■会社概要
1. 会社概要
ニッソウ<1444>は、「誠実な社員、理解あるお客様、確実な仕入先、堅実な外注先、その他事業に関係ある方に対し、全てをビジネスパートナーと考え相思相愛の強い信頼関係で、名実共に日本一のリフォーム会社を目指します。」という経営方針の下、1988年に設立した。
原状回復工事、リノベーション工事、ハウスクリーニング・入居中メンテナンス工事、その他大規模修繕工事などを手掛けるリフォーム事業をメインに展開している。
主力のリフォーム事業の特徴は、ブルーオーシャン市場で事業を行っている点だ。大企業が参入しにくい小規模かつ単価の安いリフォーム工事、あるいは中規模工事に特化し事業を展開している。たとえば、便座交換などの単価が安いリフォーム工事を積極的に受注し、顧客である小規模不動産会社や物件オーナーなどのニーズに迅速に対応している。薄利多売のビジネスであっても、事業活動の工夫により利益計上を可能としている。また、「建設業界のブランドイメージを向上させる」という目標があり、紙媒体やTVCM、SNSなど様々なメディアを駆使して同社に関する情報発信を行っている点も特徴だ。情報発信を積極的に行うことにより人材の確保を行い、工事の質の向上に努め、対応可能な工事数の増加につなげる考えだ。
また、2024年7月期よりリゾート物件の売買や仲介を行う日本リゾートバンク(株)が事業を新たに開始した。
資本金は349百万円で、2024年7月期末時点の従業員数は92名(連結子会社も含む)となっている。2022年7月には東証グロース市場への上場を達成した。現在は名証ネクスト市場と同時上場している。
2. 事業内容
同社は、リフォーム事業と不動産事業の2つを報告セグメントとしている。
(1) リフォーム事業
a) 原状回復工事
経年劣化した建物や部屋を新築に近い状態に戻す工事(原状回復工事)を行っている。たとえば賃貸物件で入居者が入れ代わる際に、内装及び水回り等を入居前の状態に戻す改修工事が挙げられる。原状回復工事は、住居用及び事務所の賃貸物件の室内を中心に請け負っている。このほか不動産物件の再販に伴う内装工事や設備改修工事も行っている。
b) リノベーション工事
比較的大規模な工事を行い、住宅の機能を新築時の状態よりも向上させることで価値を高めている。同社では、よりデザイン性の高いものに改良することに加え、住環境を現代的なスタイルに合わせて間取りや内外装等を変更する工事も行っている。また、すべての内装や設備等を解体して新規に造り直す「スケルトンリフォーム工事」も行っている。
c) ハウスクリーニング・入居中メンテナンス工事
不動産物件において入居者が退去した後に、室内及び水回りの洗浄やエアコンの内部洗浄及びレンジフードの分解洗浄なども行っている。また、賃貸物件の入居中において日常発生する設備等や建具等の不具合を修理する小修繕工事なども請け負っている。
d) その他
不動産物件の外壁工事、屋根塗装工事、屋根葺替工事、雨樋交換工事などの外装工事、マンション・アパートなどの共同住宅の共用廊下やエントランス等の共用部工事、門扉やカーポートなどのエクステリア工事などを行っている。マンションなどの大規模修繕工事、屋上防水工事など顧客のニーズに対応した様々な工事も行っている。
(2)不動産事業
リフォーム事業で培ったノウハウやネットワークを生かして2024年7月期から本格的に開始した。神奈川県南部の湘南地域及び三浦半島を中心活動エリアとし、100%子会社の日本リゾートバンク(株)がリゾート物件の仲介及び買取再販を行っている。別荘・セカンドハウスとして海を望む・海まで歩けるなどの特徴を有する戸建て・マンションなどの不動産を扱っている。
3. 同社の強み
弊社は同社の強みについて、以下のように考えている。
