■加藤製作所<6390>の事業概要
1. 事業概要
建設用クレーンのラインナップはラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、クローラクレーンである。ラフテレーンクレーンは大型タイヤを装備し、1つの運転室で走行とクレーン操作の両方が可能な自走式クレーンである。不整地走破性と小回り性に優れている。オールテレーンクレーンは大型タイヤを装備し、走行用とクレーン操作用運転室がそれぞれ独立した構造となっている自走式クレーンである。トラッククレーン(トラックに運転室付きのクレーン装置を架装した特殊車両)とラフテレーンクレーンの利点を併せ持つ形で、高速走行性と不整地走破性を兼ね備えている。クローラクレーンは、走行装置の上にクレーン装置を搭載した移動式クレーンである。公道を自走することはできないが、軟弱地盤でも安定的に使用できる。
油圧ショベル等のラインナップは油圧ショベル、ミニショベル、クローラキャリアである。油圧ショベルはクローラ式走行部を有する掘削機械で、不整地を自走できる。ミニショベルは小型の油圧ショベルで、小回りが効くため多様な現場で活用できる。クローラキャリアは不整地を自走できるクローラ式のダンプカー(不整地運搬車)である。土砂・木材運搬や整地作業などに使用され、作業効率が良く、多彩な現場で活用可能である。
そのほかの製品としては、道路上のゴミや塵芥を掃除機のように吸い込んで道路を清掃する路面清掃車、汚泥・汚水から粉粒体までを吸引して輸送する万能吸引車、除雪作業を行うスノースイーパなどがある。全社売上に対する構成比は低いものの、競合が少ない市場で、幅広い特装車を製造・販売している。2024年10月には空港用ブラシ式除雪車スノースイーパを、いわて花巻空港(岩手県)に納車し、空港のスムーズな運航体制を支えている。
世界初のハイブリッドラフターなど時代に合わせた新製品を開発
2. 研究開発・新製品の動向
研究開発については、建設業界における人材不足への対策として、自動運転による省人化・効率化及び生産性の向上に貢献するとともに、地球環境負荷の軽減にも資する新技術・新製品の開発を推進している。2022年11月には同社、(株)ソリトンシステムズ、協立電子工業(株)の3社が協同し、ラフテレーンクレーンでのクレーン遠隔操作システムの実証試験を行った。機体搭乗による同社現行機のクレーン操作フィーリングのレベルには達していないものの、遠隔操作の実用化が可能であることが分かったため、今後も遠隔操作技術の要素研究を推進する。
また、2023年4月にはクローラキャリア「IC37-5」の販売を開始した。これまで5t積載以上の大型機種のみに搭載していた「電子制御方式走行操作システム」を3tクラスのクローラキャリアに初めて採用し、走行操作の安全性向上と環境への配慮を両立した。2019年から規制開始となった欧州における排出ガス規制(欧州Stage V)にも適合している。
同年5月には全旋回式クローラキャリア「IC70R」の販売を開始し、全旋回式クローラキャリア市場へ新規参入した。徹底した安心・安全の低重心設計、堅牢設計、過積載監視テレマシステム、滑らかな操作フィーリングなど先進テクノロジーを駆使した製品である。なお「IC70R」は2024年7月に日刊工業新聞社主催の第54回機械工業デザイン賞IDEAにおいて審査委員会特別賞を受賞、同年10月に公益財団法人日本デザイン振興会主催の2024年度グッドデザイン賞を受賞した。
2024年4月には60t吊り新型ラフテレーンクレーン「SL-600RfIII」の販売を開始した。最新の排出ガス規制に適合したエンジンを採用することにより、従来機よりも環境に配慮した製品となっている。同年10月にはアジア市場(日本を除く)向け70t吊りラフテレーンクレーン「SR-700LII」の販売を開始した。現地のニーズに合わせたアジア市場限定仕様の製品である。同年12月には新エンジン搭載80t吊りラフテレーンクレーン「SL-850RfIII」を販売開始した。
