■会社概要
1. 事業概要
ピー・ビーシステムズ<4447>は、中堅企業をメインターゲットとしつつ、SaaS事業者、公共団体向けに各種情報システムを構築する、システム仮想化技術に精通したクラウド基盤構築力が強みの福岡を地盤とする独立系SIerである。身近なところではデジタルワーク推進から、サイバーセキュリティに絡んだレジリエンス構築やDXの実現までをクラウド技術力でトータルにサポートするセキュアクラウドシステム事業を中核とする。VR空間を生み出す、体験共有型VRシアター「MetaWalkers」シリーズを製造販売するエモーショナルシステム事業との2軸構成でビジネスを推進しているが、新たにメタバース事業を育成中である。同社は、これまで「少数精鋭のシステム仮想化のプロフェッショナル集団」を標榜してきた。しかし、さらなる成長に向け2024年9月期から規模拡大へと舵を切り、新たに「ハイブリッドクラウドのプロフェッショナル集団」へと変貌していくことを示している。
例えば、構築から数十年が経過し硬直化しきって生産性も上がらないばかりか、DXのためのデータ活用も行うことができないシステム、積年の場当たり的な補強などによって複雑化・ブラックボックス化してしまったようなシステムを使用している日系企業は、想像以上に多い。その結果、もはや安易にクラウドへ移行ができない状態に陥っており、これを解消しなければ、2025年以降には経済損失が年間12兆円にまで拡大する可能性があるというのが日本経済が抱える「2025年の崖問題※」と呼ばれるものだ。旧式システムの抜本的変革を行うには、まずプライベートクラウドへの移行、そして「ハイブリッドクラウド」へさらに移行するという段階を踏んでいくのが基本となる。ハイブリッドクラウドとは、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせて、それぞれの長所を活かすことで、顧客のデータ集約と利活用を顧客自身が自己管理できる基盤のことを指す。
※経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」で初めて使用された言葉で、DX推進しなければ競争力が低下し、2025年から年間で約12兆円の経済損失が発生すると予測していること。
ハイブリッドクラウドを実現する際に鍵となるのは、まず第1に基礎となるプライベートクラウド部分となるが、年々顧客が求めるクオリティも上がるプライベートクラウドを高水準で構築することができる国内SIerは実は多くない。理由としては、プライベートクラウドはSIerがハードウェアを設定しなければならず、そのハードウェアの適切な設定には長年、つまり新旧の膨大なノウハウが必要となるからだ。また、プライベートクラウドへの移行が済んでいる、いわゆるDXが進んでいるような企業においても「クラウドロックイン」と呼ばれるような、コアコンピタンス(自社データ)が特定のパブリッククラウドに縛られてしまう新たな課題が表面化してきている。具体的には、新ビジネスへ自社データを活用できない、災害復旧時に高額のダウンロード費用が発生、料金体系が不利に変更されても他のクラウドへ乗換えが困難といったリスク状況に晒されるのだ。プライベートクラウドを高水準で構築するためにも、その先の「クラウドロックイン」のような状況を未然に防ぐためにも、同社がこれまで培ってきた豊富な経験値と実績が、顧客を開拓・維持していくうえで強力なアドバンテージになっている。
「2025年の崖問題」は、その名称から一見すると2025年が最大の山場のようだが、実際は旧式システムの抜本的変革が各社で進まない限り、経済的損失や事業継続リスクの危険な状態は高止まりし続ける。象徴的な解決策としてのハイブリッドクラウド、そのプロフェッショナル集団として同社は立ち位置をさらに高めていく。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■公司概述
1。業務概述
BB Systems <4447>是一家位於福岡的獨立SIER,在熟悉系統虛擬化技術的雲基礎設施建設能力方面具有優勢,可爲SaaS運營商和公共組織構建各種信息系統,以中型企業爲主要目標。在熟悉的地方,核心是安全的雲系統業務,該業務爲從促進數字工作到建立彈性以及使用雲技術實現與網絡安全相關的數字體驗等所有方面提供全面支持。該業務正在與情感系統業務以兩軸配置進行推廣,情感系統業務製造和銷售創造虛擬現實空間的體驗共享虛擬現實影院 “MetaWalkers” 系列,並且正在開發新的元宇宙業務。到目前爲止,該公司一直倡導 “一小部分精英系統虛擬化專業人員”。但是,事實證明,他們將從2024/9財年開始轉向規模擴張以實現進一步增長,並將轉型爲一個新的 “混合雲專業團體”。
例如,自建以來已經過去了幾十年的日本公司比你想象的要多,不僅生產力沒有提高,而且還有無法將數據用於數字化轉型的系統,以及由於多年的臨時強化而變得複雜或黑箱化的系統等。結果,它陷入了向雲端過渡變得不容易的狀態,如果這個問題得不到解決,經濟損失有可能擴大到 2025 年之後每年增加 12 萬億日元,這被稱爲 “2025 年懸崖問題*”日本經濟面臨的。爲了對舊系統進行重大轉型,首先過渡到私有云,然後進一步遷移到 “混合雲” 是至關重要的。混合雲是客戶自己可以通過組合私有云和公有云並利用兩者的優勢來自我管理客戶數據的聚合和利用的基礎。
*這是經濟產業省於2018年發佈的 “DX報告” 中首次使用的術語,它預測,如果不推廣DX,競爭力將下降,從2025年起,每年將造成約12萬億日元的經濟損失。
實現混合雲的關鍵是私有云部分,這是第一個基礎,但實際上,能夠在客戶要求的質量也逐年提高的高水平上構建私有云的國內 SIER 並不多。原因是私有云需要SiER來設置硬件,而且要正確設置該硬件,需要很多年,也就是說,需要大量的新舊專業知識。此外,核心能力(內部數據)綁定到特定公有云的新問題已經浮出水面,例如所謂的 “雲鎖定”,即使在已經完成向私有云過渡且所謂的 DX 正在取得進展的公司中也是如此。具體而言,他們面臨的風險情況是,內部數據無法用於新業務,災難恢復期間會出現高額的下載成本,即使費用結構不利,也很難轉移到其他雲端。無論是爲了在高水平上構建私有云,還是爲了防止未來出現 “雲鎖定” 等情況,公司迄今爲止積累的豐富經驗和成就已成爲開發和維護客戶方面的強大優勢。
從名字上看,“2025年懸崖問題” 似乎是最大的山脈,但實際上,除非每家公司都對舊系統進行重大改革,否則經濟損失和業務連續性風險的危險狀態將仍然很高。混合雲是一個標誌性的解決方案,該公司將進一步鞏固其作爲專業集團的地位。
(作者:FISCO 分析師村瀨智和)