■ウイングアーク1st<4432>の会社概要
1. 会社概要
同社グループは、「Empower Data, Innovate the Business, Shape the Future. 情報に価値を、企業に変革を、社会に未来を。」というビジョンを掲げ、社会に存在する様々なデータを活用することで、多くの企業にイノベーションをもたらし、その結果として、より良い社会を実現することを目指している。現在、スマートフォンやIoTの普及により、日々生み出されるデータは加速度的に増加している。また、働き方改革等による業務の効率化のニーズも高まってきている。同社グループは、この様々なデータ(ビッグデータ)を「新しい資源」として捉えており、この資源を活用して企業や社会に様々な価値をもたらすソフトウェア及びサービスの提供を行っている。
MBOから7年半。経営基盤の強化や事業構造の再構築などを経て、2021年3月に再上場
2. 沿革
同社は、2004年3月に翼システム(株)情報企画事業部のソフトウェア事業(現 データエンパワーメント事業)を譲り受け、ウイングアークテクノロジーズ(株)に商号を変更した。
同社グループにてデータエンパワーメント事業を開始したのは2004年3月からである。事業譲受したソフトウェア事業は、当時の主力事業であった自動車整備向けパッケージソフト以外のソフトウェア分野での新規事業化を目的に、翼システムにおいて社内ベンチャーという位置付けで1993年10月に発足した。その後、同社グループの現在の主力製品となっている帳票開発ソフトウェア「Super Visual Formade」(以下、「SVF」)を1996年12月に、多次元高速集計検索エンジン「Dr.Sum」を2001年5月にそれぞれリリースし、事業として立ち上げた。その後、翼システムは2004年3月に情報企画事業部を売却し資金化することとなり、(株)アドバンテッジパートナーズをスポンサーとして、(株)エイ・ピー・ツーへ事業譲渡を行った。同時にエイ・ピー・ツーは商号をウイングアークテクノロジーズに変更した。事業譲受以降は、2009年11月に会社分割によりウイングアークテクノロジーズを新たに設立し、同社のデータエンパワーメント事業を承継し、同社の商号を1stホールディングス(株)(旧 1stホールディングス)に変更した。その後、2010年12月に大証JASDAQ(スタンダード)に上場し、2012年2月には東証2部へ市場変更を行った。
ただ、2013年4月にオリックス<8591>をスポンサーとして、モノリスホールディングス(株)が旧 1stホールディングス※の株式を対象にTOB(株式公開買い付け)を実施し、同年5月に成立したことを受け、同年9月に同市場への上場を廃止した。
※モノリスホールディングスは、旧 1stホールディングスの株式取得を目的として、旧 1stホールディングスの代表取締役社長であった内野弘幸(うちのひろゆき)氏(現 同社取締役会長)により2012年11月に設立された。
2013年当時の日本のIT市場は、同社が主力としていた旧来の基幹システムを中心としたビジネスモデルからクラウドやビッグデータに代表される新しい技術やプラットフォームへの移行が急速に進みつつあった。世界的にも米国Amazon.com<AMZN>が提供するクラウドプラットフォームサービス「Amazon Web Service」や米国salesforce.comが提供するクラウドプラットフォームサービス「Force.com」など世界をシームレスにつなぐ廉価かつ高品位のPaaS(Platform as a Service)の加速度的普及が見られた。その結果、アプリケーションソフトウェアベンダーは、PaaSベンダーが提供するクラウドプラットフォームを利用することにより、自社のアプリケーションソフトウェアをグローバルなクラウドサービスとして比較的簡単に提供できるようになった。このようなソフトウェア産業における構造転換は、世界の強豪アプリケーションソフトウェアベンダーが日本市場に参入する障壁を大幅に引き下げるものであり、日本市場で競争が激化していった。
