■業績動向
2. 事業セグメント別の動向
(1) マテリアルソリューション事業
ウェーブロックホールディングス<7940>のマテリアルソリューション事業の売上高は前年同期比6.7%増の9,661百万円、営業利益は同33.3%減の556百万円となった。売上高については農業向け遮光熱・遮光製品の販売が急増したことや、原材料価格上昇分の売価転嫁並びに不採算品に関する価格改定交渉を進めたことなどにより、すべてのソリューションで増収となった。利益面では、生産効率の向上や販管費の抑制に取り組んだものの、期初原価改定差益の減少や原材料価格の上昇並びに人件費の増加が減益要因となった。ただ、四半期ベースの営業利益を見ると、第1四半期が期初原価改定差益減少の影響もあって同44.9%減の391百万円と減益となったが、第2四半期は同33.1%増の164百万円と増益に転じており、収益構造改革の効果が徐々に出始めているものと評価される。
ソリューション別の動向は、以下のとおり。
リビングソリューションの売上高は前年同期比3.8%増の2,539百万円となり、コロナ特需のあった2021年3月期中間期※以来、4期ぶりに増収に転じた。ホームセンター向けの張替用防虫網やサッシメーカー向け防虫網は低調に推移したものの、園芸用品の販売が堅調に推移した。利益面では、期初原価改定差益の減少により減益となった。
※ 2021年3月期はコロナ感染対策や巣ごもり需要もあって張替用防虫網の販売が大きく伸張した。耐用年数は5年以上あるため張替需要が先食いされた格好となっているが、市場シェアは維持しており販売量もほぼ下げ止まりの状況となっている。
ビルディングソリューション及びインダストリアルソリューションの売上高は前年同期比8.4%増の2,030百万円と2期ぶりにの増収に転じた。建設・工事向けは価格改定に伴う受注減少や買い控えにより販売数量が減少したものの、工場向けの間仕切り製品や防災向けの防煙垂壁用不燃シートの販売がリプレイス需要もあって好調に推移し、増収増益となった。
パッケージングソリューションの売上高は前年同期比10.3%増の2,494百万円と2ケタ増ペースが続いた。主要顧客との連携強化により販売数量が増加したほか、原材料価格上昇分の売価転嫁が進んだことも増収要因となった。また、生産体制の見直しを主要顧客の意見も取り入れながら実施したことで、生産効率も向上した。
アグリソリューションの売上高は前年同期比4.8%増の1,430百万円と2期ぶりに増収に転じた。猛暑対策向け遮熱・遮光網の需要が猛暑により急増したほか、防虫ネットや防草シート類も各種キャンペーンの効果により堅調に推移した。特に、2024年4月より市場投入した遮熱・遮光網「ダイオネオシェード清冷」は品切れとなるほどの売れ行きとなり、増収に貢献した。同製品は特殊な熱線吸収剤を用いることで赤外線を吸収する機能を持ち、遮光率が同等程度の製品と比べてビニルハウス内の温度が上昇しにくく、猛暑による青果物の生育不良や農作業の環境改善につながる商品として注目されている。同社では初年度の売上として15百万円、3年後に50百万円を目標に掲げていたが、想定以上に需要が強いことや一般消費者向けへの展開も期待できることから、2026年3月期以降はさらなる売上拡大が見込めそうだ。
(2) アドバンストテクノロジー事業
アドバンストテクノロジー事業の売上高は前年同期比18.6%増の3,226百万円、営業利益は49百万円(前年同期は36百万円の損失)となった。主力の金属調加飾フィルムの売上高が、国内外の自動車メーカー向けに順調に拡大したことが主因だ。利益面では、減価償却費や販売拡大に伴う人件費増、新製品の開発費増などがあったものの、増収効果で吸収し増益となった。
デコレーション&ディスプレー分野の売上高は、前年同期比26.8%増の1,999百万円と過去最高を更新した。主力の金属調加飾フィルムの地域別売上動向を見ると、主力の北米向けがEVメーカーにおける部品不足に起因する生産停止の影響が一部あったものの、エンブレム成型加工品の量産化が複数車種で開始されたことから、売上高は同1.5倍に拡大した。また、インド・東南アジア向けについても環境面からエンブレム用途でメッキ代替品としての新規採用が進み同1.2倍増と好調に推移した。そのほか、日本では前期に生産停止していた自動車メーカーの生産が復調したことで同1.1倍増となったほか、前期苦戦した中国市場向けについても複数のEV車種のエンブレムに新規採用されたことで同4.5倍増と急回復した。なお、成型加工品については量産化に伴う垂直立ち上げの影響により、一時的に歩留まりが悪化し収益悪化要因となったが品質の安定化と生産効率の改善を図っている。
一方、高透明多層フィルムは欧州自動車メーカーの採用車種の生産終了に伴い販売数量が落ち込んだ。同社は苦戦する状況を打開するため営業体制を刷新し、新規用途の開拓に注力している。既にHUDやEV充電器、エンブレム用途で新規受注を獲得するなど効果も出始めており、下期以降の売上高回復が期待される。
