■ピー・ビーシステムズ<4447>の業績動向
3. 2024年9月期上期のセグメント別業績動向
2024年9月期上期のセグメント別業績は、セキュアクラウドシステム事業の売上高が前年同期比29.2%増の1,113百万円、セグメント損益が128百万円の利益(前年同期は58百万円の損失)、エモーショナルシステム事業の売上高が同15.0%減の39百万円、セグメント損益が7百万円の損失(同3百万円の利益)となった。セキュアクラウドシステム事業は大幅な増収、黒字転換となったが、前年同期は特殊要因である高難易度VDI案件対応による影響が大きかった。特殊要因のなかった前々年同期と比較してみると売上高は前々年同期比1.1%減とほぼ同水準を確保している。同水準と言っても、同社の収益構造はもともと第2四半期(1月-3月)と第4四半期(7月-9月)に業績偏重傾向があった。しかし、2022年9月期は案件前倒しに戦略的に取り組んだことで上期業績が好調だったことから、その水準と同等ということで、客観的にも事業は好調に推移しているといえよう。また、エモーショナルシステム事業については2023年9月期の通信事業者向けMetaWalkersのイベント需要が一巡したことが主な要因で、減収赤字転落となった。
セキュアクラウドシステム事業では、2024年1月に開設した東京オフィスと同年2月に開設した技術開発拠点「エンジニアハビタット」(福岡県)を拠点として、活況を迎えている半導体関連企業へ集中的にアプローチしてクラウド基盤構築案件を獲得し、これが売上に大きく寄与した。半導体関連企業案件の特長は、クラウドの中でもVDIが占める割合は大きいが、それ以外への対応も要求されることだ。例えば、2024年1月に受注した半導体メーカー向け製品を製造するロキテクノの案件では、VDIのほかネットワーク構築やVDI基盤まで広範囲にわたり対応する。さらにその業界特性から、不具合のない安定稼動やストレスフリーなシステム反応速度などが高度に要求されるほか、業務量の増加に伴いシステムに負荷がかかるリスクも考慮する必要がある。必然的にシステム構成内容は高度になり、案件規模も大きくなる。収益性の観点でも、半導体関連企業を中心にクラウド基盤に高性能な機器を要求されるケースが増えている点は追い風だ。2024年9月期上期の高付加価値製商品(粗利益率25%以上)の物販売上高は前年より倍増の367百万円(前年同期実績163百万円)となっていることがその証左であるほか、同時点での半導体や電子材料関連の売上高は約300百万円と売上に大きく貢献している。また、それら案件の営業地区別構成比は首都圏が約75%、九州近郊が約25%となっており、首都圏・九州2拠点体制での集中攻勢は奏功していると言えそうだ。
エモーショナルシステム事業については、沖縄県の与那原大綱曳資料館で360度の3Dシアターを稼動させたほか、MetaWalkersが「超体験 NHKフェス 2024 in SHIBUYA」で採用されるなど、着実に新ニーズを掘り起こし、売上に寄与した。加えて、従来需要である遊園地アトラクション用映像システム販売に加え、企業向けメタバースのストックビジネスも貢献している。ただし、全体としては2023年9月期まで好調であった通信事業者向けのイベント需要が一巡した反動減をカバーしきれなかった。2023年9月期に悲願のセグメント黒字化を達成した直後ということもあり、小幅とはいえセグメント赤字に転落したことはややネガティブな印象である。一方、ヘルスケア領域に向けてシニア世代向けの身体と脳を活性化させるシステムをブラッシュアップ中のほか、360度のフィットネスゲームの初期開発が完了しており、スポーツ科学領域でも新規案件が進行中だ。今は種まきの段階だが手応えを得ており、早ければ下期以降に成果を見込む案件もあるもよう。
なお、受注残については、セキュアクラウドシステム事業において前年同期比12.5%減の704百万円となった。理由は見込んでいた中規模案件が4月以降に延期されたためで、予定通りに進捗していれば前年同期水準の受注を達成できていたと弊社では考えている。実際、同社側も期中での受注を見込んでいるようであり、大きな懸念はないだろう。SaaS、AI、ゲームなどオンライン事業者向けには、パートナーであるクラウド/データセンター事業者との交流を活発化させることで協業を図り、クラウド構築需要を発掘したことが寄与した。エモーショナルシステム事業については前年同期比82.8%減の5百万円となった。こちらも2023年9月期の通信事業者向けMetaWalkersのイベント需要が一巡したことを受けての結果だが、受注残の内訳は、企業向けメタバースのストックビジネスによる安定受注やイベント案件受注である。両事業合計での上期末受注残高は前年同期末比15.0%減の709百万円で着地した。
