シンガポール海事港湾庁(Maritime and Port Authority of Singapore, 以下「MPA」)長官のTeo Eng Dih氏、副長官のKenneth Lim氏らが来日し、11月25日にアンモニア燃料供給装置を当社と共同開発しているTBグローバルテクノロジーズ株式会社(以下「TBG社」)の長岡工場(新潟県)を訪問しました。また同日に、東京湾で実証航海中の当社グループが開発、建造、運航するアンモニア燃料タグボート「魁」を訪れ、アンモニア燃料エンジンなどを視察しました。
当社とMPAは今年7月に、シンガポールでの海事産業の持続可能な発展を目指したMemorandum of Understanding(注1)を締結し、シンガポール湾内で運航するバンカリング船(注2)を含めた低炭素アンモニアの舶用燃料利用の促進や、アンモニア燃料船の船員向けのトレーニングプログラムの検討に前向きに取り組んでいくことで合意しています。
MPA長官、副長官らはTBG社の長岡工場で、当社が開発を進めるアンモニアバンカリング船に搭載予定の「バンカリングブーム」を視察しました。バンカリングブームは当社とTBG社が共同開発するもので、船舶間でアンモニアを安全に供給するために、アンモニアの漏洩リスクを最小限に留めるTBG社の技術を採用しています。
アンモニア燃料タグボート「魁」の訪問では、アンモニア燃料エンジンとその関連設備を視察しました。本船は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業の公募採択を受けて当社が株式会社IHI原動機と共同開発したもので、8月に竣工しました。現在、世界初のアンモニア燃料商用船として、東京湾での曳船業務に従事しながら3ヵ月間の実証航海を実施しています。アンモニアを舶用燃料として利用するための安全設計が多数組み込まれており、バンカリング船を含む船舶でのアンモニア燃料利用の普及、拡大に寄与することが期待されています。
当社はアンモニアバンカリング船を、シンガポールをはじめとする国内外の主要バンカリング港に投入し、事業運営していく方針です。アンモニア燃料船やアンモニア燃料供給装置の研究開発を通じて得られる知見、技術を活用し、海事産業の持続可能な発展を目指した様々な取り組みで今後もMPAと協力していきます。
(注1)共同検討のための合意書
(注2)船舶へ燃料を供給する小型船舶
シンガポール海事港湾庁と海事産業の持続可能な発展を目指したMOUを締結
アンモニア燃料タグボートの基本設計承認(AiP)を取得
アンモニア燃料タグボート「魁」が完成 世界初のアンモニア燃料商用船、東京湾で曳船業務に従事
新加坡海事和港务管理局(“MPA”)局长张英迪先生和副局长肯尼思·林先生于11月25日访问了日本,并访问了TB Global Technologies Co., Ltd.(以下简称 “TBG”)的长冈工厂(新泻县),该公司正在与我公司共同开发氨燃料供应设备。此外,在同一天,我们还参观了由本集团开发、建造和运营的氨燃料拖船 “Kai”,该拖船正在东京湾进行演示航行,并视察了氨燃料发动机等。
本公司与MPA于今年7月签订了旨在促进新加坡海运业可持续发展的谅解备忘录(注1),并同意积极推动低碳氨船用燃料的使用,包括在新加坡湾运营的加油船(注2),并考虑为以氨为燃料的船员提供培训计划。
MPA主任和副局长检查了安装在TBG长冈工厂开发的氨气加注船上的 “加注吊杆”。加注吊杆由我公司和TBG共同开发,采用了TBG将氨泄漏风险降至最低的技术,以便在船舶之间安全地供应氨气。
在访问以氨为燃料的拖船 “Kui” 期间,他们视察了氨燃料发动机和相关设备。这艘船由我们公司与IHI Engine Co., Ltd. 共同开发,以回应国家研究与开发公司新能源和工业技术开发组织(NEDO)对绿色创新基金项目的公开征集,并于8月完工。目前,作为世界上第一艘以氨为燃料的商船,我们正在进行为期3个月的示范航行,同时在东京湾从事拖船作业。已经采用了许多使用氨作为船用燃料的安全设计,预计这将有助于包括加油船在内的船舶中氨燃料使用的普及和扩大。
我们的政策是将氨气加注船发射到主要的国内和国际加油港口,首先是新加坡,并运营该业务。我们将利用通过研究和开发氨燃料船只和氨燃料供应设备获得的知识和技术,继续与MPA合作开展旨在实现海运业可持续发展的各种举措。
(注1)联合审查协议
(注2)向船舶提供燃料的小型船只
与新加坡海事和港口管理局签署了谅解备忘录,旨在促进海运业的可持续发展
氨燃料拖船 “Kui” 竣工,这是世界上第一艘在东京湾从事拖船作业的氨燃料商船