エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、本日、筋萎縮性側索硬化症用剤「ロゼバラミン筋注用25㎎」(一般名:メコバラミン)について、日本において「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」の効能・効果で、新発売したことをお知らせします。本剤は、2024年9月24日に製造販売承認を取得し、本日、薬価収載されました。
本剤の承認は、国立大学法人徳島大学(以下、徳島大学)の梶龍兒特任教授(主任研究者)、徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床神経科学分野 和泉唯信教授(治験調整医師)、および千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学 桑原聡教授(治験調整医師)らの研究チームが医師主導治験として実施した、ALS患者様130人を対象とした多施設共同、プラセボ対照、二重盲検、無作為化臨床第Ⅲ相試験(The Japan Early-Stage Trial of Ultrahigh-Dose Methylcobalamin for ALS: 以下、JETALS)の結果に基づいています1。
ALSは、運動ニューロンの障害により重篤な筋萎縮と筋力低下をきたす進行性の難治性神経変性疾患です。呼吸筋の麻痺による呼吸不全が主たる死亡原因で、人工呼吸器を装着しなければ発症後約2~5年以内に死に至る疾患です2。日本における患者数は約1万人と推定されています2。現在、確立された根治療法はなく、国内外で承認されている治療薬も限られており、アンメット・メディカル・ニーズが極めて高い難病です。
当社は、神経領域を重点疾患領域と位置づけており、ヒューマン・ヘルスケア企業として、ALS患者様へ「ロゼバラミン」を新たな治療の選択肢としてお届けすることで、患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に、より一層貢献してまいります。
以上
<参考資料>
1. 製品概要
製品名 :ロゼバラミン筋注用25㎎
一般名 :メコバラミン
効能又は効果 :筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制
用法及び用量 :通常、成人には、メコバラミンとして50mgを1日1回、週2回、筋肉内に注射する。
薬価 :ロゼバラミン筋注用25㎎ 1バイアル 10,425円
包装 :ロゼバラミン筋注用25㎎ 8バイアル
2.「ロゼバラミン」(一般名:メコバラミン、開発品コード:E0302)について
メコバラミンは、「メチコバール注射液500µg」として末梢性神経障害およびビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血の適応で販売されています。また、「メチコバール錠250µg」、「メチコバール錠500µg」、「メチコバール細粒0.1%」が末梢性神経障害の適応を有しています。メコバラミンのALSの病態に対する作用機序については解明されていませんが、非臨床研究の結果から、神経保護作用、神経軸索再生作用により有効性を示す可能性が示唆されています。1990年代より厚生省(当時)研究班によって実施された臨床研究において、「メチコバール」としての承認用量の50倍~100倍量となる高用量メコバラミンがALSに対して臨床効果を示す可能性が示唆されたことを受け、当社は2006年より臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験(761試験)を実施しました。2015年5月、761試験の結果を基に国内で新薬承認申請を行いましたが、追加試験が必要との指摘を受けました。その後、医師主導治験として実施された臨床第Ⅲ相試験・JETALSにおいて良好な試験結果が得られたことを受けて、当社は徳島大学と協議の上、2024年1月に日本におけるALSに対する承認申請、2024年9月に承認取得し、本日の新発売に至りました。本剤は、2022年5月に厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されています。
3. 臨床第Ⅲ相試験(763試験)・JETALSについて
本試験は、多施設共同、プラセボ対照、二重盲検、無作為化臨床第Ⅲ相試験として、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に対する、高用量メチルコバラミン(メコバラミン)の有効性、安全性を検証する目的で実施された「高用量メチルコバラミンの筋萎縮性側索硬化症に対する第Ⅲ相試験」(Japan Early-stage Trial of Ultrahigh-Dose Methylcobalamin for ALS:以下、JETALS)の医師主導治験です1。
罹病期間1年以内で、Updated Awaji基準において、definite、probable、probable-laboratory supportedに該当し、ALS重症度基準1度又は2度、投与前12週間で改訂ALS機能評価尺度(ALSFRS-R)合計点数が1点又は2点低下し、努力性肺活量(%FVC)が60%を超える、ALS患者様130人を対象に、メコバラミン50mg又はプラセボを週2回、16週間筋肉内投与しました3。主要評価項目である観察期終了時から治療期16週時のALSFRS-R合計点数の変化量は、メコバラミン50mg群で-2.7[95%信頼区間(CI): -3.9, -1.5]、プラセボ群で-4.6[95%CI: -5.8, -3.4]であり、変化量の差は2.0(95%CI: 0.4, 3.5; p=0.012)となり、メコバラミン50mgのプラセボに対する優越性が検証されました3。副作用の発現頻度はプラセボ群で1.6%(64例中1例)、メコバラミン50mg群で7.7%(65例中5例)でした。メコバラミン50mg群で認められた副作用は、便秘、注射部位疼痛、発熱、心電図QT延長及び発疹が各1.5%(65例中1例)でした3。
- 1. Oki R, et al. Efficacy and safety of ultrahigh-dose methylcobalamin in early-stage amyotrophic lateral sclerosis a randomized clinical trial. JAMA Neurol. 2022;79(6):575-583.
