ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>は、業務用食材の企画・販売を主とし、自社で物流機能を持たず、販売先へ直送するビジネスモデルを構築しているヨシムラ・フード、チルドシウマイおよびチルド餃子を製造販売している楽陽食品、北海道でも有数の漁場と言われる噴火湾で採れるホタテを中心に、サケ、イクラ、イカ等の製造加工・販売をおこなっているワイエスフーズなどを傘下に収める持株会社である。2024年2月末時点の主要連結子会社は28社。
同社は、優れた商品や技術力を有しながらも、事業承継など様々な問題を抱えている全国の中小食品企業をM&Aによってグループ化し、グループ全社の経営戦略の立案・実行および経営管理をおこなうとともに、グループ会社に対し、セールス・マーケティング、生産管理、購買・物流、商品開発、品質管理、経営管理といった機能ごとに支援および統括をおこなっている。グループ全体で各グループ会社の優れた商品や技術、販路や製造ノウハウといった「強み」を共有し、人材・資金・販路不足といった「弱み」を補完する仕組みである「中小企業支援プラットフォーム」により、課題を解決し各社の業容拡大を支援している。
主要な事業セグメントは、「製造事業セグメント」と「販売事業セグメント」の2つ。
「製造事業セグメント」は、国内企業は主に卸売業者を通じて日本全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食店等へ販売し、ホタテを中心とした海産物については、主に輸出企業などへ販売をしている。海外企業は主にシンガポールおよびマレーシアのホテル、飲食店、スーパーマーケット等へ販売している。2024年2月末現在、グループ会社は25社。
「販売事業セグメント」は、国内企業は主に産業給食事業者、生活協同組合等へ、海外企業は主にスーパーマーケット、ホテル、飲食店等へ販売をおこなっている。2024年2月末時点、グループ会社は4社。
2025年2月期第2四半期累計の売上高は前期比24.5%増の28,738百万円、営業利益は同2.2倍の2,003百万円の大幅増収増益で着地した。製造事業セグメント・販売事業セグメント共に増収を継続、既存企業のオーガニックな成長に加えてワイエスフーズグループの損益取り込みをしたことが寄与したようだ。また、マルキチが中国の輸入停止による影響を受けたが、販売単価が徐々に回復して増益となった。海外事業も、シンガポール、マレーシアにおける観光需要の回復、マルキチ、ワイエスフーズのホタテの拡販が奏功したことで増加している。通期の売上高は前期比16.9%増の58,215百万円、営業利益は同14.7%増の2,744百万円を見込んでいる。
後継者不在の中小食品企業を譲り受け、グループ化して活性化する同社の事業はESG経営そのものであり、ESG経営をより強化することで持続的な成長を実現している。M&A仲介会社や金融機関などから多数のM&A案件の紹介を受けており、グループ化により大幅なメリットが見込める業界におけるロールアップや、商品力があり利益率の高い企業のグループ化など、戦略的なM&Aに向けた検討を進めている。2024年2月期には約400件の紹介受けていたようで、2025年2月期上期時点で既に約250件の紹介を受けている。また、直近はグループ会社経由での案件獲得や自社で直接案件を獲得するケースも増えており、今後は自社経由の案件獲得も増加させていく意向である。