(1) 競争環境が比較的穏やか
大企業では採算がとれない小・中規模のリフォーム工事に特化することによって、競合が少ない市場環境において事業を行っている。仮に競合になる企業があったとしても町の零細リフォーム会社などが考えられ、コスト・品質の面で優位に立つことができる可能性が高い。競争が少ないニッチな領域に着目し、利益を上げている。
(2) 顧客の中心である不動産会社から直接依頼・受注
顧客である不動産会社から同社へ直接依頼・受注があるため、入札案件などの比率が少なく、利益をしっかりと確保できる要因の1つとなっている。
(3) 30年間の経験と実績
リフォーム事業を30年以上にわたって手掛けてきており、様々なノウハウを持っている。それにより質の高い工事、スピーディーな工事を可能としており、年間10,000件以上のリフォーム工事を請け負うことができる。こうしたノウハウは他社が容易に模倣できるものではなく、小・中規模リフォーム市場での同社の位置付けを確立している。
(4) 顧客数が多いこと
同社の累計登録顧客数は、東京・神奈川などの首都圏を中心に全国で3,011社に上った(2024年7月期末時点)。顧客が多いため工事の現場が多くなるが、たとえば1人の職人に近接地の現場も担当してもらうことで、人件費などのコストを抑制することができる。これにより同社は単価の安い工事であっても利益を確保できる仕組みだ。また、多くの顧客を擁することにより、特定の顧客に依存することなく安定した売上を得ることができる。
(5) 競合企業に比べて多い従業員数
同社の従業員数(連結子会社含む)は2024年7月期末時点で92名、リフォーム事業はその内の90名である。競合となる地域の小規模なリフォーム店などと比較すると、人員に余裕があり、繁忙期や案件が集中した際にも1つひとつの工事の質を担保することが可能な状態を構築している。また、人員が多いことでスピーディーな対応が可能になる点も強みと言える。
(6) スピーディーな対応
同社は、何事にもスピーディーに対応することを信条としている。スピーディーな見積もりの提出・工事は、顧客の賃貸物件の空室期間の最短化にもつながる。こうした対応が、不動産会社や物件オーナー等から同社が選ばれる強みの1つとなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■公司資料
1. 公司資料
尼梳<1444>根據"誠實員工、理解客戶、可靠供應商、穩固外包商等與業務相關方爲一體,視所有人爲業務合作伙伴,致力於在名義和事實上成爲日本第一的翻新公司"的經營方針,成立於1988年。
主打原狀回覆工程、翻新工程、居住期間維護工程清潔工程、以及其他大規模修繕工程的翻新業務。
主力的翻新業務的特點在於在藍海市場開展業務。專注於大企業難以進入的小規模且價格低廉的翻新工程,或是中小規模的工程。例如,積極接受單價低廉的翻新工程,快速響應小型房地產公司和物業業主等客戶需求。即使是薄利多銷的業務,也通過經營活動的巧妙安排實現盈利。此外,公司設定了"提升建築行業品牌形象"的目標,利用報紙、電視廣告、社交媒體等各種媒體全方位發佈有關公司的信息。通過積極的信息發佈,確保人才供應,努力提高工程質量,增加可應對的工程數量。
另外,從2024年7月財年開始,日本度假銀行(株)開始進行度假物業的買賣和代理業務。
股本爲349百萬日元,截至2024年7月期末,員工人數爲92人(包括子公司)。2022年7月,成功在東證Growth市場上市,目前同時在名古屋證券Next市場上市。
2.業務內容
該公司將改裝業務和房產業務作爲兩個報告部門。
(1) 改裝業務
a) 原狀回覆工程
