紀文食品<2933>の2025年3月期第2四半期の業績は、売上高47,759百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益546百万円(同405.4%増)、経常利益440百万円(同510百万円の増益(前年同期は経常損失69百万円))、親会社株主に帰属する中間純損失55百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失658百万円)となった。繁忙期の第3四半期に向けて収益向上が進み、非常に好調な業績となった。なお、在外子会社等の収益及び費用の為替換算方法に関して、決算日の直物為替相場による円貨換算から期中平均為替相場による円貨換算に変更した。この結果、遡及適用を行う前と比べ、前年同期の売上高で327百万円の減少、営業利益で62百万円の増加、経常利益で23百万円の減少、親会社株主に帰属する中間純利益で18百万円の減少となっている。
日本経済は穏やかな回復基調を維持する一方、様々なモノの値上りに伴う節約志向による生活防衛に伴い、個人消費は依然として力強さを欠き、先行き不透明な状況が続いている。こうした環境下、同社は、今春新たに策定した「中期経営計画2026」にしたがって『持続的に成長できる強固な企業体質の構築』を目指し、既存事業の確実な成長と事業領域の拡大により成長を図るとともに、成長を担保するための資本効率の改善と経営基盤の整備に取り組んだ。この結果、売上高は増収を確保、利益は各段階で大幅な増益となった。ただし、主力商品である水産練り製品・惣菜が冬季におでん・鍋物向けの需要が高まること、また12月におせち料理関連商品の売上が集中することから、売上高と利益が第3四半期に偏重するため、第2四半期の業績進捗は低くなる傾向がある。
セグメント別の業績動向は次の通りである。国内食品事業は、例年以上に長く続いた高気温や販促競争の激化もあって、麺状商品や輸入農畜水産品が苦戦したが、健康志向や簡便性を訴求した主力の水産練り製品や鶏卵供給が安定した玉子加工品などが売上をけん引した。利益面では、原材料価格の安定、事業MIXの改善、原価低減・効率化により大幅な増益となった。この結果、国内食品事業の売上高は32,170百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント損失は289百万円(前年同期のセグメント損失502百万円)となった。海外食品事業は、景気減速感を背景に小売業向けが減少、農産物輸出などで為替変動の影響もあったが、カニカマを中心に水産練り製品が好調に推移して増収となった。利益面では、フレート代などコストが増加したが、自社製水産練り製品の販売増により利益率が上昇して増益となった。この結果、海外食品事業の売上高は5,771百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は489百万円(前年同期比87.6%増)となった。食品関連事業は、主力の物流事業で新規受注や配送エリアの拡大、外食店向け共同配送などにより物量が増加、情報事業でも生体認証システムの導入が進んで増収となった。利益面では、料金改定に加え、機械化の推進や配送効率の向上などにより増益となった。この結果、食品関連事業の売上高は9,817百万円(前年同期比8.9%増)、セグメント利益は309百万円(前年同期比20.9%増)となった。
2025年3月期の業績見通しについては、同社は売上高110,951百万円(前期比4.2%増)、営業利益4,727百万円(同0.2%増)、経常利益4,221百万円(同3.9%減)、親会社株主に帰属する中間純利益2,855百万円(同0.9%増)と見込んでいる。国内食品事業及び食品関連事業では引き続き秋冬期の需要の捉え収益拡大に取り組む一方、海外食品事業では各国・各エリアにおけるマクロ経済の動向や地政学リスクの影響を注視していく考えである。なお、国内食品事業において、「中期経営計画2026」に沿って機能の集約・強化を図っており、2025年4月1日に株式会社紀文西日本を、2025年1月1日に株式会社北食を吸収合併し、経営資源の適正配分と効率的な活用を進める計画である。本合併は同社の完全子会社との合併であるため、連結業績への影響は軽微とのことである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
紀文食品<2933>2025年3月期第2季度的業績表現如下:營業收入爲477.59億日元(同比增長0.8%),營業利潤爲5.46億日元(增長405.4%),經常利潤爲4.4億日元(較去年同期的510百萬日元增長(去年同期爲經常虧損6.9億日元)),歸屬於母公司股東的淨中間虧損爲550百萬日元(去年同期爲歸屬於母公司股東的淨中間虧損6.58億日元)。向第3季度迎來高峰期的收入持續改善,業績非常強勁。值得注意的是,關於海外子公司等的收入和費用的匯率換算方法已從結算日的即期匯率換算爲期間平均匯率換算。因此,與不進行追溯應用相比,去年同期的營業收入減少3.27億日元,營業利潤增加6.2百萬日元,經常利潤減少2.3百萬日元,歸屬於母公司股東的淨利潤減少1.8百萬日元。
日本經濟保持平穩復甦的情況下,由於各種物品漲價導致的節儉趨勢以及對生活保護的需求,個人消費仍然缺乏動力,未來前景仍不明朗。在這樣的環境下,該公司根據今年春天制定的「中期經營計劃2026」,致力於實現『建立持續增長的強大企業體質』,通過確保現有業務穩健增長並擴大業務範圍以實現增長,同時努力改善資本效率和經營基礎以確保增長。結果,銷售額實現增長,利潤各階段大幅增加。不過,由於主力產品冬季適用於煮燉料理需求量增加,以及12月銷售的年菜產品集中,銷售額和利潤在第3季度會偏重,因此第2季度的業績進展可能較低。
各業務板塊的業績趨勢如下。國內食品業務受長時間高溫和促銷競爭激烈的影響,麪條類產品和進口農畜水產品表現不佳,但健康和便利性爲主打的水產品加工品和穩定供應蛋製品等引領銷售增長。在利潤方面,由於原材料價格穩定、業務組合改善、成本降低和效率提高,大幅增益。結果,國內食品業務銷售額爲321.7億日元(同比減少1.6%),板塊虧損爲2.89億日元(去年同期爲板塊虧損5.02億日元)。海外食品業務在經濟放緩的背景下,零售業減少,農產品出口等受匯率變動影響,但以蟹棒爲主的水產品加工品表現良好,實現增收。在利潤方面,由於運費等成本上升,但自制水產品銷量增加,利潤率提高,增益。結果,海外食品業務銷售額爲57.71億日元(同比增加1.9%),板塊利潤爲4.89億日元(去年同期增加87.6%)。食品相關業務在主要的物流業務中獲得新訂單和擴大配送區域、爲外賣店提供聯合配送等,使貨量增加,信息業務通過價目調整、推進機械化和提高配送效率等增益。結果,食品相關事業銷售額爲98.17億日元(同比增加8.9%),板塊利潤爲3.09億日元(去年同期增加20.9%)。
2025年3月期的業績預測如下,該公司預計銷售收入爲1,109.51億日元(環比增長4.2%),營業利潤爲47.27億日元(同比增長0.2%),經常利潤爲42.21億日元(同比下降3.9%),歸屬於母公司股東的淨中間利潤爲28.55億日元(同比增長0.9%)。國內食品業務和食品相關業務將繼續致力於抓住秋冬需求,實現收益擴大,而海外食品業務將密切關注各國和地區的宏觀經濟走勢以及地緣政治風險的影響。此外,國內食品業務正在根據「中期經營計劃2026」進行功能整合和加強,計劃於2025年4月1日吸收合併株式會社紀文西日本,並於2025年1月1日吸收合併株式會社北食,以推動合理分配和有效利用經營資源。由於該併購是與其全資子公司的合併,對合並績效影響較小。
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)