■要約
ワンダープラネット<4199>は、名古屋を拠点に、国内及びグローバル市場をターゲットとしたモバイルゲームの開発・運営を行っている。主要タイトルには「クラッシュフィーバー」(日本版)と「パンドランド」(日本版)などがある。「クラッシュフィーバー」は2015年7月にリリース以降、累計1,400万ダウンロードの長期運営タイトルとなっている。自社開発はもとより、協業パートナーと協力し多くのユーザーが長期的に楽しめるタイトルの開発・運営に取り組んでおり、収益形態はフリーミアム※モデルを採用している。また、中長期的な収益拡大に向けて、協業先との有力IPタイトル2本を開発しており、2025年以降も年1本程度を目処とした新規リリースに取り組む。
※ 無料でも有効利用でき、一部から課金を得る仕組み。自由を意味する「フリー」と、高度さを意味する「プレミアム」からなる造語である。
1. 2024年8月期の業績概要
2024年8月期の業績は、売上高が2,449百万円(前期比29.3%減)、営業利益が121百万円(同142.9%増)、経常利益が113百万円(同301.2%増)、当期純利益が92百万円(前期は236百万円の損失)となった。主要タイトル「クラッシュフィーバー」の9周年記念キャンペーンが奏功したほか、新規タイトル開発に伴う費用増加が適切に管理された。総じて、収益基盤の改善と費用コントロールの成果が顕著だった。2024年8月末時点の同社従業員数は146名であり、組織体制の効率化が維持されている。また、2024年6月にリリースされた(株)ゲームフリークとの共同開発タイトル「パンドランド」は投資先行の状態で投資対効果の改善に取り組んでいる状況であるものの、今後の寄与が期待されるなど、新規タイトルの成功が今後の事業成長に大きく寄与する見込みである。
2. 2025年8月期の業績見通し
2025年8月期は、投資後の利益成長フェーズに向けて引き続き成長戦略を推進する方針だ。成長投資に伴う費用負担に関しては、全社で補うことで通期での営業黒字確保を想定している。2025年8月期においては、「ジャンプチ ヒーローズ」や「クラッシュフィーバー」海外版のサービス終了に伴う売上反動減や「パンドランド」の投資先行、新規開発費用の増加が、業績に対して短期的な圧力となることが予想される。しかしながら、中長期的には新規タイトルの成功や既存タイトルの再成長により、業績の回復と拡大が期待される。引き続き、開発投資とコストコントロールの両面に徹底的に取り組んでいくことで、通期での営業黒字化の可能性が高まると弊社では考えている。
3. 今後の取り組み
同社は、モバイルゲーム市場の二極化が進むなか、ハイブリッドカジュアルゲーム市場へのシェア拡大を目指している。世界ハイブリッドカジュアル領域で重要なファクターとなる「カジュアル」×「長期運営」×「グローバル」×「IP※活用」の4つの要素に対して、積み上げた実績を活用して急拡大する市場におけるシェア獲得を図る。新規タイトルに関しては、2024年6月にリリースされた「パンドランド」に続き、現在も2本の新規タイトルが開発中であり、2025年以降も年1本程度の新規リリースを目指している。これらのタイトルは、幅広いユーザー層を対象にした長期運営を前提としたものであり、IPの認知度を活用して新しいゲーム体験を提供することを目標としている。中長期的な成長ポテンシャルに着目したい。
※ Intellectual Propertyの略で、著作権・版権等の知的財産権のこと。
■Key Points
・国内及びグローバル市場をターゲットとしたモバイルゲームの企画・開発・運営事業を展開
・2024年8月期は「クラッシュフィーバー」の9周年記念キャンペーンが奏功し、営業黒字を維持
・2025年8月期は成長投資による一定の費用圧力が予想されるも、既存タイトルの再成長や新規タイトルの拡大により営業黒字確保を見込む
・中長期的には、積み上げた実績を生かし、ハイブリッドカジュアルゲーム市場でのシェア拡大に注力
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
■概要
ワンダープラネット公司總部位於名古屋,致力於開發和運營面向國內和全球市場的手遊股。其主要作品包括《Crash Fever》(日本版)和《Pandaland》(日本版)等。《Crash Fever》自2015年7月發佈以來,成爲累計下載量達到1400萬次的長期運營作品。該公司不僅進行自主開發,還與合作伙伴合作,致力於開發和運營讓衆多用戶長期享受的作品,盈利模式採用了免費增值※模式。此外,爲實現中長期收入增長,公司正在開發兩款熱門IP作品,並計劃自2025年起每年發佈約1款新作。
※免費使用且可變現,通過向部分用戶收費的模式。此爲由「自由」和「溢價」兩個詞組成的混成詞,意爲免費使用但存在高級付費內容。
1. 2024年8月期業績概要
2024年8月期業績表現如下:營業收入爲24.49億日元(同比下降29.3%),營業利潤爲1.21億日元(同比增加142.9%),經營利潤爲1.13億日元(同比增加301.2%),淨利潤爲0.92億日元(上期爲2.36億日元的虧損)。主要作品《Crash Fever》的9週年紀念活動取得成功,同時有效管理了新作開發所帶來的成本增加。總體而言,收入基礎得到改善,成本控制方面取得明顯成果。截至2024年8月末,公司員工總數爲146人,組織結構的效率得到了維持。另外,與Game Freak合作開發的合作開發作品《Pandaland》,儘管處於投資先行階段,但公司正致力於改善投資回報效果,預計新作的成功將對未來業務增長產生重要影響。
2. 2025年8月期業績預期
2025年8月期將繼續推進增長戰略,朝着投資後利潤增長階段努力。在應對增長性投資帶來的成本負擔方面,公司計劃通過全員共同努力保障全年營業盈利。預計2025年8月期將受到《JumpChampions》和《Crash Fever》海外版服務終止導致的銷售回落、《Pandaland》的投資先行、新開發成本增加等因素而在短期內對業績帶來壓力。但長期來看,新作品的成功和現有作品的再度增長有望帶來業績的恢復和擴大。公司認爲通過繼續着重開發投資和成本控制兩方面的努力,全年營業盈利化的可能性將大大增加。
3. 未來的舉措
公司正致力於擴大在手遊股市場中的份額,這是在移動遊戲市場二極化的趨勢下進行的。公司利用已經積累的實力,以實現在重要的全球混合休閒遊戲領域的份額擴大,主要聚焦在"休閒"×"長期經營"×"全球"×"IP※利用"這4個要素。公司計劃在當前市場上急速擴張,推動市場份額的增長。公司正在開發2款新遊戲,繼2024年6月發佈的"託羅配件"之後,公司計劃在2025年及以後每年發佈約1款新遊戲。這些遊戲旨在面向廣泛的用戶群體,以長期經營爲前提,並以利用IP認知度,提供全新的遊戲體驗爲目標。值得關注的未來增長潛力。
※知識產權的簡稱,指版權、專利等知識產權。
■Key Points
展開面向國內和全球市場的手遊股企劃、開發和經營業務。
2024年8月期間,"Crash Fever" 9週年紀念活動取得成功,保持營業利潤爲正。
2025年8月期間,預計受到成長投資帶來的一定費用壓力,但通過現有遊戲的再成長和新遊戲的擴展,預計能夠確保營業利潤的盈餘。
中長期計劃是利用已經積累的實力,專注於擴大在混合休閒遊戲市場中的份額。
(撰寫者:富士客座分析師茂木稜司)