■要約
1. ランディングページに特化したデジタルマーケティングからサービス領域を拡大
売れるネット広告社<9235>は、ダイレクトマーケティングにフォーカスし、D2C(ネット通販)向けデジタルマーケティング支援事業、D2C(ネット通販)事業、グローバル情報通信事業を展開している。主力はD2C(ネット通販)向けデジタルマーケティング支援事業で、D2C事業者向けに、ランディングページ(LP)制作などのサービスを提供する「売れるD2Cつくーる」、「売れるネット広告でざいん」や「売れるネット広告こんさる」、「最強の売れるメディアプラットフォーム」、運用型広告、越境EC支援、M&Aマッチングといったサービスを提供している。また、D2C(ネット通販)事業では化粧品などを販売、グローバル情報通信事業ではスマートフォンやクラウドWi-Fiルーターなどのレンタルサービスを行っている。
2. 再現性の高いA/Bテスト、グループ企業を通じたクロスセルなどに強み
同社のビジネスはストック型サブスクリプションモデルで、クライアント数が積み上がるのに比例して着実に売上が伸びる構造となっている。このため、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の際の影響も小さかったようだ。強みは、「売る」ことへのこだわり、ランディングページの独自性、再現性の高いA/Bテストのノウハウを装備した「最強の売れるノウハウ(R)」(以下、「最強の売れるノウハウ」)、リスクを抑えた成果報酬型広告の提供などにある。特に創業時から「売る」ことにこだわって2,600回以上組織的に実行してきたA/Bテストは再現性が高く、非常に競争力のあるノウハウとなっている。また、ダイレクトマーケティング領域で「URERU TARGET 20」に絞って事業を拡大しているため、グループ企業相互の関係性が深まりやすく、クロスセルやノウハウの横展開がスムーズに進むという強みもある。
3. M&Aを駆使する成長戦略で、4年以内にグループ売上高100億円の達成を目指す
上場1年を機に同社は成長戦略を策定した。国内ダイレクトマーケティング事業では、新規クライアント数、長期継続クライアント数、クライアント単価、それぞれの増加を進める計画である。越境EC事業では、中国と米国に特化し、D2C(ネット通販)事業ではマーケティング戦略を強化する方針である。グローバル情報通信事業では、インバウンドなど外国人向けのサービスを強化する考えである。成長エンジンは「既存事業の成長」「M&A事業による成長」「新規事業による成長」で、特にM&Aについては3年以内(2027年7月末まで)に10社程度の子会社化を計画しており、4年以内(2028年7月期)にグループ売上高100億円を達成する「Ureru100」を目指している。また、M&Aをスムーズに進めるため、2025年1月にホールディングス化する予定である。
4. 2024年7月期は減収減益だったが、成長戦略初年度の2025年7月期は収益改善へ
2024年7月期の業績は、売上高756百万円(前期比21.1%減)、営業損失308百万円(前年同期は151百万円の営業利益)となった。減収減益となったが、上場を機にM&Aなど事業拡大に向けてアクセルを踏み始めたこと、従来課題だった「不正注文」への対策を実施したことが要因で、成長戦略を着実に実行するために必要な処置だったと言える。同社は2025年7月期の業績見通しについて、売上高1,635百万円(同116.2%増)、営業利益3百万円(同黒字転換)を見込んでいる。「不正注文」対策が一巡する既存事業の収益改善や子会社オルリンクス製薬の急成長に加え、2024年7月期に実施した複数のM&Aや新規事業及び2024年8月にM&AしたJCNTが通期でフル寄与することで、売上高を大きく拡大し営業利益を黒字転換する計画である。
■Key Points
・デジタルマーケティングからサービス領域を拡大
・再現性の高いA/Bテスト、クロスセルなどに強み
・M&Aを軸に成長戦略、中期的に売上高100億円へ
・成長戦略初年度の2025年7月期は収益が改善へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■概要
1. 從專注於着陸頁的數字營銷開始,擴展服務領域
可銷售的網絡廣告公司<9235>專注於直接營銷,開展D2C(網絡購物)數字營銷支持業務、D2C(網絡購物)業務以及全球信息通信業務。主力是D2C(網絡購物)數字營銷支持業務,爲D2C商家提供着陸頁(LP)製作等服務的"可銷售D2C製作"、"可銷售的網絡廣告設計"和"可銷售的網絡廣告諮詢"、"最強的可銷售媒體平台"、運營型廣告、跨境電商支持、M&A匹配等服務。此外,在D2C(網絡購物)業務中銷售化妝品等,在全球信息通信業務中提供智能手機和雲計算路由器等的租賃服務。
2. 具有較高再現性的A/B測試,以及通過集團企業進行的交叉銷售等優勢
該公司的業務是股票型訂閱模型,客戶數量穩步增加,營業收入也穩步上升。這意味着在新型冠狀病毒肺炎疫情(以下稱爲疫情)期間的影響相對較小。優勢在於對"銷售"的執着、着陸頁的獨特性、裝備了再現性強的A/B測試的"最強的可銷售經驗(R)"(以下稱爲"最強的可銷售經驗")、提供低風險的成果報酬型廣告等。尤其是自創業以來,"銷售"這一點做了2600多次系統化的A/B測試具有較強的再現性,並且成爲了極具競爭力的經驗。此外,因在直接營銷領域專注於"URERU TARGET 20"來擴展業務,促進了集團企業之間關係的深化,使交叉銷售和經驗的橫向發展順利進行,也是其優勢所在。
3. 利用M&A的成長戰略,計劃在4年內實現集團營業收入100億元的目標
作爲上市一週年,該公司制定了成長戰略。在國內直接營銷業務中,計劃推動新客戶數量、長期持續客戶數量和客戶單價的增加。在跨境電商業務中,專注於中國和美國,而在D2C(網絡購物)業務中則強化營銷戰略。在全球信息通信業務中,計劃強化針對外國人的服務,如入境旅遊等。成長引擎爲"現有業務的成長"、"通過M&A業務的成長"和"通過新業務的成長",尤其是關於M&A,計劃在3年內(2027年7月末前)進行約10家子公司的收購,並在4年內(2028年7月期)實現集團營業收入100億元的目標"Ureru100"。爲了順利推進M&A,計劃於2025年1月進行控股化。
4. 2024年7月期雖然營業收入營業利潤減少,但作爲成長戰略的第一年,2025年7月期將改善收益。
2024年7月期的業績爲營業收入756百萬元(同比下降21.1%),營業損失308百萬元(去年同期爲151百萬元的營業利潤)。儘管出現了收入和利潤的下降,但由於上市後開始加速M&A等業務擴展,以及實施了以往的『不正訂單』問題的對策,這些都是推動着企業穩步執行成長戰略所需的措施。該公司預計2025年7月期的業績爲營業收入1,635百萬元(同比增長116.2%),營業利潤3百萬元(預計轉爲盈利)。通過改善現有業務的收益和子公司Olinks製藥的快速增長,加上2024年7月期內實施的多個M&A以及2024年8月進行的JCNT的全期貢獻,計劃大幅增加營業收入,實現營業利潤的扭轉。
■Key Points
· 從數字營銷擴展到服務領域
· 在高可復現的A/B測試、交叉銷售等方面具有優勢
· 以M&A爲核心的成長戰略,目標在中期內達到營業收入100億日元
· 成長戰略的第一年,2025年7月期預期收益將改善
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)