベント開催など施策を展開することで収益が期待できることから、今後も積極的に同様の企画を進める方針だ。スポーツ番組としては従来から放送している柔道大会や女子ソフトボール大会に加えて、野球では「第30回BFAアジア選手権 野球侍ジャパン 決勝 日本vsチャイニーズ・タイペイ」を、女子ゴルフでは「アース・モンダミンカップ2024」を、サッカーでは「ユーロジャパン・カップ2024 セレッソ大阪vsボルシア・ドルトムント」と「Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo 京都サンガF.C./サンフレッチェ広島vsVfBシュトゥットガルト」といった大型番組を放送した。テレビ局他社やラジオ局及び他業界とのコラボレーションを積極的に展開し、コンテンツの強化・充実を図る考えである。大型スポーツ番組については、話題性の高いコンテンツとしてスポンサー獲得が期待できるため、タイムセールスやスポットセールスで営業面にも寄与することから、今後も注力する方針だ。
3) ドラマコンテンツの拡充
同社のメイン視聴者層であるM3/F3層(50〜64歳の男女)及びM4/F4層(65歳以上の男女)をターゲットに、視聴傾向が高いドラマを放送した。中国時代劇「始皇帝 天下統一」のほか、アガサ・クリスティー原作の世界的人気ドラマ「名探偵ポワロ」全シーズンを一挙放送する等、強化策を実施している。また、オリジナルドラマ「ある日、下北沢で」を東京メトロポリタンテレビジョン(株)と共同で制作し、動画配信サイト「BS11+」で配信している。2023年10月よりスポーツ番組のほかドラマ番組で協業を開始したU-NEXTとは、「韓流セレクション Supported by U-NEXT」と称して、U-NEXTにて配信中のドラマを同社で放送している。また、同社親会社のビックカメラがU-NEXT入会キャンペーンを店舗で実施するなど、グループを挙げて関係強化を推進している。
(2) 投資最適化へ向けた意識改革
「効率的な資金獲得」と「資金の有効活用」に重点的に取り組む。「効率的な資金獲得」については、番組制作の企画段階から、テレビ放送だけでなくその先の動画配信の計画や、関連イベント開催等の派生ビジネスを見据えたアイデア創出に注力しており、機運醸成が進んでいる。「資金の有効活用」に関しては、2024年8月期に新たな取り組みとして、エフエム東京に投資を行った。エフエム東京のデジタル音声配信サービス「AuDee(オーディー)」で同社報道番組をアーカイブ配信しており、今後もコラボレーションの拡大を図るようだ。ほかにも、共同番組の制作や、エフエム東京の音楽ホールを利用したイベントの共同開催等を企画する考えで、有価証券投資は関係強化に向けた足掛かりとなっている。今後は短期間での債券運用を実施するなど、余資運用の効率化に向けても検討を進めている。
(3) 放送周辺事業の強化と発展
全国放送という同社の強みを生かし、アニメ関連番組を毎クール(3ヶ月)40タイトル以上放送している。またアニメ関連エンタメ番組として、「Anison Days」「アニゲー☆イレブン!」を制作、レギュラー放送している。関連イベントの推進としては、恒例の「Anison Days Festival 2024」を開催したほか、トークバラエティ番組「植田鳥越 口は○○のもとTV Season2」関連で、「くちまる 京都〜東京 真夏のしゃべくりツアー」と題したトークイベントを3公演実施した。コンテンツ配信事業としては、若者層との新規接点を拡大する狙いで、自社運営の「BS11+」に加え、外部プラットフォームであるYouTube、TVer、U-NEXT、FOD、VideoMarket等において自社番組の配信を強化した。またエフエム東京ではデジタル音声サービス「AuDee」にて「報道ライブ インサイドOUT」の音声配信を開始した。新たな取り組みとしては、(株)産直と協業で全国各地の食品・逸品を販売する「BS11SHOP産直通販」をオープンした。同社の特別番組「バッカスの冒険」で紹介した商品を販売しており、引き続き番組とタイアップした展開が予想される。同社は今後の事業強化に向けて、ラジオ局や他業態との協業を強化する考えである。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■日本BS廣播的業績趨勢 <9414>
3.2024/8 財年的舉措
該公司已在其中長期戰略中制定了優先措施。「執行能力」、「應對變化的能力」、「推動改革的能力」、「制定戰略的能力」、「營銷能力」 和 「計劃能力」 被定義爲戰略執行的 「六種力量」。每個學期都會制定名爲 「價值x」(具體數字包含在 「x」 中)的優先措施,以加強和實踐這六種權力。在2024/8財年,三項措施被確定爲 「價值3」:(1)最大化內容價值,(2)旨在優化投資的意識改革,(3)加強和發展廣播相關業務。根據2023/8財年 「價值5」 中實施的措施和成果,應對挑戰的努力得到了進一步加強。
