■ポールトゥウィンホールディングス<3657>の業績動向
1. 2025年1月期第2四半期の連結業績概要
2025年1月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比11.0%増の24,288百万円、営業利益が同36.2%減の359百万円、経常利益が同8.3%減の410百万円、親会社株主に帰属する中間純損失が184百万円(前年同期は321百万円の損失)となり、売上高が上半期として過去最高を更新したほか、期初の時点で損失予想だった営業利益は一転、黒字での着地となった。これを受け、経常利益も黒字で着地したほか、親会社株主に帰属する中間純損失も想定より大幅に損失幅を縮めて着地した(期初予想はそれぞれ124百万円の損失、860百万円の損失)。上期実績が想定を上回って推移した要因は、主に海外ソリューションと国内ソリューションにある。海外ソリューションでは、ゲーム市場が回復するなかで受注が想定を上回って好調に推移したほか、為替が円安に振れたことも業績の拡大に寄与した。また、事業整理の進展によって収益性が改善したことや、事業整理に関連する一部費用が第3四半期以降に後ろ倒しとなったことなどが利益を押し上げた。国内ソリューションでは、採用の効率化によってコストを抑制したことが利益の積み上げに寄与した。これらの結果、第2四半期単独の営業利益は3四半期ぶりに黒字化したほか、6四半期ぶりの400百万円超えを達成した。事業基盤の再構築が順調に進むなか収益性が上向いている格好だ。
一方、前年同期との比較では、増収となったものの、営業利益、経常利益は減益となった。2025年1月期に関しては、2026年1月期以降の成長加速に向け事業基盤を再構築する年度と位置付け、上期に拠点整理や人員調整などを進めた。これら事業整理に伴う一時費用が利益を押し下げた格好だ。また、メディア・コンテンツにおいて、期初計画外の債権引当金が発生したことも減益要因となった。
なお、同社は2025年1月期から決算方針を変更した。従来、在外子会社の収益及び費用は、決算日の直物為替相場をもとに円貨に換算する方法を採用していたが、期中平均相場をもとに円貨に換算する方法に変更した。このため、前年同期との比較に関しては、当該会計方針の変更を反映し、遡及修正後の数値をもとに行っている。
それぞれの業務別業績は以下のとおり。
1) 国内ソリューション
国内ソリューションの売上高は前年同期比8.5%増の12,261百万円、営業利益は同35.0%増の1,013百万円となった。同社は市場におけるニーズの高まりや、クロスセルによる収益機会の最大化を狙えるといった理由からTech分野の業績拡大に注力し、同分野の第三者検証、システム開発の受注が好調に推移した。ニーズが旺盛ななか、営業スタッフとエンジニアの増員によって受注体制を強化したことが増収に寄与した格好だ。このほかゲーム、EC分野に関しても順調に売上を伸ばした。また、同社はトップラインの拡大と管理コストの低減を目的に、戦略的に案件の大型化に注力している。Tech分野の第三者検証、及びシステム開発でも大型案件を受注し、トップラインを押し上げた。利益面に関しては、前年同期に発生した拠点統合などに関わる一時費用が発生しなかったことが増益要因となったほか、採用活動の効率化による採用費の抑制も増益要因となった。採用活動に関しては、自社のオウンドメディアを通じた採用やリファラル採用を増やし効率的に人材採用を行った。この結果、営業利益は期初の予想を上回って着地した。
2) 海外ソリューション
海外ソリューションの売上高は前年同期比23.1%増の9,029百万円、営業利益は51百万円の損失(前年同期は111百万円の損失)となった。ゲーム業界の市況が回復するなど外部環境が好転し、受注が好調に推移した。特に、音声収録やカスタマーサポートなどの受注が計画を上回って推移した。加えて、為替が円安に振れたこともトップラインの拡大に寄与した。利益面に関しては、不採算拠点の閉鎖や人員整理に関わる一時費用が発生したものの、事業整理の進展による人件費の抑制や、事業整理費用が一部後ズレしたことも利益の積み上げに寄与した。これらによって、期初予想の353百万円の損失から、損失幅を大きく減らしての着地となった。また、四半期別の営業利益の推移は、第1四半期が243百万円の損失となったものの、第2四半期が192百万円の黒字に転換、事業基盤再構築が確実に進み、収益性向上がみられた。
3) メディア・コンテンツ
