SGホールディングスグループにおいて、低温物流事業を担う株式会社C&Fロジホールディングス(以下「C&Fロジ」)の主要な事業会社である名糖運輸株式会社は、このたび同社初となる冷蔵冷凍EV(電気自動車)トラックを導入し、運用を開始しましたのでお知らせします。
導入したEVトラック 11月11日の納車式にて C&Fロジは気候変動による変化を重要な経営課題と認識し、持続可能な物流事業を実現するため、TCFD提言に賛同して、CO₂排出量(Scope1・2)を2030年までに2021年度比38%削減、また2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを目標としています。
運輸業では、全産業に占めるCO₂排出量の構成比が18.5%と2番目に大きく※1、さらにそのうちの38.0%を貨物車・トラックが排出しており、省燃費活動や、低燃費型車両の導入など実施可能な施策に取り組んでいます。しかしゼロエミッションであるBEV(バッテリー式電気自動車)は航続距離が短く長距離輸送に適しておらず、FCV(燃料電池自動車)は水素ステーションの数が限られているため、物流業界では未だ本格的な導入に至っていません。特に名糖運輸が担う食品のコールドチェーンでは、貨物庫内を冷凍装置で常に低温に保ち、食品の安全・安心を担保しているため、より多くのエネルギーが必要とされています。
C&Fロジでは気候変動に関するリスクや機会の分析において、次世代技術のテスト導入やスモールスタートにより、コールドチェーンにおける将来の技術を見定め、外部との協業を通じて知見を向上することが、持続可能な低温物流の実現に繋がると考え、このたび名糖運輸初となるBEVを導入し、将来のカーボンニュートラルに向けた業務運用を開始しました。
導入した車両は、いすゞ自動車株式会社の「ELF-EV」1台で、導入の提案から導入後の効果検証まで総合的なサポートが期待されます。計画では、1日65km運行で、同格のディーゼルトラックに比べ、年間のCO₂を21%削減※2できると試算しています。配備する名糖運輸西東京物流センターの契約電力が再生可能エネルギー由来ではないため全量削減とはなりませんが、今後電力プランの見直しや、太陽光発電設備の導入などにより、さらなる削減効果を得てまいります。
また環境問題対応のみならず、物流業界では働き方改革関連法によってドライバーの時間外労働の上限規制が適用され、結果として輸送能力が不足し荷物が運べなくなるおそれのある、いわゆる物流2024年問題にも対応が求められています。
今回BEVトラックのコンテナと冷凍装置には東プレ株式会社製を採用しました。特に冷凍装置には同社の特許技術である庫内乾燥モードを搭載しています。冷蔵冷凍トラックは荷物を出し入れするたびに湿った外気が流れ込み、庫内に結露が生じて、そのままだと荷物の段ボール箱が濡れてしまい、品質を損なうおそれが生じます。そのためドライバーは庫内を清掃し、数時間かけて乾燥することで時間制約を受けてしまいます。東プレ株式会社製の乾燥モードは、除湿乾燥を最短約60分で行うことができるため、ドライバーの拘束時間の軽減や、復路に常温輸送を可能にします。
今回導入したBEVトラックは主に小売業向けの配送業務で運用し、走行や充電など各種データを収集・分析することで、コールドチェーンにおけるBEVの実用可能性と、カーボンニュートラルに向けた効果測定を行い、持続可能な低温物流の実現を目指してまいります。
※1 出典:環境省「2022年度の温室効果ガス排出・吸収量」(2024年4月)、電気・熱配分後データ
※2 月間走行距離を1,500km、同じ車格のディーゼルトラックの平均燃費6km/ℓ、ディーゼルのCO₂排出係数を0.00262トンCO₂/ℓとして試算
BEV概要
シャーシ ボデー 冷凍装置 | : いすゞ自動車株式会社 ELF-EV ワイドキャブ 最大積載量3トン : 東プレ株式会社 FRP製コンテナ 簡易式2室 : 東プレ株式会社 EV対応電気式冷凍装置 |
SDGsへの貢献
株式会社C&FロジホールディングスWebサイト
在SG控股集團中,負責低溫物流業務的C&F物流控股公司(以下簡稱「C&F物流」)的主要子公司名糖運輸公司,首次引入了冷藏冷凍電動汽車(電動汽車)卡車,並開始運營,特此通知。
引入的電動卡車
在11月11日的交車儀式上
C&F物流將氣候變化帶來的變化視爲重要的經營課題,爲實現可持續的物流業務,支持TCFD提案,目標是在2030年之前將CO₂排放量(Scope1・2)減少38%,到2050年實現碳中和。
在運輸業中,CO₂排放量佔所有產業的比例爲18.5%,位居第二※1,其中38.0%是由貨車和卡車排放的,因此我們正在進行省油活動和低油耗型車輛的導入等可行的措施。然而,零排放的BEV(電池式電動汽車)續航里程較短,不適合長途運輸,而FCV(燃料電池汽車)則因氫氣站數量有限,物流行業尚未大規模引入。尤其是名糖運輸所承擔的食品冷鏈,爲了保持貨物倉庫內持續低溫,使用冷凍設備保障食品的安全和安心,因此需要更多的能源。
C&F物流在分析與氣候變化相關的風險和機遇時,認爲通過測試導入下一代技術和小型啓動,識別未來冷鏈技術,並通過與外部合作提升認知,這將有助於實現可持續的低溫物流。此次,名糖運輸首次引入BEV,開始爲未來的碳中和開展業務運營。
引入的車輛爲五十鈴汽車株式會社的「ELF-EV」一臺,期待從引入建議到引入後的效果驗證提供綜合支撐位。計劃中,預計每日行駛65公里,與同等級的柴油卡車相比,年度CO₂可減少21%※2。由於配備的名糖運輸西東京物流中心的合同電力不來源於可再生能源,因此無法實現全量削減,但未來將通過電力方案的重新審視和光伏太陽能設備的引入等手段,獲得進一步的減排效果。
不僅僅是應對環境問題,物流行業由於工作方式改革相關法律的實施,對司機的加班時間上限進行了規定,因此可能出現運輸能力不足,無法運輸貨物的情況,所謂的物流2024年問題也亟需應對。
此次BEV卡車的容器和冷凍裝置採用了東プレ株式會社的產品。特別是冷凍裝置配備了該公司的專利技術——庫內乾燥模式。冷藏冷凍卡車在每次貨物進出時,潮溼的外氣會流入,冷藏室內會產生凝結水,不處理的話,貨物的紙箱可能會被弄溼,從而影響品質。因此,司機需要清潔庫內並花費數小時進行乾燥,受到時間限制。東プレ株式會社的乾燥模式能在最短約60分鐘內進行除溼乾燥,從而減少司機工作時間並使回程可能進行常溫運輸。
此次引入的BEV卡車主要用於零售業的配送業務,通過收集和分析行駛及充電等各類數據,評估冷鏈中BEV的實用性及其對碳中和的效果測量,力求實現可持續的低溫物流。
※1 來源:環境省「2022年度的溫室氣體排放和吸收量」(2024年4月),電力、熱量分配後數據
※2 以月行駛距離1,500公里、同等級柴油卡車的平均燃油效率6公里/ℓ、柴油CO₂排放係數爲0.00262噸CO₂/ℓ進行估算
BEV概況
底盤 車身 冷凍裝置 | : いすゞ汽車有限公司 ELF-EV 寬駕駛室 最大載重量3噸 : 東プレ株式會社 FRP制集裝箱 簡易式2室 : 東プレ株式會社 EV兼容電動冷凍裝置 |
對可持續發展目標的貢獻
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