經年劣化的建築物和房間進行類似新建築的狀態恢復工程(原狀回覆工程)。例如,在長租公寓中,入住者更換時,進行內部裝修和水暖等恢復至入住前狀態的改修工程等。原狀回覆工程主要負責住宅和辦公室長租公寓內部工程。此外,還進行房產重新銷售所涉及的內部工程和設施改造工程。
b) 翻新工程
進行較大規模的工程,提升住宅功能,增加價值超過新建房時的狀態。該公司還進行了與設計性能更高相結合的改進工程,以及根據現代風格調整戶型、內外裝等工程。此外,還進行了拆除所有內部裝修和設施等重新建造的「骷髏翻新工程」。
c) 屋務清潔、入住中維護工程
在房產物件中入住者搬離後,進行室內和水暖的清潔,空調內部清潔以及抽油煙機的分解清洗等。此外,還承擔長租公寓入住期間常發生的設施等和建築等故障的小修繕工程。
d)其他
進行房產etf物件的外牆工程、屋頂塗料工程、屋頂更換工程、雨槽更換等外觀裝修工程,爲共同住宅如公寓等共有走廊和入口等公共區域進行維修工作,如門扉和車棚等外部裝修工程。同時進行公寓等大規模翻修工程,如屋頂防水工程,也進行各種符合客戶需求的工程。
(2) 房產業務
利用在翻修業務中積累的技術和網絡,從2024年7月開始正式展開。以神奈川縣南部的湘南地區和三浦半島爲主要活動區域,100%子公司日本度假銀行有限公司負責度假物業的代理和再購買再銷售。處理別墅、度假屋等可享受海景或步行至海邊等特點的獨立式住宅和公寓等房產。
公司的優勢在於平衡的業務投資組合和機動的全方位業務拓展,這些優勢將爲公司的穩健業績擴張提供支持。公司提供綜合物流服務,涉及國內航運、國際航運、港口運輸和倉儲業務,組成了一個平衡的業務組合。這4項業務同時開展,使得公司整體上可以分散風險。此外,作爲一家獨立的海運公司,也是公司的出色特點之一。在海運業中,存在大量的與貨主有業務往來的航運公司,這些公司與貨主的交易關係易呈僵化態勢。由於該公司不隸屬於任何一個系列,因此可以在全方位上自如地進行業務活動。在察覺到潛在收益機會時,該公司會採取迅捷的經營資源投入措施;相反地,當察覺到潛在風險時,則會重新考慮或者儘早撤退。該公司機動的經營將繼續增強其獲得收益的能力,這也是該公司最大的優勢之一。
本公司認爲公司的優勢如下。
(1) 競爭環境相對溫和
通過專注於大企業難以盈利的小型至中等規模的翻修工程,本公司在競爭較少的市場環境中開展業務。即使可能存在潛在競爭對手,考慮到可能是當地的小型翻修公司等,本公司在成本和質量方面很可能具有競爭優勢。本公司專注於較少競爭的利基市場,取得了盈利。
(2) 直接從以客戶爲中心的房產公司那裏獲得委託和接單
由於直接從客戶即房產公司那裏獲得委託和接單,因此入標案例等的比例較少,成爲確保利潤的一個重要因素之一。
(3) 30年的經驗和業績
我們已經開展了30多年的翻新業務,擁有各種專業知識。藉助這些專業知識,我們可以進行高質量和迅速的施工,每年承接1萬多項翻新施工。這些專業知識並不容易被其他公司模仿,已經在小到中等規模的翻新市場中確立了我們公司的地位。
(4) 客戶數量衆多
我們的累計註冊客戶數量已達3,011家(截至2024年7月期末),主要分佈在東京、神奈川等首都圈的全國範圍內。由於客戶衆多,現場施工也較多。例如,通過讓一個工匠負責附近的多個工地,可以控制人工成本等費用。因此,即使進行價格較低的施工也能夠確保利潤。此外,擁有衆多客戶使我們能夠從穩定的收入中獲益,而不依賴特定客戶。
(5) 較多的員工人數
我們公司的員工人數(包括子公司)在2024年7月期末達到92人,其中90人從事翻新業務。與競爭對手即當地小規模翻新店相比,我們有充裕的人員,可以在繁忙期或項目集中時確保每個施工質量。此外,員工數量衆多也意味着我們可以進行快速響應,這是我們的優勢之一。
(6) 快速響應
該公司視快速響應爲信條。快速提交報價和施工可以縮短客戶長租公寓的空置期。這種回應成爲該公司被房產公司和物業所有者等選擇的優勢之一。
(作者:富士客座分析師清水陽一郎)