メディア・コンテンツの売上高は前年同期比7.8%減の2,997百万円、営業利益は480百万円の損失(前年同期は57百万円の利益)となった。アニメ制作に関しては制作単価の向上などにより売上高が増加したものの、不採算事業を整理したことなどを受けMDが減収となったことが響いた。利益面に関しては、事業の選択と集中や人員の最適化を推進するなかで収益性が改善しているものの、ゲーム共同開発追加負担や債権引当金を計上したことが影響した。ただ、業績拡大に向けた各種施策は着実に進捗しており、不採算事業の整理によって、成長分野へのリソース配分が進んだほか、PRマーケティングに関する売上も確実に伸ばした。PRマーケティングに関しては、新規ゲームの宣伝に関するWebサイトや動画の作成などの受注が好調だったようだ。また、東京ゲームショウに出展する海外企業のブース作成などを受注した。四半期別の営業利益は、第1四半期の330百万円の損失から第2四半期は150百万円の損失へと損失幅が縮小した。事業整理の進展による収益性の向上により、第3四半期以降は黒字化が見込まれ、期末に向けてさらなる利益の積み上げが期待される。
長短の手元流動性に問題なく、財務状況も健全
2. 財務状況と経営指標
2025年1月期第2四半期末の資産合計は前期末比363百万円増の24,800百万円となった。このうち、流動資産は同459百万円増の17,682百万円となった。これは主に、現金及び預金が343百万円、その他(未収入金等)が200百万円それぞれ減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が354百万円、仕掛品が616百万円それぞれ増加したことなどによる。固定資産は同95百万円減の7,117百万円となった。これは主に、ソフトウェアが265百万円増加した一方で、建物及び構築物が139百万円、のれんが112百万円それぞれ減少したほか、貸倒引当金が50百万円増加したことなどによる。
負債合計は前期末比712百万円増の11,708百万円となった。このうち、流動負債は同915百万円増の10,987百万円となった。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が114百万円減少した一方で、未払金が513百万円、未払法人税等が113百万円、その他(前受金等)が390百万円それぞれ増加したことなどによる。固定負債は同202百万円減の720百万円となった。これは主に、長期借入金が140百万円減少したことなどによる。純資産合計は同349百万円減の13,092百万円となった。これは主に、為替換算調整勘定が371百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する中間純損失の計上及び配当金の支払い等により利益剰余金が750百万円減少したことなどによる。
経営指標は、流動比率が前期末比10.1ポイント低下の160.9%、固定比率が0.8ポイント上昇の54.4%、自己資本比率が同2.2ポイント低下の52.8%となった。流動比率、固定比率ともに健全な状態であり、長短の手元流動性に問題はないと弊社は見ている。また、自己資本比率に関しても、前期末比でわずかに低下したものの、依然として高い水準であると言える。今後の資本政策として同社は、財務健全性を維持しつつ成長投資を実行する方針を示しており、今後も健全な財務体質が維持されるものと弊社は推察する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■Pole to Win Holdings的業績趨勢<3657>
1。截至2025年1月1日的財年第二季度的合併財務業績摘要
至於截至2025年1月31日的財年第二季度的合併財務業績,銷售額較去年同期增長11.0%,至242.88億日元,營業利潤下降36.2%,至3.59億日元,普通利潤下降8.3%,至4.1億日元,歸屬於母公司股東的中期淨虧損爲1.84億日元(去年同期虧損3.21億日元),銷售額創歷史新高本財年的上半年以及預計將在本財年初損失的營業利潤年份,完全逆轉並實現盈餘。對此,普通利潤也實現了盈餘,歸屬於母公司股東的中期淨虧損也通過大幅縮小虧損範圍而得以實現(最初的預測分別爲虧損1.24億日元和虧損8.6億日元)。導致上半年業績超出預期的主要因素是海外解決方案和國內解決方案。至於海外解決方案,隨着遊戲市場的復甦,訂單超出預期並保持強勁,日元貶值也促進了業務業績的擴大。此外,由於業務整合的進展,盈利能力的提高以及與業務整合相關的部分成本在第三季度之後出現倒退,利潤也得到了提振。在國內解決方案中,通過提高採用效率來控制成本有助於利潤的積累。結果,僅第二季度的營業收入就有3個季度以來首次出現盈餘,並且在6個季度中首次實現了超過4億日元。隨着業務基礎設施重組的順利進行,盈利能力似乎正在提高。
同時,與去年同期相比,儘管銷售額有所增加,但營業利潤和普通利潤卻下降了。關於2025/1財年,我們將其定位爲重建業務基礎設施以在2026/1財年之後加速增長的一年,我們在上半年進行了基礎重組和人事調整。看來與這些業務重組有關的一次性成本抑制了利潤。此外,在媒體內容方面,本財年初出現計劃外債務準備金也是利潤下降的一個因素。
