■会社概要
3. ビジネスモデルとリスク要因
(1) ビジネスモデル
ファンペップ<4881>は大学発の創薬ベンチャーとして、機能性ペプチドの研究成果のなかから実用性の高いプロダクトについて、製薬企業やアカデミアなどと共同研究を行い、シーズをインキュベーションし、製薬企業などに実用化への橋渡しを行う役割を果たしている。開発ステージの第2相臨床試験までを自社で行うことを基本にしており、多額の開発費用を要する第3相臨床試験は製薬企業などとライセンス契約を締結することで進め、契約一時金や開発の進捗に応じて得られるマイルストーン収入、上市後の製品売上高に対して一定料率で掛かるロイヤリティ収入を獲得するビジネスモデルとなる。ただ、抗体誘導ペプチドについては標的タンパク質や作用機序が抗体医薬品で明らかとなっているため、第1相臨床試験の段階で中和抗体の産生状況などのデータを取得できればある程度の成功確率が読める。これにより一般のケースと比較して、ライセンス契約の締結タイミングが早くなる可能性もある。
臨床試験の規模や期間は対象疾患などによって異なるが、第1相から第3相試験までおよそ3~7年程度かかると言われている。臨床試験の結果が良好であれば規制当局に製造販売の承認申請を行い、おおむね1年余りの審査期間を経て問題がなければ承認・上市といった流れとなる。現在は開発ステージのため損失が続いているが、開発品が上市され一定規模の売上に成長すれば利益化も視野に入ってくる。
(2) リスク要因
同社の事業リスクとしては、大きく2点挙げられる。1つ目のリスクとしては医薬品研究開発の不確実性であり、特定の開発品への依存度が高く、研究開発の延期や中止となった場合に経営状態にマイナスの影響を与えるリスクがある。こうしたリスクへの対応策として、同社はプラットフォーム技術「STEP UP」を活用した創薬活動により、2年に1品目のペースで新規開発品を創製し開発ポートフォリオを充実する方針である。通常の創薬ではターゲットの探索に時間がかかるため新規開発品の創製期間は3~5年と言われているが、抗体誘導ペプチドの場合は既存の抗体医薬品と同じターゲットで開発を行うため創製期間は約2年と短く、この点は優位点として挙げられる。
2つ目のリスクとしては特定の提携契約への依存度が高い点にあり、契約終了時に収益計画に影響を与えるリスクがある。この対応策として、同社は共同研究プロジェクトをライセンス契約に発展させることや、新規提携契約を増やしていくことで、特定の提携契約への依存度を低減する方針である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■公司資料
3. 業務模式和風險因素
(1) 商業模式
Fanpep<4881>是一家大學孵化的創藥初創企業,根據功能性肽的研究成果,與製藥企業和學術界合作研究,孵化種子,爲製藥企業等實現商業化提供橋樑作用。其基本原則是自行進行開發階段的二期臨床試驗,而需要大量開發費用的三期臨床試驗通過與製藥企業等簽訂許可協議來推進,並獲取一次性付款、根據開發進展獲得的里程碑收入以及上市後產品的銷售收入而產生的一定比例的特許權收入。但是,對於抗體誘導肽來說,由於抗體藥物已經明確了靶蛋白和作用機理,因此在一期臨床試驗階段可以獲取中和抗體產生狀況等數據,從而可以預測一定程度的成功率。因此,與一般情況相比,許可協議的簽訂時間可能更早。
臨床試驗的規模和週期根據疾病等不同,通常需要大約3至7年的時間。如果臨床試驗結果良好,將向監管機構提交生產銷售的批准申請,經過大約一年多的審查期間,如無問題將獲得批准及上市。目前由於仍處於開發階段,財務狀況持續虧損,但如果開發產物上市並實現一定規模的銷售增長,將有利可圖。
(2) 風險因素
該公司的業務風險可以分爲兩點。第一點是藥品研發的不確定性,依賴性較高於特定的開發產品,如果研發延期或中止會對經營狀況產生負面影響。作爲應對這種風險的策略,該公司根據使用平台技術「STEP UP」進行創藥活動,每兩年創造一種新開發產品,以改善開發投資組合。通常,在創藥領域,尋找目標需要一定的時間,因此新開發產品的創造週期被認爲是3至5年,但對於抗體誘導肽來說,由於與現有抗體藥物具有相同的目標進行開發,因此創造週期約爲2年,這是一個優勢點。
第二點是對特定合作契約的依賴度很高,在契約結束時可能會對收益計劃產生影響。作爲應對這種風險的策略,該公司計劃將共同研究項目發展爲許可契約,增加新的合作契約,以減少對特定合作契約的依賴度。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)