■高島<8007>の会社概要
1. 会社概要
同社は、「事業を通じて社会に貢献する」という企業使命の下、1915年に創業した機能商社である。機能商社とは「過度に広範な市場展開を追求するのではなく、ターゲット市場における顧客価値の追求を重視する」ことを基本姿勢とし、顧客にとって真に必要な機能・ソリューションをテーラーメイドで提供することで、より高い収益性を実現するビジネスモデルのことである。
また、国内・海外ともに多くの事業拠点を構えている点も、顧客への価値提供を実現するうえで重要なポイントとなっている。2024年9月30日時点におけるグループ会社は計20社(国内14社、海外6社)、加えて協力工場・パートナー企業なども国内・アジアに多く抱え、顧客のビジネスをグローバルにサポートしている。なお、2024年3月末時点の従業員は1,162名(連結ベース)、資本金は3,801百万円である。
2. 事業内容
同社は、建材セグメント、産業資材セグメント、電子・デバイスセグメントの3つで事業を展開している。2025年3月期第2四半期のセグメント別売上高構成は、建材セグメントが65.0%、産業資材セグメントが18.4%、電子・デバイスセグメントが16.6%となった。バリューチェーンの上流工程である企画・設計から下流の施工・サポートまで幅広い範囲にわたって顧客ニーズに合わせて商流をデザインし、顧客の省エネ化・省力化に貢献するとともにサステナビリティ社会の実現に寄与している。なお、賃貸不動産セグメントに関しては、2024年1月に賃貸不動産を売却したことに伴い、2025年3月期からは実質的に消滅している。
(1) 建材セグメント
売上高構成比で65.0%(2025年3月期第2四半期。以下同)を占める中核事業で、「建設資材」「住宅資材」「断熱資材」「再生可能エネルギー資材」の4分野で構成されている。大型・非住宅建築物、住宅建築物向け壁材、基礎杭工法、断熱材、太陽光パネル関連資材、インテリアなど、建設・建装に関わる様々な商材・ソリューションを取りそろえている。全国展開している販売・工事ネットワークを生かして、企画・設計から施工までバリューチェーン全体にわたって顧客をサポートしている。商流をデザインし、顧客価値を創出する事例としては、ハウスビルダー向け断熱材フルプレカットが挙げられる。物件ごとに割付(断熱材の取り付け位置・寸法を決める詳細な図面を作成すること)・割付図に基づく「加工」を行い、加工後の断熱材を施工現場に個別配送する。同社が加工・物流機能まで担うことで、工事現場の省力化と工期の短縮を実現している。また今後は、中期経営計画「サステナV(バリュー)」の下で、将来的な需要拡大が見込まれる再生可能エネルギー資材に注力していく方針だ。具体的には、太陽光発電・EV関連に積極投資していく。その一例として、2022年12月に買収した新エネルギー流通システム(株)が挙げられる。同社が持つ工事施工機能と高島の持つ販売機能を組み合わせ、ソリューション提供能力をさらに向上させていく。
a) 建設資材
大型物流施設や工場を主とした非住宅建築物で使用する高機能な建設資材(壁材・耐火被覆材など)やパイル・土木資材(基礎杭、地盤改良工法、EDO-EPS工法、プラスチック製地下貯留浸透ブロックなど)をはじめとする各種商材を顧客のニーズに合わせて提供している。全国規模の販売・工事ネットワークを活用し、設計検討段階から工事・施工の段階まで、バリューチェーンのすべての工程で顧客の業務効率化に貢献するソリューションを提供している。2023年6月には、地盤改良・地盤調査に関して、設計・施工まで一貫して対応できるトータルソリューションの提供により、中四国においてリーディングカンパニーの地位を確立している岩水開発を完全子会社化している。このM&Aにより、同社が持つ設計・施工機能が強化され、顧客提供価値がさらに高まっている状況だ。
b) 住宅資材
ZEHをはじめ、多様化する住宅に対応し、住環境の安全性・快適性・省エネ性の向上に欠かせない商材(外壁材・屋根材・オール電化商材・断熱材)に加え、各種カウンター(キッチンカウンターや洗面化粧台向け人工大理石)の加工や施工、内装に関わる様々な商材を提供している。その他、ハウスビルダー向けに断熱材をフルプレカットし、割付・加工・物流機能を同社が担うことで、工事現場における採寸・カット・廃棄作業の省力化を提供している。