- 2. 難病情報センター 筋萎縮性側索硬化症(ALS)(指定難病2) . Last accessed: September 2024
- 3. 添付文書に基づく記載内容です。
艾製藥株式會社(總部:東京都,首席執行官:內藤晴夫)今天宣佈,針對肌萎縮性側索硬化症的新藥 "羅澤巴拉敏肌注用25㎎"(通用名:美克巴拉敏),已在日本以 "抑制肌萎縮性側索硬化症(ALS)功能障礙進展" 的功效新發售。本產品於2024年9月24日獲得製造和銷售批准,並於今天被列入藥品價格清單。
本產品的批准是基於國立高校法人德島大學(以下簡稱德島大學)的梶龍兒特任教授(主任研究者)、德島大學大學院醫藥衛生研究部臨床神經科學領域和泉唯信教授(臨床試驗協調醫師)以及千葉大學大學院醫學研究院腦神經內科學桑原聰教授(臨床試驗協調醫師)等研究團隊主導的針對130名ALS患者的多中心、安慰劑對照、雙盲、隨機第三期臨床試驗(The Japan Early-Stage Trial of Ultrahigh-Dose Methylcobalamin for ALS:以下簡稱JETALS)結果。
ALS是一種由於運動神經元損傷導致的嚴重肌萎縮和肌力下降的進行性難治性神經變性疾病。呼吸肌麻痹引起的呼吸衰竭是主要死亡原因,如果不佩戴呼吸機,發病後約2至5年內會導致死亡。日本的患者數量估計約爲1萬人。目前,尚無確立的治癒方法,國內外批准的治療藥物也有限,該病的未滿足醫療需求極爲高。
我們將神經領域作爲重點疾病領域,作爲人類健康醫療保健企業,通過向ALS患者提供「羅澤巴拉明」作爲新的治療選擇,進一步提高患者及其家人多樣化需求的滿足和效益,更加致力於貢獻。
以上
參考資料:
1. 產品概要
產品名 :羅澤巴拉敏肌注用25㎎
通用名 :美考巴拉敏
療效及效果 :抑制肌萎縮側索硬化症(ALS)中的功能障礙進展
用法及用量 :通常,成人以美考巴拉敏爲50mg,每天1次,每週2次,肌肉內注射。
藥價 :羅澤巴拉敏肌注用25㎎ 1瓶 10,425日元
包裝 :羅澤巴拉敏肌注用25㎎ 8瓶
2. 「羅澤巴拉明」(通用名:美克巴拉明,開發品代碼:E0302)相關信息
美克巴拉明作爲「美克巴爾注射液500µg」用於治療末梢神經損傷和由維生素B12缺乏引起的巨母細胞性貧血。此外,「美克巴爾片250µg」、「美克巴爾片500µg」、「美克巴爾細顆粒0.1%」在末梢神經損傷適應症中也有應用。儘管美克巴拉明對ALS的作用機制尚未闡明,但從非臨床研究的結果來看,可能表明其通過神經保護作用和神經軸突再生作用顯示出有效性。自1990年代以來,由於當時的厚生省研究班進行的臨床研究表明高劑量美克巴拉明(爲「美克巴爾」的批准劑量的50倍至100倍)對ALS可能有臨床效應,因此我們公司於2006年開始進行了臨床II/III期試驗(761試驗)。2015年5月,我們依據761試驗的結果向國內提交了新藥申請,但被指需要進行額外試驗。此後,在醫師主導的臨床III期試驗JETALS中取得了良好的試驗結果,因此我們與德島大學協商,計劃於2024年1月在日本申請ALS的批准,預計於2024年9月獲得批准,並最終在今天推出。本藥在2022年5月被厚生勞動省指定爲稀有疾病用藥。
3. 臨床III期試驗(763試驗)・JETALS相關信息
本試驗作爲多中心、安慰劑對照、雙盲、隨機化的臨床III期試驗,旨在驗證高劑量美克巴拉明(美克巴拉明)對肌萎縮側索硬化症(ALS)患者的有效性和安全性,屬於「高劑量美克巴拉明的肌萎縮側索硬化症III期試驗」(Japan Early-stage Trial of Ultrahigh-Dose Methylcobalamin for ALS,以下簡稱JETALS)的醫師主導試驗。
本試驗針對罹患時間在一年以內、根據Updated Awaji標準符合明確型、可能型、支持實驗室型、ALS嚴重性標準爲1級或2級,在治療前12周的修訂ALS功能評估量表(ALSFRS-R)總分降低1分或2分,努力性肺活量(%FVC)超過60%的130名ALS患者,進行了美克巴拉明50mg或安慰劑的每週兩次肌肉內注射,共持續16周。主要評價指標爲觀察期結束時與治療期16周時的ALSFRS-R總分變化量,美克巴拉明50mg組爲-2.7[95%置信區間(CI):-3.9, -1.5],安慰劑組爲-4.6[95%CI:-5.8, -3.4],變化量差異爲2.0(95%CI:0.4, 3.5; p=0.012),驗證了美克巴拉明50mg對比安慰劑的優越性。副作用發生頻率在安慰劑組爲1.6%(64例中1例),美克巴拉明50mg組爲7.7%(65例中5例)。美克巴拉明50mg組觀察到的副作用包括便秘、注射部位疼痛、發熱、心電圖QT延長和皮疹,各佔1.5%(65例中1例)。
- 1. Oki R等。早期肌萎縮側索硬化症中超高劑量美克巴拉明的有效性和安全性隨機臨床試驗。JAMA Neurol. 2022;79(6):575-583。
- 2. 難病信息中心 肌萎縮性側索硬化症(ALS)(指定難病2)。最後訪問時間:2024年9月
- 3. 基於附帶文件的描述內容。