コンバーティング分野の売上高は、顧客先からの受注量減少により前年同期比11.6%減の445百万円となった。また、その他分野の売上高は、韓国向けのテレビモニター用導光板の販売増加により同22.4%増の781百万円となったが、仕入販売品のため利益への影響は軽微であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■業績趨勢
2。按業務領域劃分的趨勢
(1) 材料解決方案業務
Wavelock Holdings的材料解決方案業務的銷售額比去年同期增長了6.7%,達到96.61億日元,營業利潤比去年同期下降了33.3%,至5.56億日元。在銷售方面,由於農業遮陽隔熱/遮陽產品的銷售迅速增加,由於原材料價格上漲導致銷售價格轉移,以及無利可圖產品的價格修訂談判,所有解決方案的銷售額均有所增加。在利潤方面,儘管努力提高生產效率並抑制銷售和管理成本,但初始成本修訂利潤的減少、原材料價格的上漲以及勞動力成本的增加是利潤下降的因素。但是,從季度營業收入來看,第一季度下降了44.9%,至3.91億日元,部分原因是初始成本修訂利潤率下降,但第二季度利潤增長了1.64億日元,增長了33.1%,據估計,利潤結構改革的影響已逐漸開始顯現。
按解決方案劃分的趨勢如下。
生活解決方案的銷售額比去年同期增長了3.8%,達到25.39億日元,自截至2021年3月31日的財年中期以來,銷售額在4個財年中首次開始增長,當時對COVID-19 有特殊需求。儘管家庭中心的替代防蟲網和腰帶製造商的防蟲網仍然疲軟,但園藝用品的銷售保持穩定。在利潤方面,由於初始成本修訂利潤率的降低,利潤下降。
*在截至2021年3月31日的財政年度中,由於 COVID-19 感染對策和築巢需求,替代昆蟲蚊帳的銷售大幅增長。由於它的使用壽命爲5年或更長時間,更換需求似乎被搶佔了,但是市場份額得以維持,銷量幾乎停止了下降。
建築解決方案和工業解決方案的銷售額比去年同期增長了8.4%,達到20.3億日元,這是兩個財年來的首次。建築和建築業方面,由於訂單減少以及價格調整而避免採購,銷售量下降,但由於替代需求,工廠隔牆產品和用於防災的防煙筏不可燃板材的銷售仍然強勁,導致銷售額和利潤增加。
包裝解決方案的銷售額繼續增長2位數,達到24.94億日元,比去年同期增長10.3%。由於加強了與主要客戶的合作,銷售量增加,原材料價格上漲的銷售價格的進展也是銷售增長的一個因素。此外,通過審查生產系統,同時採納主要客戶的意見,提高了生產效率。
Agri-Solution的銷售額比去年同期增長了4.8%,達到1.43億日元,這是兩個財年的首次。由於高溫,對用於極端高溫對策的隔熱/遮陽網的需求迅速增加,由於各種活動的影響,驅蟲網和防草牀單也保持穩定。特別是,2024/4年度上市的隔熱/遮陽網 「Dio Neo Shade Seikyo」 銷量非常好,以至於售罄,促進了銷量的增長。該產品具有通過使用特殊的熱射線吸收器吸收紅外線的功能,與具有相同遮光比的產品相比,乙烯基房屋內的溫度幾乎不會升高,並且由於高溫和農場工作的環境改善而導致水果和蔬菜生長不良的產品引起了人們的關注。該公司設定了第一年的銷售額爲1500萬日元的目標,3年後的銷售額爲5000萬日元,但由於需求強於預期,並且也可以預期向普通消費者擴張,因此預計在2026/3財年之後將進一步擴大銷售額。
(2) 先進技術業務
先進技術業務的銷售額比去年同期增長了18.6%,達到32.26億日元,營業利潤爲4900萬日元(去年同期虧損3,600萬日元)。主要原因是作爲主力的金屬色裝飾膜的銷售穩步擴展到國內外汽車製造商。在利潤方面,儘管有折舊和攤銷成本,與擴大銷售相關的勞動力成本增加以及新產品開發成本的增加等,但由於銷售額增加的影響,利潤被吸收,利潤增加。
裝飾和展示行業的銷售額創歷史新高,達到19.99億日元,比去年同期增長26.8%。從主要金屬色裝飾膜的區域銷售趨勢來看,儘管由於電動汽車製造商零件短缺而導致的停產在一定程度上受到了北美主要市場的影響,但自從開始批量生產多個車型的標誌成型產品以來,銷售額增長了1.5倍。此外,從環境角度來看,印度和東南亞作爲徽章應用的電鍍替代品的新採用也在取得進展,銷售強勁,同比增長了1.2倍。此外,在日本,由於解調,在上一財年停產的汽車製造商的產量增長了1.1倍,而且由於在上一財年一直處於困境的中國市場新近被用作多款電動汽車車型的標誌,產量也迅速恢復,增長了4.5倍。注意,在成型產品方面,由於與批量生產相關的垂直啓動的影響,產量暫時下降,這成爲利潤下降的一個因素,但它們正在努力穩定質量和提高生產效率。
同時,由於歐洲汽車製造商採用的車型停止生產,高透明多層薄膜的銷量下降。該公司已經改造了其業務系統以克服困境,並正在專注於開發新的應用程序。影響已經開始顯現,例如獲得HUD、電動汽車充電器和標誌應用的新訂單,預計銷售將從下半年開始復甦。
由於客戶訂單量減少,加工領域的銷售額比去年同期下降了11.6%,至4.45億日元。此外,由於對韓國的電視顯示器導光板的銷售增加,其他領域的銷售額同期增長了22.4%,達到7.81億日元,但由於產品的購買和銷售,對利潤的影響微乎其微。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)