■要約
萩原電気ホールディングス<7467>は名古屋を基盤とする半導体、電子部品、電子機器の商社及び自社製品の開発・製造・販売メーカーである。売上高の約89%(2024年3月期)が自動車関連企業向けで、デンソー<6902>をはじめとしたトヨタグループを主要顧客に持つ。近年はソリューション事業に注力している。
1. 2025年3月期第2四半期の業績
2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が131,780百万円(前年同期比22.0%増)、営業利益が3,728百万円(同18.8%減)、経常利益が3,209百万円(同30.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益2,066百万円(同31.9%減)となった。売上高は、自動車関連顧客の生産調整や中国市況の停滞などによる影響は受けたが、新しい商流の獲得や円安効果、生産設備投資需要などを取り込み過去最高となった。ただし損益面では、売上構成の変化などにより売上総利益率が低下したことに加え、人的投資やシステム投資などの成長投資を活発化させたことで、営業利益は減益となった。また営業外費用で為替差損を計上したことから、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益の減益幅が大きくなった。セグメント別では、デバイス事業、ソリューション事業ともに増収ながら減益となった。
2. 2025年3月期の業績(予想)
2025年3月期の連結業績は、売上高で255,000百万円(前期比13.3%増)、営業利益で7,000百万円(同9.2%減)、経常利益で6,200百万円(同14.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益で3,850百万円(同12.9%減)を見込んでおり、期初予想(売上高269,000百万円、営業利益7,900百万円)から下方修正(2024年11月8日公表)された。売上高は増収とはなるものの期初計画を下回る。一方で先行投資などは計画どおり進めるため通期でも減益を見込んでいる。セグメント別の予想は開示されていないが、上半期と同様に両セグメントともに増収ながら減益となる見込みだ。年間配当については、2025年3月期から配当性向30〜40%を目安としていることから、減益予想ではあるが、185円(中間期90円、期末95円)を予定している。
3. 中期経営計画:2027年3月期に売上高3,000億円、営業利益110億円を目指す
同社は、2027年3月期を最終年度とする新しい中期経営計画「Make New Value 2026(「MNV2026」)」を発表している。外部環境変化を考慮した成長ステージに向けた構造変革・事業基盤の確立を目的とし、重点方針として「企業価値向上~稼ぐ力の向上~」を掲げている。これを達成するために3つの構造改革(事業構造、資本生産性、人的資本)と6つの重点戦略(デバイス事業戦略、ソリューション事業戦略、ビジネスイノベーション戦略、経営管理高度化戦略、人材戦略、ESG推進)を遂行する方針だ。また計数目標として、2027年3月期に売上高3,000億円、営業利益110億円、ROE11%以上、配当性向30~40%を目指す。初年度である2025年3月期の業績は下方修正されたが、現時点でこの計画目標は変更せず、重要施策を粛々と進めていく予定だ。同社がこの計画に沿って今後どのように変わっていくか注目したい。
■Key Points
・自動車関連企業向けが売上高の約89%を占める半導体商社。ADAS(先進運転支援システム)やIoT関連も展開
・2025年3月期第2四半期は前年同期比18.8%の営業減益、通期も先行投資負担で前期比9.2%の営業減益予想
・中期経営計画の目標2027年3月期売上高3,000億円、営業利益110億円、ROE11%以上は変更なし
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
■摘要
萩原電氣控股公司<7467>是一家以名古屋爲基礎的半導體、電子元器件、電子設備的商社及自有產品的開發、製造、銷售廠家。營業收入約89%(2024年3月期)來自汽車相關企業,以電裝<6902>爲首的豐田集團是主要客戶。近年來,公司專注於解決方案業務。
1. 2025年3月期第二季度業績
2025年3月期第二季度的合併業績爲,營業收入131,780百萬元(同比增長22.0%),營業利潤3,728百萬元(同比下降18.8%),經常性利潤3,209百萬元(同比下降30.6%),歸屬於母公司股東的中期凈利潤2,066百萬元(同比下降31.9%)。營業收入受到汽車相關客戶生產調整和中國市場疲軟的影響,但通過獲取新的商流和日元貶值效果、生產設備投資需求等,達到了歷史最高水平。然而,損益方面,由於主營構成的變化,導致營業毛利率下降,加上人力投資和系統投資等增長投資的增加,營業利潤減少。此外,由於在營業外費用中計入了匯率損失,經常性利潤和歸屬於母公司股東的中期凈利潤的下降幅度也加大。從各個細分市場來看,設備業務和解決方案業務均保持增收,但利潤減少。
2. 2025年3月期業績(財務預測)
2025年3月期的合併業績預計,營業收入爲255,000百萬元(較上期增長13.3%),營業利潤爲7,000百萬元(同比下降9.2%),經常性利潤爲6,200百萬元(同比下降14.1%),歸屬於母公司股東的當期凈利潤爲3,850百萬元(同比下降12.9%)。這次預期是對期初預測(營業收入269,000百萬元,營業利潤7,900百萬元)的下調(於2024年11月8日公佈)。雖然營業收入有增長,但仍低於期初計劃。另一方面,前期投資等將按計劃推進,因此全年預計仍會減少利潤。雖然未公佈細分市場的預測,但預計與上半年類似,兩者的收入將增而利潤減。關於年度分紅,預計2025年3月期的分紅比例目標在30%到40%之間,儘管利潤下降,計劃分紅185日元(中期90日元,期末95日元)。
3. 中期經營計劃:2027年3月期營業收入目標爲3000億日元,營業利潤目標爲110億日元
該公司發佈了一項以2027年3月期爲最終年度的新中期經營計劃「創造新價值2026(MNV2026)」。考慮到外部環境變化,旨在朝着增長階段進行結構改革和建立業務基礎,重點方針是「企業價值提升~提高盈利能力~」。爲實現此目標,將實施三項結構改革(業務結構、資本生產能力、人才資本)以及六項重點戰略(設備業務戰略、解決方案業務戰略、業務創新戰略、管理提升戰略、人才戰略、ESG推動)。作爲年度目標,計劃在2027年3月期實現營業收入3000億日元、營業利潤110億日元、ROE超過11%、分紅比例30%到40%。儘管初年度2025年3月期的業績已下調,但目前計劃目標不變,打算穩步推進重要措施。期待該公司在此計劃下未來如何發展。
■關鍵點
· 針對汽車相關企業的營業收入約佔總收入的89%的半導體商社。也開展ADAS(先進駕駛輔助系統)和物聯網相關業務。
· 2025年3月期第二季度營業利潤較上年同期減少18.8%,由於前期投資負擔,全年預計營業利潤較上期減少9.2%。
· 中期經營計劃目標爲2027年3月期營業收入3000億日元,營業利潤110億日元,ROE超過11%沒有變動。
(作者:日經FISCO客座分析師 寺島昇)