(1) 最大化內容價值
1) 加強常規方案
該公司定期播放內部製作的各種類型的節目,例如新聞報道、旅遊節目、體育和娛樂。在 2023/10 年度節目重組中,人氣節目 “中山秀之趣味十萬步!除了重啓新聞節目 「News Live Inside Out」 「Kaido Biyori」 外,著名記者太田正勝還被任命爲加強該節目的新主持人。作爲與株式會社U-NEXT合作的體育信息節目 “世界體育CLIP!他們共同製作了《由U-NEXT支持》,並推出了 「U-NEXT支持的韓流精選」,播出受歡迎的韓劇,以提高節目的質量。在2024/4年的節目重組中,除了音樂節目 「Young Popular Star Song Show」 外,針對嬰兒潮一代觀衆的脫口秀節目 「Baby Boom」 作爲新節目開始播出。
2) 加強特別計劃
京都廣播株式會社共同製作並播出了每季傳達京都魅力的特別節目,琵琶湖廣播株式會社和岐阜廣播株式會社共同製作並直播了煙花節。由於可以以較低的成本提供高質量的節目,並且可以通過合作制定舉辦活動等措施來預期利潤,因此我們的政策是將來積極實施類似的計劃。作爲體育節目,除了長期播出的柔道比賽和女子壘球錦標賽外,棒球界的 「第30屆BFA亞洲錦標賽日本棒球武士決賽日本對陣中華臺北」、女子高爾夫的 「Earth Mondamin Cup 2024」,以及 「2024年歐洲日本杯大阪塞雷佐對陣多特蒙德足球俱樂部」 和 「J.League國際系列賽2024年」 等大型節目提供了支持,例如 「by docomo 京都桑加足球俱樂部/廣島三箭vs斯圖加特」 已播出。其想法是積極發展與其他電視臺、廣播電臺和其他行業的合作,以增強和增強內容。由於大型體育節目有望以高度話題性的內容獲得贊助商,因此它們還通過定時銷售和現貨銷售爲銷售方做出了貢獻,因此繼續關注未來是一項政策。
3) 擴大劇情內容
收視率高的電視劇以M3/F3(50至64歲的男性和女性)和M4/F4(65歲及以上的男性和女性)爲目標播出,這兩個群體是該公司的主要觀衆群體。除了中國時代的電視劇《統一第一皇帝》外,還實施了強化措施,例如同時播出由阿加莎·克里斯蒂改編的世界流行電視劇《偵探波洛》的全季播出。此外,原創電視劇《下北澤的一天》是與東京大都會電視株式會社合作製作的,並在視頻發行網站 「BS11+」 上播出。U-NEXT從2023/10年度開始合作製作戲劇節目和體育節目,名爲 「U-NEXT支持的韓流精選」,該公司播放正在U-NEXT上發行的電視劇。此外,該公司的母公司Bic Camera正在門店等地實施U-NEXT註冊活動,整個集團都在促進加強關係。
(2) 提高對投資優化的認識
我們將重點關注 「資金的有效獲取」 和 「資金的有效使用」。關於 「高效獲取資金」,從節目製作的規劃階段,正在努力提出構想,不僅要着眼於電視廣播的計劃,還要着眼於未來的視頻發行計劃,以及舉辦相關活動等衍生業務的計劃,勢頭建設正在取得進展。關於 「資金的有效使用」,我們在2024/8財年投資了FM Tokyo,這是一項新舉措。該公司的新聞節目由東京FM Tokyo的數字語音分發服務 「Audee(音頻)」 存檔和分發,看來未來合作將繼續擴大。此外,證券投資已成爲加強關係的基石,這是由於計劃使用東京FM的音樂廳聯合制作節目和聯合舉辦活動的想法。將來,我們還將繼續進行旨在提高剩餘資本管理效率的研究,例如在短時間內實施債券管理。
(3)加強和發展廣播周邊業務
利用公司的全國廣播實力,他們每隔一個很酷的時間(3個月)播出40多個與動漫相關的節目。此外,作爲與動漫相關的娛樂節目,「Anison Days」 和 「Anigae ☆ Eleven!」它定期製作和播出。作爲相關活動的宣傳,除了舉辦一年一度的 「Anison Days Festival 2024」 外,還與談話綜藝節目 「Ueda Toriguchi Under ○○ TV Season Season 2」 相關的3場名爲 「Kuchimaru 京都到東京仲夏談話之旅」 的脫口秀活動。作爲內容分發企業,除了內部運營的 「BS11+」 以擴大與年輕人的新接觸點外,還加強了在YouTube、Tver、U-NEXT、FOD、VideoMarket等外部平台上發佈內部節目的工作。此外,東京FM已開始在數字語音服務 「Audee」 上配音 「Report Live Inside Out」。作爲一項新舉措,與Sanchoku株式會社合作開設了 「BS11SHOP Sanshou Direct Mail Order」,銷售來自全國各地的食品和特色產品,該公司特別節目 「酒神歷險記」 中引入的產品已出售,預計發展將繼續與該計劃息息相關。該公司計劃加強與廣播電臺和其他業務類別的合作,以加強其未來的業務。
(作者:FISCO 分析師村瀨智和)