このような状況のなか、旧 1stホールディングスの取締役会は、将来にわたって安定的かつ持続的に同社の企業価値を向上させていくためには、(1) 事業構造の再構築(グループ内子会社の再編、人的・物的資源の再配分、業務プロセスの改善及び見直し等による事業構造の再構築)(2) 製品開発力強化(第三者との資本・業務提携による製品開発力の強化)(3) グローバル化(アジア圏を含むグローバル市場の開拓)(4) 新規事業の創出(クラウド・ビッグデータ時代に対応した新製品・新サービスの展開を通じた成長戦略の遂行をさらに加速)といった課題を解決することが急務であると判断した。そして、上場を維持したまま、これらの施策を実行した場合には、利益水準の低下やキャッシュ・フローの悪化などを伴うリスクがあったため、MBO(Management Buyout)による非公開化という決断に至ったのである。
2013年12月には、モノリスホールディングスを存続会社として1stホールディングスを吸収合併し、商号を1stホールディングスへ変更した。さらに2014年3月には、商号をウイングアーク1st(以下、旧 ウイングアーク1st)に変更した。
WACホールディングス(株)は、旧 ウイングアーク1stの全株式を取得する目的でThe Carlyle Groupが運営する投資ファンドであるCJP WA Holdings, L.P.により、2016年3月に設立された。WACホールディングスは、LBO(Leveraged Buyout)を実施し、自己資金のほか、外部資金調達として金融機関からの借入(31,500百万円の調達)を行い、内野弘幸氏及びオリックスの子会社であるOPI2002投資事業組合から、旧ウイングアーク1stの全株式を2016年4月に取得した。その後、WACホールディングスは同年6月を効力発生日として、旧ウイングアーク1stを消滅会社とする吸収合併を行い、同日付でWACホールディングスの商号をウイングアーク1stに変更した。
非上場化以降、同社は当時認識していた課題に迅速に対処することにより、基幹システムを中心とした安定的なビジネスやパートナーシップによる広範な営業網等、ビジネス領域の拡大と経営基盤の強化を両立に取り組んだ。2018年3月には東洋ビジネスエンジニアリング(株)(現 ビジネスエンジニアリング(株))へ出資し、東洋ビジネスエンジニアリングが強みとする製造業向けアプリケーションと同社のソフトウェア及びサービスを組み合わせたソリューション開発を進めている。また、2018年9月に伊藤忠商事<8001>及び鈴与(株)、2019年11月にデータ・アプリケーション<3848>、Sansan<4443>、(株)帝国データバンク及び伊藤忠商事、2020年11月にPKSHA Technology<3993>及び東芝デジタルソリューションズ(株)と資本・業務提携契約を締結し、共同での販路開拓やソリューション開発を進めている。そして、MBOの目的であった、同社の競争優位性を維持し、将来にわたって安定的かつ持続的に企業価値を向上させるという一定の目的を達成したと判断し、2021年3月に再上場した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 井上 康)
■Wingark 1st <4432> 公司概要
1。公司概述
該公司的集團是 “賦能數據,創新業務,塑造未來。信息的價值,公司的轉型和社會的未來。”我們設定了這一願景,通過利用社會上存在的各種數據,我們的目標是爲許多公司帶來創新,從而實現更美好的社會。當前,由於智能手機和物聯網的普及,每天生成的數據正在加速增長。此外,通過工作方式改革等提高工作效率的需求也越來越大。公司集團將這種多樣化的數據(大數據)視爲 “新資源”,並利用這些資源提供爲公司和社會帶來各種價值的軟件和服務。
自 MBO 以來已有 7 年半了。在加強管理基礎和重組業務結構等後,它於2021年3月重新上市
2。歷史
該公司接管了Tsubasa Systems Co., Ltd的軟件業務(目前爲數據賦能業務)。”s 信息規劃部,並於 2004/3 年更名爲 WingArc Technologies Co., Ltd.
