■要約
Aoba-BBT<2464>は、幼児から経営者までの全年齢の学習者や人材を対象に、企業や組織の経営者やリーダーとしてグローバルに活躍するための「マインドセット、知識、スキル、実践力」を獲得する教育を、主にインターネットやAI等の先進的テクノロジーを駆使して最適な手法で学習環境を提供するEdTech事業会社である。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.0%増の7,474百万円、営業利益で同16.4%増の383百万円と増収増益決算となった。売上高は法人向け人材育成事業を中心にリカレント教育事業が同3.2%増、拠点数の拡大と既存校の生徒数増加によりプラットフォームサービス事業が同4.7%増となり、全体では15期連続増収となった。利益面では、プラットフォームサービス事業が一時的要因で減益となったもののリカレント教育事業の増益でカバーし、全体では2期ぶりの増益に転じた。
2. 2025年3月期業績見通し
2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比11.2%増の8,313百万円、営業利益で同30.8%増の501百万円と2ケタ増収増益となり、営業利益は3期ぶりに過去最高を更新する見通しだ。リカレント教育事業では、人的資本経営の取り組みを強化する企業が増えるなか、同社が得意とする次世代経営人材育成プログラムを中心とした法人向け人材育成事業が2ケタ増と好調推移を見込む。また、プラットフォームサービス事業も2024年4月の生徒数が前年同期比100名増の約1,600名でスタートするなど順調な滑り出しを見せたほか、2024年度より授業料の値上げ(平均6〜10%)を実施した効果もあり、増収増益となる見通しだ。
3. 重点分野の成長戦略
同社は重点分野として、法人向け人材育成事業、University事業のうちインテンシブコース(短期集中講座)、インターナショナルスクール事業の3分野について注力し、中長期的な成長ドライバーとする方針だ。法人向け人材育成事業では、次世代経営人材育成プログラムを中心に新規顧客の開拓並びに既存顧客との取引深耕を図っていくほか、新たな収益源としてパートナー戦略による拡販も推進していく。LMS(学習管理システム)運営企業などを通じて同社の映像教育コンテンツを販売していく取り組みで、既に10社弱の企業と契約を結び拡販体制の構築を進めている。売上への貢献には時間を要するものの、追加コストがほとんどかからないため、拡販が進めば利益増と収益性の向上に寄与するものと期待される。また、University事業では本科コースの需要が停滞するなかで、インテンシブコースを新たな柱として育成していく。同プログラムは厚生労働省の給付金対象に認定されており、2024年10月からは給付率が40%から50%に引き上げられることもあり、需要がさらに拡大するものと予想される。インターナショナルスクール事業では、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で構築した高校生を対象としたオンライン完結型プログラム「グローバル・リーダーシップ・ディプロマ(GLD)※1」(リアルとのブレンド型でも提供可)の国内展開と提携校向けのプラットフォーム展開に注力していくほか、海外でも完全オンラインでの国際バカロレアディプロマプログラム(IBDP)※2の試験的実施校として認定され、2024年のスクールイヤーからサービス提供を開始する。国内外あわせたオンライン完結型のDPプログラムの生徒数は2027年時点で100名を目標としている。国際バカロレア認定校は世界で約5,800校と年々拡大を続けており、オンラインでの受講を希望する潜在的な需要も一定程度あると見られ、長期的な成長ポテンシャルは大きい。これら3事業に注力していくことで、利益成長ともに収益性の向上にも取り組む方針であり、これらの戦略が順調に進めば、同社の業績も今後大きく飛躍するものと期待される。
※1 AJISが独自に構築した高等教育プログラムで、対面またはオンラインでディプロマの資格を取得できるコースで2021年より提供を開始した。
※2 IBDP:16~19歳までを対象とし、所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入試資格(国際バカロレア資格)が取得可能となるプログラム。オンラインIBDPの試験的実施校は世界で5校が認定された。入学資格は、高校生レベルのアカデミックな英語力を持ち、日本標準時間に対して3時間以内の時差内に居住していること、IBミドルイヤープログラム(MYP)または同等の高校準備カリキュラムを終了していることの3点。