なお世界初のハイブリッドラフター「SR-250HV」(ハイブリッド式ラフテレーンクレーン)については2024年11月に受注を開始した。ディーゼルエンジンでの走行及び作業を電動モーターがアシストすることで、走行燃費及びクレーン作業燃費の向上を可能にしてCO2排出量を削減するとともに、走行騒音及び作業騒音を低減する。中期経営計画で掲げているSDGs、環境配慮型機種の第1弾として本製品の製造・販売により環境保全の一翼を担っていく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■加藤製作所<6390>的事業概要
1. 業務概況
施工用起重機的產品系列包括粗糙地面起重機、全地面起重機和 crawler 起重機。粗糙地面起重機配備有大型輪胎,是一種可以在一個駕駛室內同時進行行駛和起重操作的自驅動起重機。它在不平坦的地面上行駛能力和靈活性方面表現優越。全地面起重機配備有大型輪胎,行駛和起重操作的駕駛室各自獨立的結構。這種起重機結合了卡車起重機(在卡車上裝有駕駛室的起重設備)和粗糙地面起重機的優點,具備高速行駛能力和不平坦地面行駛能力。crawler 起重機是一種將起重設備安裝在行駛裝置上的移動式起重機。雖然不能在公路上自走,但可以在軟弱地基上穩定使用。
液壓挖掘機等的產品系列包括液壓挖掘機、小型挖掘機和 crawler 交通車。液壓挖掘機是一種具有 crawler 行走裝置的挖掘機械,能夠在不平坦的地面上自走。小型挖掘機是較小型的液壓挖掘機,因其靈活性可應用於多種工地。crawler 交通車是能在不平坦地面上自走的 crawler 式自卸車(不平坦地交通車)。用於土石和木材交通及整地作業等,作業效率高,可在多樣化的工地上應用。
其他產品包括一種如同吸塵器般吸入道路上的垃圾和塵土以進行清掃的路面清掃車、吸取污泥和污水到粉粒體的萬能吸引車、以及進行除雪作業的雪掃車等。雖然整體公司銷售額的構成比例較低,但在競爭較少的市場上,生產和銷售廣泛的特種車輛。2024年10月,將機場用刷式除雪車雪掃車交付給巖手花捲機場(巖手縣),支持機場順利的運營體系。
開發適應時代的新產品,包括世界首款混合動力粗糙地面起重機等
2. 研究開發及新產品的動態
關於研究開發,作爲針對建造行業人力不足的對策,推動通過無人駕駛實現減人化、效率化和生產力提升的同時,也對降低地球環境負擔的新的技術和新產品的開發進行推進。2022年11月,該公司與(株)Soliton Systems和協立電子工業(株)三家公司聯合進行了粗糙地面起重機的起重機遠程操作系統的驗證實驗。雖然尚未達到公司現行飛行器通過載人的起重操作手感的水平,但已確認遠程操作的實用化是可能的,因此將在未來繼續推進遠程操作技術的要素研究。
此外,在2023年4月,我們開始銷售爬行式交通車「IC37-5」。首次將「電子控制方式行駛操作系統」應用於3噸級的爬行式交通車,這一系統原本僅搭載於5噸及以上的大型機型,從而提升了行駛操作的安全性併兼顧了環境保護。同時,該產品符合2019年開始實施的歐洲排放法規(歐洲Stage V)。
同年5月,我們開始銷售全旋轉式爬行式交通車「IC70R」,實現了全旋轉式爬行式交通車市場的新進入。該產品採用全面的低重心設計、安全可靠的設計、過載監視遠程監測系統以及流暢的操作手感等先進科技。值得一提的是,「IC70R」於2024年7月在由日刊工業新聞社主辦的第54屆機械工業設計獎IDEA中獲得了評審委員會特別獎,並於同年10月在由公益財團法人日本設計振興會主辦的2024年度好設計獎中獲獎。
2024年4月,我們開始銷售60噸吊的新型粗糙推土機起重機「SL-600RfIII」。通過採用符合最新排放法規的發動機,該產品的環保性能優於傳統機型。同年10月,我們開始針對亞洲市場(不包括日本)銷售70噸吊的粗糙推土機起重機「SR-700LII」。這是一款專爲當地需求量身定製的亞洲市場限定產品。同年12月,我們開始銷售搭載新發動機的80噸吊粗糙推土機起重機「SL-850RfIII」。
另外,世界首款混合動力粗糙起重機「SR-250HV」(混合動力粗糙推土機起重機)的訂單將於2024年11月開始接受。通過柴油發動機行駛和作業的同時,由電動機提供輔助,可以提升行駛燃油經濟性和起重機作業燃油經濟性,從而減少二氧化碳排放,並降低行駛噪音及作業噪音。該產品作爲我們中期經營計劃中提到的SDGs及環境友好型機型的第一彈,旨在通過製造和銷售來做出環境保護的一部分貢獻。
(撰寫: FISCO特約分析師 水田雅展)