今後の受注獲得、特にエモーショナルシステム事業については、新設した東京オフィスにMetaWalkersの体験スペースを設置して顧客との接触回数を増やしているほか、沖縄県の与那原大綱曳資料館での導入を契機に自治体への販売促進、ローラー営業を展開している。企業向けメタバースでは従来の観光、スポーツ科学、防災に新たに「宇宙」を加えた4分野に集中し、需要発掘に注力しており、第3四半期期間ではあるが東京都が開催する「SusHi Tech Tokyo 2024」におけるショーケースプログラムの技術パートナーとして、大林組<1802>の宇宙エレベーター建設構想をベースとした宇宙エレベーター体験の企画制作に参画するなどニーズを具体化させている。信頼関係を構築済みのセキュアクラウドシステム事業の既存顧客や同事業のセミナー起点で新たに接点を持った新規見込客に対して、クロスセルを積極展開して需要の掘り起こしに注力しており、手応えを得ているようだ。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■Pebe Systems<4447>經營動向
3.2024年9月上半年各分部門的經營動向
2024年9月上半年各分部門的經營動向:安全雲系統業務營收同比增長29.2%,達到1,113百萬元,業務利潤爲128百萬元(去年同期虧損58百萬元)。情感系統業務營收同比下降15.0%,爲39百萬元,業務利潤爲虧損7百萬元(去年同期盈利3百萬元)。安全雲系統業務實現了大幅增收和扭虧爲盈,但去年同期受到高難度VDI案例的影響較大,有特殊因素。與前年同期沒有特殊因素的情況比較,營收基本保持了前年同期的水平,同水平即公司原有的收入構成重點在第2季度(1月至3月)和第4季度(7月至9月)。但是,2022年9月期因爲在案例前夕採取了戰略性逆襲,所以上半年的業績表現不俗,從客觀上來說,業務的發展是良好的。情感系統業務方面,因爲2023年9月期一度飆升的通信業界向MetaWalkers的需求已經一度渙散,所以出現了營收下降和虧損的情況。
安全雲系統業務方面,該公司在2024年1月開設的東京辦事處和同年2月開設的技術開發基地“工程師棲息地”(福岡縣)作爲基地,集中向半導體相關企業展開推廣,贏得雲計算基礎架構的開發案例,爲收入做出了巨大貢獻。這些半導體相關企業案例的特點是,雖然在雲端VDI佔據相當大的比例,但同時也需要應對其他需求。例如,在2024年1月接到的龍記科技案例中,除了VDI之外,還需要覆蓋廣泛的網絡建設和VDI基礎架構。另外,由於該行業具有的特性,不僅需要高度要求系統穩定運行和無壓力的系統響應速度,而且還必須考慮隨着業務量增加會給系統產生壓力的風險。不可避免的是,系統配置的內容越來越高級,並且案件規模越來越大。從收益的角度看,半導體相關企業是雲基礎設施要求高性能設備的主要市場,這是一股追風的勢頭。2024年9月的上半年高附加值商品(毛利率25%以上)的實物銷售收入是去年的兩倍多,達到367百萬元(去年同期的實績是163百萬元),同時半導體和電子材料相關的銷售收入約爲300百萬元,對銷售有很大貢獻。此外,這些案件的營銷區域構成比例爲約75%的首都圈和約25%的九州周邊地區,這種兩點進攻策略似乎取得了成功。
對於情感系統業務方面,在沖繩縣的與那原大綱引資料館中調用360度3D劇場,同時MetaWalkers在“超體驗NHK Fest 2024 in SHIBUYA”中獲得認可,穩步挖掘新的需求,爲收入做出了貢獻。此外,除了傳統的服務於遊樂園設施的影像系統銷售之外,還加強了向企業提供Metaverse股份業務的貢獻。但總體而言,不能完全彌補到2023年9月期間順暢的通信業界對MetaWalkers的需求反彈減少的影響。由於在2023年9月期中實現了該領域的盈利並立即開展,因此即使存在輕微的情況,該領域的業績也下跌並轉爲虧損是有些負面印象的。另一方面,在醫療保健領域中,目前正在加緊完善面向老年人身體和腦部活化的系統。此外,360度健身遊戲的初步開發已經完成,體育科學領域也有新的案例正在進行。目前還處於種子階段,但已經有所收穫,似乎在下半年之後就可以看到一些成果了。
另外,關於未完成的訂單,安全雲系統業務減少了12.5%,僅爲7.04億日元,與上年同期相比。原因是中等規模的項目延遲到4月之後,如果如期進行,我們公司認爲可以實現上年同期訂單的計劃。實際上,該公司在期中也預計會收到訂單,所以沒有什麼大的擔憂。對於面向在線業務的SaaS、AI、ARVR遊戲等,通過與合作伙伴雲/數據中心企業的交流來促進合作,發掘雲構建需求做出了貢獻。就情感系統業務而言,訂單比上年同期減少了82.8%,僅爲500萬日元。這也是因爲考慮到2023年9月的通信-半導體業務MetaWalkers活動需求的結果,但訂單餘額的分配情況是企業向元宇宙庫存業務穩定訂單和活動訂單。上半年末的訂單餘額總額爲709百萬日元,比上年同期減少了15.0%。
未來的訂單獲得,尤其是情感系統業務,在東京辦事處設立訂單-元宇宙體驗場所,增加與客戶接觸次數,除此之外,也在沖繩縣與那原大綱特技館的推介、展開滾輪銷售等方面進行了銷售促進。在面向企業的元宇宙活動業務中,集中在旅遊、運動科學、防災等4個領域上加入了“宇宙”,致力於發掘需求,並在第3季度期間擔任“SusHi Tech Tokyo 2024”展會方案的技術合作夥伴,參與了以大林組<1802>太空電梯建設計劃爲基礎的太空電梯體驗的企劃製作等,具體實現了需求。已經建立了信任關係的安全雲系統業務現有客戶以及通過該業務的研討會成爲新的潛在客戶,積極開展跨銷售,致力於開發需求,似乎正在取得成效。
(編輯:FISCO分析師村瀬智一)