同社の「中小企業支援プラットフォーム」は、グループ会社を機能別に統括することで相互補完・相互成長を図る仕組みとなっている。会社の壁を越えて機能ごとに横断的組織を構築しており、各社の持つ強みをグループ全体で共有し弱みを補い合っている。こうした背景から、買収対象は業績や商品力も大事だが一番はコミュニケーションがしっかりとれて価値観があうことに重きを置いている。また、海外企業の買収も積極的に検討しており、海外への販路を活かして国内の食品マーケットを活性化させることが狙いとなっている。業績についても、今後のM&Aの進捗次第だが、買収後のPMIも順調に進みトップライン15%成長を続けて好調を維持している。総じて、今後も後継者不在の中小食品企業が増加していく可能性がある中、同社のようにESG経営で、グループ全体で成長を図っている企業は引き続き注目していきたい。
吉村·食品控股公司<2884>主要從事商用食材的規劃和銷售,構建了一種不擁有自己物流功能、直接向銷售對象發貨的業務模式,旗下主要包括吉村·食品、生產銷售冷食燒賣和冷凍餃子的樂陽食品、以火山灣爲主要捕撈地被稱爲北海道一流的扇貝爲中心,進行鮭魚、魚子醬、魷魚等的加工生產和銷售的WY食品等持股公司。截至2024年2月底,其主要合併子公司共有28家。
該公司通過收購全國各地中小食品企業來解決事業承繼等各種問題,將擁有優秀商品和技術實力的企業整合成集團化,負責制定和執行全集團的經營戰略,進行經營管理,同時根據功能,如銷售市場、生產管理、採購物流、商品開發、質量管理、經營管理等,爲集團公司提供支持和管理。通過「中小企業支援平台」機制,共享集團全體各公司的優秀商品和技術、銷售渠道和製造技術等「優勢」,補充人才、資金和銷售渠道不足等「劣勢」,解決問題並支持各公司的業務擴張。
主要業務部門包括「製造業務部門」和「銷售業務部門」兩個。
「製造業務部門」中,國內企業主要通過批發商向日本各地的超市、便利店、藥妝店、餐飲店等銷售,海產品以扇貝爲主要產品,主要銷售給輸出企業等。海外企業主要銷售給新加坡和馬來西亞的飯店、餐廳、超市等。截至2024年2月底,該集團公司共有25家。
「銷售業務部門」中,國內企業主要銷售給工業用餐服務商、生協等,海外企業主要銷售給超市、飯店、餐廳等。截至2024年2月底,該集團公司共有4家。
2025年2月期第2季度累計營業收入達到28,738百萬日元,同比增長24.5%,營業利潤大幅增加,達到2,003百萬元,同比增加2.2倍。製造業務部門和銷售業務部門均持續增長,在現有企業有機增長的基礎上,似乎吸收了WY食品集團的收支。此外,馬爾騎受中國進口停止的影響,但銷售價格逐漸恢復並實現了增益。海外業務也得益於新加坡、馬來西亞的旅遊需求恢復,馬爾騎和WY食品的扇貝推廣取得成功而增長。全年營業收入預計較去年增長16.9%,達到58,215百萬日元,營業利潤預計較去年增長14.7%,達到2,744百萬元。
接手缺乏繼承人的中小食品企業,並進行集團化以推動業務發展的該公司的經營就是ESG經營本身,通過加強ESG經營來實現持續增長。該公司已從諸多M&A仲介公司和金融機構處獲得大量M&A交易案的推薦,正在推進針對業界可預期巨大收益的收購整合,以及對產品實力強、利潤率高的企業進行的戰略性M&A方案。據說2024年2月期大約接到了約400個推薦案,2025年2月期上半年已經接到約250個推薦。此外,最近通過集團公司獲得交易案和直接獲得交易案的情況也增加,今後有意增加通過自身獲得交易案的比例。
該公司的「中小企業支援平台」採取了按功能部門統籌集團公司,實現相互補充和相互增長的機制。跨越公司壁壘,構建了按功能部門進行橫向組織,集團整體共享各公司的優勢並互相彌補弱點。基於這樣的背景,收購對象的業績和產品力固然重要,但更重要的是對溝通和共同價值觀的重視。此外,積極研究收購海外企業,旨在利用海外銷售渠道激活國內食品市場。業績方面,根據未來M&A進展,收購後的PMI順利進行,實現了銷售額15%的增長,保持良好的發展。綜上,隨着未來缺乏繼承人的中小食品企業可能增加,像該公司一樣通過ESG經營,在整個集團實現增長的企業仍值得關注。