數據賦能業務於 2004/3 年在公司集團內啓動。移交的軟件業務於1993/10年啓動,目的是在軟件領域實現新的商業化,而汽車維修封裝軟件是當時的主要業務,其定位是Tsubasa Systems的內部企業。之後,公司集團目前的主要產品表單開發軟件 “Super Visual Formade”(以下簡稱 “SVF”)於1996/12年發佈,多維高速表格搜索引擎 “Dr.Sum” 分別於2001年5月發佈,並作爲一項業務推出。之後,Tsubasa Systems於2004/3年出售了信息規劃部以進行資本化,業務移交給AP2有限公司,由Advantage Partners有限公司作爲贊助商。同時,AP2將其商品名稱更改爲WingArc Technologies。業務轉讓後,WingArc Technologies於2009/11年度通過公司拆分新成立,接管了公司的數據賦能業務,公司的商品名稱改爲第一控股有限公司(前身爲第一控股公司)。之後,它於2010/12年度在JASDAQ(標準)證券交易所上市,並在2012/2年改爲東京證券交易所的第二部分。
但是,在2013年4月,以歐力士<8591>爲保薦人,Monolith Holdings有限公司對前1ST Holdings*的股份實施了ToB(要約收購),針對其於同年5月成立的事實,同年9月取消了在同一市場的上市。
* Monolith Holdings由曾任1ST Holdings總裁兼代表董事的內野裕之先生(內野裕之)(現任董事會主席)於2012/11年度成立,目的是收購前第一控股公司的股份。
2013年時,日本IT市場正在迅速從以傳統核心系統爲中心的商業模式(該公司是主力)轉向以雲和大數據爲代表的新技術和平台。無縫連接世界的廉價和高質量的PaaS(平台即服務)的加速普及,例如亞馬遜(AMZN)在美國提供的雲平台服務 “亞馬遜網絡服務” 和美國salesforce.com提供的雲平台服務 “Force.com”,也已在全球範圍內看到。因此,通過使用PaaS供應商提供的雲平台,應用程序軟件供應商可以相對輕鬆地將自己的應用程序軟件作爲全球雲服務提供。軟件行業的這種結構轉型極大地降低了全球強大的應用軟件供應商進入日本市場的壁壘,日本市場的競爭也加劇了。
在這種情況下,爲了在未來穩定和可持續地提高公司的企業價值,原第一控股董事會需要 (1) 重組業務結構(通過重組集團內的子公司、重新分配人力和物力資源、改善和審查業務流程等,重組業務結構)(2)加強產品開發能力(通過與第三方的資本和商業聯盟加強產品開發能力)(3)全球化(全球,包括亞洲地區)已確定迫切需要解決諸如市場開發之類的問題)(4)創建新業務(通過開發與雲大數據時代兼容的新產品和服務,進一步加快增長戰略的執行)。然後,當這些措施在維持上市的同時實施時,存在利潤水平下降和現金流惡化等風險,因此決定由MBO(管理層收購)將其私有化。
2013/12年度,Monolith Holdings被吸收並與1st Holdings合併,成爲倖存的公司,商品名稱改爲1st Holdings。此外,在2014/3年,商品名稱更改爲Wing Arc 1st(以下簡稱Wing Arc 1st)。
WAC控股有限公司由CJP WA Holdings, L.P. 於2016/3年成立,CJP WA Holdings, L.P. 是一家由凱雷集團運營的投資基金,旨在收購前Wingark 1st的所有股份。WAC Holdings實施了LBO(槓桿收購),除自有資金外,還向金融機構借款(籌集了315億日元)作爲外部籌資,並於2016/4月從內野裕之先生和歐力士子公司OPI 2002投資商業協會手中收購了前Wingarc 1st的所有股份。此後,WAC Holdings以同年6月爲生效日期的前Wingarc 1st進行了吸收合併,並以同年6月爲生效日期,WAC Holdings的商品名稱於同日更改爲Wingarc 1st。
退市後,該公司努力通過快速處理當時意識到的問題,在擴大業務領域和加強管理基礎之間取得平衡,例如以核心系統爲中心的穩定業務和通過合作伙伴關係建立廣泛的銷售網絡。在2018/3年,它投資了東洋商業工程有限公司(現爲商業工程有限公司),並正在進行解決方案開發,該解決方案將東洋商業工程具有優勢的製造業應用程序與該公司的軟件和服務相結合。此外,在2018/9年,與伊藤忠商事<8001>和鈴洋株式會社簽訂了資本和業務聯盟協議,於2020/11年度與數據應用程序<3848>、三山<4443>、帝國數據庫株式會社和伊藤忠商事株式會社,以及PKSHA科技<3993>和東芝數字解決方案株式會社簽訂了資本和業務聯盟協議,並正在共同進行市場開發和解決方案開發。然後,確定它已經實現了保持公司競爭優勢並在未來穩定和可持續地提高企業價值的特定目標,這正是MBO的目的,於是它於2021年3月重新上市。
(由 FISCO 客座分析師井上康撰寫)