此外,該公司更改了截至2025/1財年的財務政策。傳統上,海外子公司的利潤和支出根據結算日的即期匯率轉換爲日元貨幣,但後來改爲根據該期間的平均匯率轉換爲日元貨幣的方法。因此,與去年同期的比較反映了會計政策的變化,是根據追溯修訂後的數字進行的。
每項業務的結果如下。
1) 國內解決方案
國內解決方案的銷售額比去年同期增長了8.5%,達到122.61億日元,營業利潤比去年同期增長了35.0%,達到10.13億日元。該公司專注於擴大科技領域的業績,其原因包括市場需求增加,能夠通過交叉銷售最大限度地提高利潤機會,以及該領域的第三方驗證和系統開發訂單的接受度仍然強勁。在需求強勁的情況下,通過增加銷售人員和工程師來加強訂單受理系統似乎促進了銷售額的增長。除此之外,遊戲和電子商務領域的銷售額穩步增長。此外,該公司的戰略重點是擴大項目規模,目的是擴大收入和降低管理成本。我們還收到了技術領域第三方驗證和系統開發大型項目的訂單,並提高了收入。在利潤方面,去年同期發生的與基地整合等相關的臨時成本沒有發生的事實是利潤增加的一個因素,而由於招聘活動效率的提高而抑制招聘成本也是利潤增長的一個因素。在招聘活動方面,通過公司自有媒體增加招聘和推薦招聘,有效開展了人力資源招聘。結果,營業利潤在本財年初超出了預期,並實現了增長。
2) 海外解決方案
海外解決方案的銷售額比去年同期增長了23.1%,達到90.29億日元,營業利潤損失了5100萬日元(去年同期虧損1.11億日元)。外部環境有所改善,例如遊戲行業的市場狀況復甦,訂單接受度仍然強勁。特別是,錄音、客戶支持等訂單超出了計劃。此外,日元貶值也促進了收入的擴大。在利潤方面,儘管產生了與關閉無利可圖的基地和人員重組相關的臨時費用,但由於業務整合的進展和業務整合成本的部分失調而導致的勞動力成本的抑制也促進了利潤的積累。結果,損失範圍從本財年初預測的3.53億日元損失大幅縮小,實現了着陸。此外,至於各季度的營業收入趨勢,儘管第一季度虧損2.43億日元,但第二季度盈餘1.92億日元,業務基礎設施重組穩步推進,盈利能力有所改善。
3) 媒體內容
媒體內容銷售額爲29.97億日元,比去年同期下降7.8%,營業利潤損失4.8億日元(去年同期利潤爲5700萬日元)。關於動畫製作,儘管由於製作單位價格的改善等導致銷售額增加,但由於組織無利可圖的業務等,MD銷售額下降引起了共鳴。在利潤方面,儘管在促進業務選擇和集中以及人員優化的同時盈利能力有所提高,但額外遊戲聯合開發負擔的記錄和應收賬款的準備產生了影響。但是,旨在擴大業務績效的各種措施穩步推進,由於無利可圖的業務的整合,增長領域的資源配置也取得了進展,與公關營銷相關的銷售額也肯定有所增加。關於公關營銷,創建與廣告新遊戲相關的網站和視頻的訂單似乎很強勁。我們還接到了爲海外公司建造展位的訂單,以便在東京電玩展上展出。至於季度營業收入,虧損範圍從第一季度的虧損3.3億日元縮小到第二季度的虧損1.5億日元。由於業務整合的進展導致盈利能力的提高,預計從第三季度起將出現盈餘,預計將在本財年末進一步積累利潤。
多空現金流動性沒有問題,財務狀況良好
2。財務狀況和管理指標
截至2025年1月的財年第二季度末,總資產爲248億日元,較上一財年末增加了3.63億日元。其中,流動資產較同期增加了4.59億日元,達到176.82億日元。這主要是由於現金和存款分別減少了3.43億日元和2億日元,而應收票據、應收賬款和合同資產分別增加了3.54億日元,在建工程增加了6.16億日元。固定資產減少了9500萬日元,至71.17億日元。這主要是由於軟件增加了2.65億日元,建築物和結構減少了1.39億日元,磚塊分別減少了1.12億日元,債務損失準備金增加了5000萬日元等。
總負債較上一財年末增加了7.12億日元,達到117.08億日元。其中,流動負債增加了9.15億日元,達到109.87億日元。這主要是由於計劃在1年內償還的長期貸款減少了1.14億日元,但未償貸款增加了5.13億日元,未繳公司稅等增加了1.13億日元,其他(預付款等)分別增加了3.9億日元。固定負債減少了2.02億日元,至7.2億日元。這主要是由於長期貸款減少了1.4億日元等。總淨資產減少了3.49億日元,至130.92億日元。這主要是由於匯兌調整帳戶增加了3.71億日元,但由於記入歸屬於母公司股東的中期淨虧損和支付股息等,留存收益減少了7.5億日元。
至於管理指標,流動比率較上一財年末下降10.1點至160.9%,固定比率上升0.8點至54.4%,權益比率下降2.2點至52.8%。當前比率和固定比率都處於健康狀態,我們認爲多頭和空頭手頭流動性沒有問題。此外,關於資本充足率,儘管與上一財年末相比略有下降,但可以說仍處於較高水平。作爲未來的資本政策,該公司已經提出了一項在保持財務穩健性的同時進行增長投資的政策,我們推斷未來將保持良好的財務狀況。
(由FISCO客座分析師清水洋一郎撰寫)