Terra Drone<278A>は、測量・点検・農業等におけるドローンを含むハード・ソフトの開発及びサービスの提供、安全かつ効率的なドローンや空飛ぶクルマの運航を管理するためのシステム(UTM)の開発・提供を行う。ドローンソリューションセグメントは、測量事業(2025年1月期第3四半期の売上構成比61%)、点検事業(同12%)、農業事業(同14%)、運航管理セグメントはUTM事業(同13%)から構成されている。
測量事業は、地形/構造物の3次元データを取得するレーザー測量ドローン機器(UAV1レーザー測量機器)と、その解析に必要なソフトに加えて、ハード・ソフトを用いた測量サービスを提供。日本の売上高が大半を占めている。従来の現場作業における測量は45日かかっていたが、UAVレーザー測量に変えることで1.5日に短縮できるメリットがある。第3四半期累計での製品別売上高ではハード42.4%、ソフト35.6%、サービス22.0%。主要KPIはハードの販売台数、ソフトの期末アカウント数・継続率、サービス件数となる。
点検事業では、オランダや日本でタンク・ボイラー等に対して、超音波を用いて板厚を測るハード(UTドローン)とドローンから取得される波長データを出力するソフトを用いた点検サービスを展開。オランダの売上構成が大きい。石油メジャーのShellやChevron、世界最大手化学メーカーのBASF等、グローバル顧客と継続的な契約実績を有する。点検業務は定期性あり、リピート性が高く、第3四半期累計での顧客数は88社となる。
農業事業では、アブラヤシ(パーム油の原料)農園への農薬・肥料散布事業を展開。インドネシアからの売上がほとんどだが、マレーシアでの事業立ち上げ中となっている。アブラヤシへの農薬/肥料では実などに直接スポット散布を行うことが重要で、ドローンによる散布では、その効果や効率性の面から他の散布方法と比べ優位性がある。インドネシア及びマレーシアにおける農業用ドローン市場に本格参入するため、2023年7月に連結子会社PT. Terra Drone Indonesiaを通じAvirtech Solutions Pte.Ltd.の農業関連事業を買収し、また、マレーシアでも事業展開を行うため子会社としてTerra Drone Agri SDN. BHD.を新規設立した。
UTM事業では、欧州でトップシェアのUTM企業であるUnifly NV(本社:ベルギー)を2023年7月に連結子会社化。Uniflyは各国の航空管制局(ANSP)に対しUTMの開発・実装・運用を行っている。また、米国UTM業界のリーディングカンパニーであるAloft Technologies, Inc.へ出資している。UTMは、ドローンをはじめとした低空域のモビリティの運航インフラである。
2025年1月期第3四半期累計の売上高は3,118百万円、営業損益は405百万円の赤字で着地した。測量では、国内のサービス・ソフトの好調により堅調に推移。昨年設立のサウジアラビア拠点は3Qで単体黒字化を達成している。販売台数は55台、サービス件数160件、ソフトの期末アカウント数は281、継続率99.7%で推移している(第3四半期時点)。点検でも顧客数の堅調な推移に加え、高付加価値・高単価案件も受注している。また、農業でも売上は順調に拡大しており、オペレーション面の改善による収益性の向上に取り組んでいる。そのほか、UTMでは、各国の航空管制サービスプロパイダー(ANSP)との連携を通じグローバル規模での事業展開を続けている。通期の売上高は同39.1%増の4,122百万円、営業損益は669百万円の赤字を見込む。
同社は「ドローンサービス企業 世界ランキング2024」において、産業用ドローンサービス企業として世界1位を獲得している。世界的なドローン市場調査機関であるDrone Industry Insightsが発表しており、世界の約900社におよぶドローンサービス企業の情報を基に集計されている。グローバルかつ複数領域で事業展開を行っており、各事業は市場規模や成長性の面から有望性が高く、その中でも優位な立ち位置を築いている。また、日系・グローバルの大手企業や大学・政府機関との豊富な研究開発の実績を有しているほか、豊富な海外M&Aの経験に基づく独自のノウハウ・強みを有する。
