■要約
山田コンサルティンググループ<4792>は、国内最大級の独立系コンサルティングファームである。様々な事業分野のコンサルタントが連携を取り合いながら、経営課題の解決のための提案から実現までワンストップのコンサルティングサービスを提供する。M&Aアドバイザリー事業強化のため、2024年3月にピナクル(株)、同年4月にTakenaka Partners(米国)を子会社化した。
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期(2024年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比8.3%増の12,422百万円、営業利益で同83.3%増の2,897百万円、経常利益で同74.3%増の2,827百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同49.5%増の1,908百万円と大幅増益となった。通期計画に織り込んでいた投資先株式の売却と大型M&A案件の成約を実現できたことが主因だが、主力の経営コンサルティング事業の売上高も中期経営計画策定や人的資本・サステナビリティ経営などのテーマを中心に、同16.5%増の3,934百万円と好調に推移した。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績予想は、売上高で前期比4.8%減の21,100百万円、営業利益で同1.8%増の3,730百万円、経常利益で同0.1%増の3,730百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.2%増の2,870百万円と期初計画を据え置いた。投資事業の売上が前期急伸した反動で売上高は減収を見込むものの、投資利回りの高い株式売却を中間期で実施できたことにより、利益ベースでは連続で過去最高を更新する見通しだ。また、経営コンサルティング事業やM&Aアドバイザリー事業の引き合いが旺盛で下期も順調な推移が見込まれることから、会社計画は上振れする公算が大きいと弊社では見ている。
3. 成長戦略
同社は2024年3月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画の基本方針として、持続的成長を実現するための経営基盤を構築する期間と位置付け、成長の源泉となる人的リソースの強化、社内連携の強化、新規・成長分野の育成に取り組む方針を掲げた。新規・成長分野としては、海外コンサルティングや投資事業、DXコンサルティングなどに注力しており、ピナクル及びTakenaka Partnersの子会社化もその一環となる。事業別売上総利益の年平均成長率は、経営コンサルティング事業で5.0%の安定成長を見込み、M&Aアドバイザリー事業で10.0%、投資事業で65.8%を計画している。2026年3月期の業績目標として設定した売上高22,700百万円、売上総利益17,800百万円、営業利益4,200百万円に対して現在のところ計画を上回る進捗となっており、業績は成長ステージに入ったものと見られる。
■Key Points
・投資先株式の売却や大型M&A案件の成約により2025年3月期中間期は大幅増益に
・2025年3月期業績計画は期初予想を据え置くも上振れ公算大
・中期経営計画は順調に進捗、M&A効果により海外コンサルティング事業の成長ポテンシャルが高まる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■摘要
山田諮詢集團<4792>是國內最大的獨立諮詢公司之一。各個業務領域的顧問通力合作,從解決管理課題的提案到實現,提供一站式諮詢服務。爲了加強M&A顧問業務,2024年3月收購了Pinnacle株式會社,2024年4月收購了Takenaka Partners(美國)作爲子公司。
1. 2025年3月期中期的業績概要
2025年3月份的中期財務業績(2024年4月-9月)顯示,營業收入比去年同期增加8.3%,達到124.22億日元,營業利潤同比增長83.3%,達到28.97億日元,經常利潤同比增長74.3%,達到28.27億日元,歸屬於母公司股東的中期淨利潤同比增長49.5%,達到19.08億日元,呈現大幅增益。實現期初規劃的投資標的股票出售和大型M&A項目的簽約是主要原因,但主力的管理諮詢業務營業收入也在中期經營計劃制定和人力資本、可持續性經營等概念板塊的推進下,同比增長16.5%,達到39.34億日元,勢頭良好。
2. 2025年3月期的業績預測
2025年3月期的財務預測顯示,營業收入預計較上期減少4.8%,爲2110億日元,營業利潤預計增長1.8%,爲373億日元,經常利潤預計增長0.1%,爲373億日元,歸屬於母公司股東的當期淨利潤預計增長0.2%,爲287億日元,保持期初的計劃。儘管投資業務的營業收入由於上期的急劇增長而預計減少,但由於在中期實施了投資回報率較高的股票出售,利潤方面有可能連續刷新歷史最高記錄。此外,管理諮詢業務和M&A顧問業務的需求旺盛,下半年也預計順利,因此我們認爲公司的計劃有較大的上調可能。
3.戰略增長
該公司通過技術創新、人才培養和業務擴大等措施,追求持續性發展。該戰略側重於增強產品和服務的提供能力、迅速響應市場需求以及提高業務效率和有效管理人力資源。
該公司將2024年3月期開始的三年中期經營計劃的基本方針定位爲構建實現持續增長的經營基礎期間,提出加強作爲增長源泉的人力資源、增強內部協作以及培育新興與成長領域的措施。作爲新興與成長領域,重點關注境外諮詢、投資業務、DX諮詢等,而收購Pinnacle和Takenaka Partners也是其中的重要一環。各業務的營業總利潤年平均增長率預計,管理諮詢業務爲5.0%的穩定增長,M&A顧問業務爲10.0%,投資業務爲65.8%。截至目前,2026年3月期的業績目標爲營業收入2270億日元、營業總利潤1780億日元、營業利潤420億日元的計劃進展超過了預期,業績被認爲已經進入成長階段。
■關鍵點
由於投資的股票出售和大型併購項目的達成,2025年3月期中期將大幅增加營業利潤
2025年3月期業績計劃雖然維持初始財務預測,但上漲的可能性很大
中期經營計劃進展順利,受益於併購的影響,境外諮詢服務業務的增長潛力提高
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)