■ESGへの取り組み
セレコーポレーション<5078>は「子どもたちの 子どもたちの 子どもたちへ」の企業理念に基づき、「持続可能な安定的成長」を経営方針に掲げ、ESGに対して「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」の3つの観点から様々な活動に取り組んでいる。
(1) 環境(Environment)
同社の環境に対する取り組みについて、千葉工場では地球環境への配慮として業界初の「ジルコニウム化成処理」を導入しスラッジ(難溶性のゴミ)廃棄物の発生を従来比で95%削減している。これは金属塗装の前処理として耐食性・密着性能・脱脂性能を持ちながら、環境負荷物質の低減を可能にするものだ。また、温室効果ガス排出対策として国が推奨する「ZEH」化については、単身向け賃貸住宅において「Nearly ZEH M」仕様にいち早く着手した。ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略であり、年間の正味エネルギー量をおおむねゼロ以下にした住宅のことであり、同社では地球温暖化防止への社会協力を業界に先駆けて取り組んでいる。さらに、世界一の環境先進都市を目指す東京都の取り組みに賛同し、「東京ゼロエミ住宅」の普及を推進している。「東京ゼロエミ住宅」は、「ZEH」よりも省エネ性能の基準が高く設定されており、政府や東京都が掲げる環境施策に対して今後も積極的に取り組む姿勢が表れていると弊社では見ている。
(2) 社会(Social)
同社の社会に対する取り組みとしては、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人認定制度」において、健康経営に取り組む優良な法人として、7年連続(2024年3月)で「健康経営優良法人」の認定を受けた。また、健康企業宣言東京推進協議会が運営と認定をしている「健康企業宣言」においては、6年連続(2023年)で「健康優良企業認定(金の認定)」を受けた。さらに、全社員を対象として、病気が発見された場合に治療をフォローするための医療保障保険を導入する等、社員の心身の健康向上のため様々な取り組みを行い、ワークライフバランスに配慮し、20時でのパソコンの強制的なシャットダウンや、業務に合わせた時差勤務など、仕事の時間とプライベートの時間のメリハリをつけることを推進し、全社で健康経営に取り組んでいる。同社では、「社員一人ひとりの幸せの総和が企業価値」を事業目的として宣言しており、常に社員が幸せに働ける環境づくりを追求していることが読み取れる。
(3) ガバナンス(Governance)
同社のガバナンスに対する取り組みとしては、内部統制委員会、リスク・コンプライアンス委員会、内部監査部門が連携する体制を構築している。「内部統制基本方針」を定め、内部統制委員会がその整備・運用状況のモニタリングと検証を行い、毎月の取締役会で報告・確認を行っている。また、「コンプライアンスガイドブック」を社員全員に配布し、研修などを通じて周知を徹底している。さらに、内部通報制度を整備し、匿名通報受付、不利益な取り扱い排除を規程等に明記し実効性を確保している。そのほか、内部監査室及び各事業部門において自社を取り巻く種々のリスクを網羅的に抽出・評価し、対応方針を取りまとめ、未然防止・軽減等に向けた適切なリスク管理を実践している。足元では、内部統制やリスクマネジメントのさらなる強化に向けて、特に現場(カンパニー)内の強化を目的としてカンパニー内に専属担当者を配置することを検討している。また、2024年5月30日付で、社外取締役を2名体制から3名体制に増員しており、これにより取締役の約3分の1を確保している。加えて、女性役員2名を新たに選任した。東証プライム市場に上場している企業については、女性役員比率を2030年までに30%以上とすることが課せられているが、同社でも中長期的にはこの数値目標を意識しており、組織のダイバーシティ促進に向けた姿勢が窺える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
■ESG的努力
セレコーポレーション<5078>基於「爲孩子們的孩子們」的企業理念,提出了「可持續的穩定增長」的經營方針,從環境(Environment)、社會(Social)、治理(Governance)三個方面積極開展各種活動,以應對esg。
(1) 環境(Environment)
在千葉工廠,該公司的環保措施中引入了行業首個「鋯化成處理」,並在垃圾(難溶性廢物)廢棄物的產生方面減少了95%。這項處理在金屬塗裝前具有耐腐蝕性、粘附性能和脫脂性能,同時還降低了環境負荷物質。此外,作爲溫室氣體排放對策,該公司迅速啓動了單身租賃住宅的「Nearly ZEH M」規格,響應國家推薦的「ZEH」。ZEH是「網絡零能源住宅」的縮寫,指的是年淨能量組織爲零或以下的住宅。該公司正率先在行業內推動社會合作以防止全球變暖。此外,該公司支持致力於成爲世界上最先進的環保城市的東京都,並推動「東京零排放住宅」的普及。「東京零排放住宅」設置了比「ZEH」更高的節能性能標準,展現了該公司將繼續積極參與政府和東京都政策的態度。
(2) 社會(Social)
作爲該公司對社會的貢獻,在經濟產業省和日本健康會議共同實施的「健康經營優良法人認證制度」中,連續7年(到2024年3月)獲得「健康經營優良法人」認證。此外,在健康企業宣言東京推動協會議中,經過認證的「健康企業宣言」獲得了連續6年(到2023年)的「健康優質企業認證(金認證)」。爲了提升全體員工的身心健康,該公司還引入了治療支持醫療保障保險等多種措施,反映出關注工作與生活平衡的態度,包括20時強制關閉計算機以及根據工作的時間選擇差異化工作等,推動工作時間與個人時間的分明。該公司宣稱「每位員工的幸福總和就是企業價值」,顯現出對員工幸福工作的環境建設的追求。
(3) 治理(Governance)
該公司在治理方面的努力中,構建了內部控制委員會、風險合規委員會和內部審計部門的聯動機制。制定「內部控制基本方針」、並由內部控制委員會監控和驗證其整備及運行情況,每月在董事會上進行報告和確認。此外,向全體員工發放「合規指南」,並通過培訓等強化宣傳。同時,完善內部舉報制度,明確匿名舉報受理、不利處理排除在規章中,以確保操作的有效性。此外,在內部審計室和各業務部門,全面提煉和評估公司面臨的各種風險,整理應對方針並實踐適當的風險管理,以預防和減輕風險。現在,該公司正在考慮在公司內部設置專門人員,進一步加強內部控制和風險管理,特別是在現場(公司)內部。此外,自2024年5月30日起,該公司將外部董事的數量從2名增至3名,確保董事會約三分之一的成員爲外部董事。同時,新任命了兩名女性公司高管。對於在東京證券交易所主板上市的企業,要求到2030年女性董事的比例達到30%以上,該公司在中長期內意識到這一目標,並表現出促進組織多樣性的態度。
(撰寫者:富士客座分析師茂木稜司)