今後は、現在の主力事業である測量・点検は継続的な成長を掲げ、現状立ち上げ期の農業やUTMは広大な潜在市場や優位なポジションに根差した加速度的な成長を目指している。実際、アブラヤシから精製されるパーム油は年々生産量が増加傾向であり、高い成長性を誇り、現時点でも現実的に農業ビジネスの展開が可能と考えられる市場は5,000億円規模あると推計されている。短期的にはUTM・ドローンソリューション業界で世界No.1を、中長期的にはドローン・空飛ぶクルマ業界全体で世界No.1を目指すようだ。そのほか、現状の赤字に関しては今後の事業拡大に向けた先行的な体制強化等に起因するものであり、各事業の収益拡大を進めることで近い将来の黒字化を目指しているという。黒字転換局面が近づくなか、トップラインの成長が続く同社の動向に今後も注目しておきたい。
Terra Drone<278A>進行測量、檢查和農業等領域的無人機及硬件、軟體的開發和服務提供,並開發和提供爲了安全高效地管理無人機和飛行汽車運營的系統(UTM)。無人機解決方案部分由測量業務(2025年1月期第3季度的主營構成比61%)、檢查業務(同12%)、農業業務(同14%)構成,運營管理部分則由UTM業務(同13%)構成。
測量業務提供使用激光測量無人機設備(UAV1激光測量設備)獲取地形/結構的三維數據,以及所需的分析軟體,同時提供使用硬件和軟體的測量服務。日本的營業收入佔大多數。傳統現場作業的測量需要45天,但通過UAV激光測量可以縮短到1.5天,具有顯著優勢。第3季度累積的產品別營業收入中,硬件佔42.4%,軟體佔35.6%,服務佔22.0%。主要關鍵績效指標包括硬件的銷售數量、軟體的期末賬號數量和續訂率、服務次數等。
在檢查業務中,使用超聲波測量荷蘭和日本的儲罐、鍋爐等的板厚的硬件(UT無人機)以及從無人機獲取的波長數據輸出的軟體提供檢查服務。荷蘭的營業構成佔比較大。與石油巨頭Shell、Chevron和全球最大化學制造商BASF等全球客戶有持續的合同業績。檢查業務具有定期性,重複性很高,第3季度累積的客戶數達到88家。
農業業務開展向油棕(棕櫚油原料)農場噴灑農化製品和肥料的業務。來自印度尼西亞的營業收入佔大部分,但正在馬來西亞開展業務。對油棕噴灑農化製品/肥料時,精準直接噴灑在果實等上是非常重要的,使用無人機噴灑在效果和效率方面相比其他噴灑方法具有優勢。爲了在印度尼西亞和馬來西亞的農業用無人機市場內全面進入,2023年7月通過全資子公司PT. Terra Drone Indonesia收購Avirtech Solutions Pte.Ltd.的農業相關業務,同時爲了在馬來西亞展開業務新設了子公司Terra Drone Agri SDN. BHD.
在UTM業務中,於2023年7月收購了歐洲市場佔有率最高的UTM公司Unifly NV(總部:比利時)作爲全資子公司。Unifly爲各國的航空管制局(ANSP)提供UTM的開發、實施和運營服務。此外,還對美國UTM行業的領導公司Aloft Technologies, Inc.進行了投資。UTM是以無人機爲首的低空域移動運營基礎設施。
2025年1月期第3季度累積的營業收入爲31.18億日元,營業損益爲405百萬日元的赤字。因國內服務和軟體表現良好,測量業務走勢穩健。去年設立的沙特阿拉伯分公司在第3季度實現了單體盈利。銷售數量爲55台,服務次數爲160次,軟體的期末賬號數爲281,續訂率爲99.7%(截至第3季度)。檢查業務也在客戶數穩健成長的同時,接受了高附加值、高單價的項目。此外,農業業務的營業收入也在平穩增長,並致力於通過運營方面的改進提高收益率。另外,在UTM領域,通過與各國航空管制服務提供商(ANSP)的合作,繼續在全球範圍內展開業務。預計全年營業收入比去年增長39.1%,達到41.22億日元,營業損益爲669百萬日元的赤字。
該公司在《2024年全球無人機服務企業排名》中獲得了產業用無人機服務企業的世界第一名。全球無人機市場調查機構Drone Industry Insights發佈的該數據基於對全球約900家無人機服務公司的信息彙總而得。該公司在全球多個領域開展業務,各業務在市場規模和成長性方面具有較高潛力,並在其中建立了優勢地位。此外,公司還擁有與日系及全球大型企業、高校、政府機構的豐富研發合作經驗,同時在境外M&A方面也擁有豐富的經驗,積累了獨特的專業知識和強項。
未來,該公司的核心業務測量和檢查將持續增長,同時正在起步的農業和UTM將致力於基於廣闊的潛在市場和優勢地位實現加速增長。實際上,從油棕提煉的棕櫚油的生產量逐年增加,展現了較高的成長性,目前市場估計規模已達到5000億日元,具有現實展望的農業業務展開的可能性。短期內,目標是在UTM和無人機解決方案行業中成爲全球第一,長期目標是在無人機和空飛汽車行業整體中成爲世界第一。此外,關於目前的虧損,源於對未來業務擴展的前期體制強化等,公司的目標是通過各業務的發展來實現不久的將來的盈利。隨着盈利轉變的局面逐漸逼近,我希望繼續關注該公司在頂線增長下的動態。
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