■日産東京販売ホールディングス<8291>の事業概要
2. 同社の強み
「CASE」や「MaaS」の時代において、総合モビリティ事業のフロントランナーとしての優位性が同社にはある。そうした優位性は、(1) EV販売のパイオニア、(2) 顧客基盤35万件のストックビジネス、(3) ベストプラクティス、(4) 地域に根ざした店舗ネットワークなどの強みによって支えられている。
(1) EV販売のパイオニア
同社は、EVの販売やサービスに関して長年蓄積されたノウハウを有し、EV販売のパイオニアとして業界をリードしている。販売面では、14年にわたり累計14,000台を超えるEVの販売実績や、国産初の量産EV「リーフ」、SUV「アリア」、軽自動車EV「サクラ」など充実したラインナップを誇り、家庭用充電器の販売やEVに蓄えた電力を家で使うことができるV2H※の提供などEVコンサルテーションも行っている。メンテナンス体制では、日産EV認定整備士約700名を擁する安心の整備体制のほか、エヌティオートサービスではEVの重整備工場3ヶ所を有している。EVのインフラとして重要な急速充電器も、都内に100基ほど配備して365日・24時間誰でも利用できるようになっており、充電回数は年間で約20万件の実績がある。また、災害時のポータブル給電器「パワー・ムーバー」も多くの店舗で配備している。
※ V2H:“Vehicle to Home”の略称でカーバッテリーに蓄えている電力を自宅で使えるようにする機能。
(2) 顧客基盤35万件のストックビジネス
同社は新車や中古車の販売に加え、保有台数14,000台以上の個人リース、整備収入につながる12.1万人のメンテナンスバック会員、利用率約50%の金融商品、約13万件の保険付保などを通じ、顧客基盤35万件にのぼるストックビジネスを展開している。こうした既存顧客との取引による安定したストック収益で営業費の約90%をカバーしており、同社の収益体質の強さにつながっている。
(3) ベストプラクティス
ロールプレイングやビデオなどにより、ノウハウや情報を速やかに共有し水平展開するベストプラクティスも同社の強みである。旧日産販売会社3社を統合して3年経ったが、今では出身会社を問わず全員がベストプラクティスをベースにした提案営業をできるようになった。これによって、同社の販促や営業のヒット率、顧客のニーズに合わせた商品提案力が向上し、1台当たりの販売単価が上がっている。EVに関しても、走行距離や充電、補助金制度、充電設備工事への不安を解消するベストプラクティスを水平展開することで、販売増加につなげてきた。その結果、東京という高コストのエリアを地盤にしていながら、自動車ディーラーとしては相対的に高い水準の営業利益率を実現している。
(4) 地域に根ざした店舗ネットワーク
同社の地盤は東京都都心8区※を除く東京都全域で、東京都1,400万人の人口の約9割をカバーしている。同社は東京をドミナント化し、新車販売105店舗(ルノー店4店舗を含む)、中古車販売18店舗、「車検館」12店舗、エヌティオート8センターを構えている。こうした店舗ネットワークを軸にモビリティ事業を展開することで、購買力の強い東京の消費者を囲い込んでいる。
※ 東京都都心8区とは千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、渋谷区、豊島区のことで、いわゆる都心に当たり、法人需要をメインとする日産自動車の連結子会社が展開しているエリアである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■日產東京銷售控股公司<8291> 業務概覽
2。公司的優勢
在 「CASE」 和 「MaaS」 時代,作爲綜合出行業務的領跑者,該公司具有優勢。這些優勢得到了諸如(1)電動汽車銷售的先驅者、(2)擁有35萬客戶群的股票業務、(3)最佳實踐以及(4)植根於該地區的門店網絡等優勢的支持。
(1) 電動汽車銷售的先驅
該公司在電動汽車銷售和服務方面積累了多年的專業知識,並作爲電動汽車銷售的先驅在行業中處於領先地位。在銷售方面,它在14年內累計銷售了超過14,000輛電動汽車,並擁有完整的產品陣容,例如首款量產的電動汽車 「LEAF」、SUV 「Aria」 和輕型汽車電動汽車 「Sakura」,他們還在進行電動汽車諮詢,例如銷售家用充電器和提供可在家中使用電動汽車中儲存的電力的V2H*。在維護系統中,除了由大約700名日產電動汽車認證機械師組成的安全維護系統外,北領地汽車服務還擁有3座重型電動汽車維修工廠。東京還部署了大約100個快速充電器,這些充電器作爲電動汽車基礎設施很重要,因此任何人都可以一年365天使用它們,並且每年充電的記錄約爲20萬次。此外,許多商店都配備了便攜式電源供應器 「Power Movers」,以防發生災難。
* V2H:「Vehicle to Home」 的縮寫,該功能允許存儲在汽車電池中的電能在家中使用。
(2) 擁有35萬客戶群的股票業務
除了銷售新車和二手車外,該公司還通過個人租賃14,000輛或以上的汽車、擁有12.1萬名員工的維修後備會員、使用率約爲50%的金融產品以及約13萬輛的保險來發展股票業務,其客戶群爲35萬例。與現有客戶進行此類交易的穩定股票收益約佔運營支出的90%,從而增強了公司的盈利結構。
(3) 最佳實踐
該公司的優勢還在於其最佳實踐,即通過角色扮演、視頻等快速共享專業知識和信息,並進行橫向發展。自三家前日產銷售公司整合以來已經過去了三年,現在,無論來自哪裏,每個人都可以根據最佳實踐進行擬議的銷售。結果,該公司的促銷活動、銷售命中率和滿足客戶需求的產品提案能力有所提高,單位銷售單價也有所提高。電動汽車還通過橫向開發最佳實踐來消除對里程、充電、補貼系統和充電設備建設的擔憂,從而促進了銷量的增長。結果,儘管它位於東京的高成本地區,但它已經實現了相對較高的汽車經銷商的營業利潤率。
(4) 扎根於社區的門店網絡
該公司總部設在東京各地,不包括東京市中心的8個區*,覆蓋東京1400萬人口的約90%。該公司在東京佔據主導地位,擁有105家新車銷售門店(包括4家雷諾門店)、18家二手車銷售門店、12個 「汽車檢驗中心」 和8個北領地汽車中心。通過圍繞這樣的商店網絡發展出行業務,具有強大購買力的東京消費者將被鎖定在內。
*東京的8箇中心區是千代田區、中央區、港區、新宿區、文京區、臺東區、澀谷區和豐島區,它們是所謂的城市中心,是由日產汽車有限公司的合併子公司開發的區域,主要關注企業需求。
(由 FISCO 客座分析師宮田仁光撰寫)