■Key Points
・2024年3月期は15期連続増収、過去最高売上を更新、営業利益、経常利益も2ケタ増益に転じる
・2025年3月期は企業の人材育成ニーズを取り込み営業利益、経常利益で3期ぶりの過去最高益更新を目指す
・法人向け人材育成事業やUniversity事業のインテンシブコース、プラットフォームサービス事業を成長ドライバーとして飛躍
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■概要
Aoba-BBT<2464>是一家EdTech公司,主要面向從幼兒到管理者等各個年齡段的學習者和人才,通過利用互聯網和人工智能等先進技術,爲企業和組織的經營者和領導者在全球範圍內提供獲取「心態、知識、技能、實踐能力」以在國際舞臺上取得成功的教育。
2024年3月期業績概要
2024年3月期的合併業績實現了銷售增長3.0%,達到7,474百萬日元,營業利潤增長16.4%,達到383百萬日元,實現了增收增益的業績。銷售收入主要來自企業培訓業務和繼續教育業務,前者增長3.2%,平台服務業務則因基地擴張和現有學校學生增加導致增長4.7%,整體實現了連續15個季度的增收。在利潤方面,儘管平台服務業務因臨時因素而出現下降,但由於繼續教育業務的增益得以彌補,整體實現了兩期以來的增益。
2. 2025年3月期業務展望
2025年3月期的合併業績中,銷售收入同比增長11.2%,達到8,313百萬日元,營業利潤增長30.8%,達到501百萬日元,實現了兩位數的增收增益,營業利潤預計將創下三個季度以來的歷史新高。在繼續教育業務方面,隨着企業加強人力資本管理的努力增加,公司專注於以次世代經營人才培養計劃爲核心的企業培訓業務,預計將實現兩位數的增長。此外,平台服務業務從2024年4月開始學生人數比去年同期增加100名,約爲1,600名,開局良好。此外,自2024年起實施的學費提高(平均6〜10%)措施也取得了效果,預計將實現增收增益。
3. 重點領域的增長戰略
公司將專注於法人培訓業務、大學業務中的集中課程、國際學校業務這3個重點領域,作爲中長期的增長驅動力。在法人培訓業務方面,除了以培養次世代管理人才爲中心,開拓新客戶和加深現有客戶的業務外,還將通過合作伙伴策略擴大銷售。公司通過學習管理系統(LMS)運營公司等渠道銷售其教育視頻內容,已與近10家公司簽約並加強了擴銷體制的構建。雖然對銷售的貢獻需要時間,但由於幾乎不需要額外成本,因此預計隨着擴銷的推進,將有助於增加利潤和提高收益率。此外,在大學業務中,隨着本科課程需求停滯,公司將培養集中課程作爲新支柱發展。該項目已獲得日本厚生勞動省的獎助金資格,自2024年10月起,資助比例將從40%提高至50%,預計需求將進一步擴大。在國際學校業務方面,公司將專注於在新型冠狀病毒感染症(以下稱爲疫情)期間構建的面向高中生的在線授課型項目「全球領導力文憑(GLD)※1」(也可提供混合線上和實體課程),在國內推廣並與合作學校合作開發平台,在海外獲得了國際文憑課程(IBDP)※2的試點學校認證,並計劃從2024年學年開始提供服務。全球授課型DP計劃的學生人數在2027年預期達到100名。國際文憑認證學校全球約有5800所,且逐年擴大,對在線授課的需求也在一定程度上存在,長期增長潛力巨大。公司將專注於這3個業務領域,致力於提高利潤增長和收益率,預期這些戰略順利推進,公司業績也有望迎來巨大飛躍。
AJIS推出了一套獨家打造的高等教育課程,學生可以選擇面授或在線方式,在2021年開始提供文憑課程。
IBDP針對16至19歲年齡段的學生,需修完兩年規定課程並通過最終考試,即可獲得國際認可的大學入學資格(國際文憑資格)。在線IBDP考試試行學校已被認可爲全球5所。入學要求包括具有高中水平的學術英語能力,與日本標準時間相差不超過3小時的居住地,已完成IB中期項目(MYP)或同等高中準備課程。
■Key Points
・2024年3月期連續第15期實現營業收入增長,刷新歷史最高銷售收入,營業利潤和經營利潤也實現兩位數增長。
・2025年3月期致力於滿足企業人才培養需求,旨在通過營業利潤和經營利潤實現連續第3個歷史最高盈利。
・以企業人才培養業務和大學業務的深度課程、平台服務業務作爲增長驅動力,實現飛躍。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)