■中期経営計画
(3) ものづくり力の強化
精工技研<6834>は、1) AI、自動化などによる生産効率の向上、2) 安くて良い部材の安定調達、3) 顧客要求に応える品質の維持、の3つの戦略を軸にものづくり力を高め、自社の製造・生産能力の増強に努めていく。
日本の労働環境は、少子高齢化により生産人口が減少している。中国においては経済成長に伴い労働者への賃金が上昇を続けている。同社はこうした状況に対応するため、省人化や生産効率の向上並びに収益の向上を目的に、成形品や光コネクタなどの自動製造装置の自社開発を推進している。これまでに、車載用成形品のバリ取り工程や検査工程の自動機や、新型光コネクタ「Intelli-Cross Pro」の組立から検査・梱包までを一貫して行う自動組立装置を開発した。今後はAIやIoTの活用も視野に、自動製造装置の機能向上に取り組んでいく。
足元では半導体や樹脂材料の供給不足、コロナ禍やウクライナ情勢など、外部環境の変化により、物流の混乱や資源価格の高騰が発生している。同社は安くて良い部材の安定調達が可能となるよう取引先との良好な関係を維持し、物流においても高効率なサプライチェーンの構築に取り組む方針である。
さらに日本と中国の生産拠点における品質の統一性の確保や維持・向上を目的に、2020年3月期よりグローバル品質会議を開催している。顧客が求める仕様を満たす商品を安定的に供給できる品質管理体制への取り組みは、外部のマイナス影響にも揺さぶられない体制づくりにもつながるとして今後期待される。
2024年3月期の進捗状況を見ると、不安定な供給チェーン環境に対応するため、取引先との関係を強化し、購買活動の安定化を図っている。特に、中国大連の子会社での人員削減という決断は、コスト効率と競争力の向上を図るための戦略的な動きであり、厳しい市場環境下での企業の適応能力を示している。大連精工技研において、79名の人員合理化を実施した。これは、光通信網向けの投資停滞に伴い、ジルコニア製フェルールの需要が減少したことが背景にある。この需要減少に対応し、固定費の削減を通じてより筋肉質な経営体質を構築するための戦略的な決断を行った。これにより、経営効率を高め、利益率の改善を図っている。加えて、金属切削加工部品や光コネクタ組立の製造を新たに取り入れることで、売上の拡大を目指している。これらの新たな製品ラインの追加は、既存の製品群とのシナジーを生み出し、顧客の多様なニーズに応えるための重要な意味を持つ。特に、光コネクタの組立は、AIデータセンター増加等による、今後の光通信市場の回復に伴い、重要な成長ドライバーとなることが期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
■中期經營計劃
(3) 製造能力強化
精工技研<6834>以提高製造能力爲核心,重點實施以下三項戰略:1)通過AI和自動化提高生產效率,2)穩定獲得質優價廉的零部件,3)保持對客戶需求的質量滿足。
由於人口少子高齢化,日本的勞動環境面臨生產人口減少的挑戰。而在中國,隨着經濟的發展,工人的工資一直在上漲。該公司爲了應對這種情況,致力於開發自己的自動製造裝置, 例如模塑品、光連器等。他們已經開發出了汽車模塑品的除毛、檢查工藝的自動機器以及新型光連接器“Intelli-Cross Pro”的組裝、檢測和包裝的自動裝置。未來,他們將致力於改進自動製造裝置的功能,包括物聯網和人工智能等技術的應用。
當前,半導體和樹脂材料供應緊張,外部環境變化如新冠疫情和烏克蘭形勢的影響導致了物流混亂和資源價格上漲。該公司計劃與供應商維持良好合作關係,以實現獲得質優價廉的零部件的穩定採購,並努力構建高效率的供應鏈體系。
此外,爲了保證日本和中國生產基地的品質一致性和維護/提高品質,公司從2020財年開始舉辦全球品質會議。建立穩定供應滿足顧客的品質管理體系是公司未來期望達成的目標,同時也對應對外部負面影響的體制建設將有所幫助。
就業形勢不穩定,取得了更好的採購成果,以應對不穩定的供應鏈環境,加強了與供應商的關係。特別是在中國大連的子公司,爲了提高成本效益和競爭力做了人員減少的決定,展現了企業在市場環境下的適應能力。在大連JIM技研公司進行了79名員工的合理化調整。這是對需要減少固定成本以構建更加堅實質感的經營體質的策略性決定的回應。此外,通過加入新的製造金屬切削零件和光連接器的生產線,該公司致力於擴大銷售。這些新產品線的添加將創造與現有產品系列的協同作用,並增加對不同需求的顧客的滿足。特別是,隨着光連接器的組裝,AI數據中心的增長等,預計它將成爲未來光通信市場復甦的重要增長驅動力。
(撰寫:FISCO資深分析師中山博詞)