c) 断熱資材
断熱分野での長年の実績により培った豊富な知識と経験を生かし、多彩で高機能な断熱材・工法を提案している。具体的には、食品工場・物流倉庫などの非住宅建築物に冷凍・冷蔵空間を実現する断熱パネルを供給しているほか、住宅建築物に多彩で高機能な断熱材・工法を提供し、省エネ化に寄与している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■高島<8007>的公司資料
1. 公司資料
該公司是一家創立於1915年的功能商社,企業使命是「通過業務爲社會做貢獻」。功能商社的基本態度是「不追求過度廣泛的市場拓展,而是重視目標市場中的客戶價值追求」,通過提供客戶真正需要的定製化功能和解決方案,以實現更高的盈利性商業模式。
此外,國內及境外都設有許多業務據點,這也是實現向客戶提供價值的重要積分。截至2024年9月30日,集團公司共20家(國內14家,境外6家),此外還與國內及亞洲衆多合作工廠與合作企業合作,全球支撐客戶業務。值得注意的是,截至2024年3月末,員工人數爲1162名(合併基礎),股本爲3801百萬日元。
2. 業務內容
該公司在建材、工業材料、電子・設備三個領域展開業務。2025年3月期第二季度的按segment劃分的營業收入構成中,建材segment佔65.0%,工業材料segment佔18.4%,電子・設備segment佔16.6%。該公司從價值鏈的上游階段的規劃・設計到下游的施工・支撐,廣泛地根據客戶需求設計商流,爲客戶的節能化・省力化做出貢獻,並助力可持續社會的實現。需要指出的是,關於租賃房產segment,由於在2024年1月出售了租賃房產,自2025年3月期起實際上已消失。
(1) 建材segment
該核心業務佔營業收入構成比的65.0%(2025年3月期第二季度。同樣適用),由「建築材料」「住宅材料」「保溫材料」「可再生能源材料」四個領域構成。提供大型、非住宅建築物的牆體材料、住宅建築物的牆體材料、基礎樁施工法、保溫材料、光伏太陽能面板相關材料、室內裝飾等與建築和裝修相關的各種商品與解決方案。該公司利用全國範圍內的銷售和施工網絡,從規劃・設計到施工全方位支持客戶,設計商流、創造客戶價值的實例有,針對房屋建築商的保溫材料全預切。對每個項目進行割付(即製作明確的圖紙確定保溫材料的安裝位置與尺寸)並進行基於割付圖的「加工」,加工後的保溫材料分批配送至施工現場。該公司承擔加工及物流功能,從而實現了工地的省力化及縮短工期。此外,未來將在中期經營計劃「可持續V(價值)」的指導下,專注於未來需求增長可預見的可再生能源材料。具體而言,將積極投資於光伏太陽能和電動汽車相關產品。其中一個例子是,在2022年12月收購的新能源流通系統株式會社。該公司將施工功能與高島的銷售功能結合,進一步提升解決方案提供能力。
a) 建築材料
我們根據客戶需求提供用於大型物流設施和以工廠爲主的非住宅建築物的高功能建築材料(牆體材料、防火塗層等)以及樁基和土木材料(基礎樁、地基加固工法、EDO-EPS工法、塑料地下儲留滲透塊等)等多種商品。利用全國性的銷售和施工網絡,從設計階段到施工階段,我們提供解決方案,助力客戶提升業務效率。2023年6月,通過提供地基加固和地基調查的全面解決方案,我們完全子公司化了巖水開發,確立了其在中四國的領先企業地位。此次併購增強了該公司原有的設計和施工能力,進一步提升了客戶提供的價值。
b) 住宅材料
我們提供各種商品以滿足如ZEH等多樣化住宅的需求,提升住環境的安全性、舒適性和節能性(外牆材料、屋頂材料、全電化商品、保溫材料),此外還提供各類檯面(廚房檯面和洗手間化妝臺用人造大理石)的加工和施工,以及與內裝相關的多種商品。此外,針對房屋建築商,公司全程提供保溫材料的預切割,承擔配料、加工和物流功能,從而爲工地上的測量、切割和廢料處理提供省力化。
c) 保溫材料
憑藉在保溫領域多年積累的豐富知識和經驗,我們提出多樣化、高功能的保溫材料和工法。具體而言,我們爲食品工廠、物流倉庫等非住宅建築物提供實現冷凍、冷藏空間的保溫板,同時爲住宅建築物提供多樣化、高功能的保溫材料和工法,助力節能。
(作者:富士客座分析師清水陽一郎)