■システムインテグレータ<3826>の今後の見通し
1. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績は売上高で4,508百万円、営業利益で160百万円、経常利益で178百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で109百万円と期初計画を据え置いた。既存事業ベースでの前期単体業績と比較すると、売上高で9.4%増、営業利益で2.5%増益となる見込み。第2四半期までの進捗率は売上高で49.4%、営業利益で50.0%と順調に推移しており、第2四半期までは計画を上回るペースであったが、下期にERP事業で予定していた一部の開発業務が顧客事由により2026年2月期に延期することになったため計画を据え置くことにした。ただ、足元の受注状況は順調であり、会社計画に対して若干の上振れ余地があると弊社では見ている。
なお、福岡支社及び大阪支社の移転・増床に伴う関連費用として第2四半期累計で約30百万円を販管費に計上したが、下期は約15百万円を特別損失として計上する予定となっている。今回のオフィス拡張で2拠点合わせて従来比2倍の増員が可能となる(前期末の両拠点合計の従業員数はエンジニアを中心に70名)。また、ベトナム子会社については2024年8月末時点で49名在籍しているが、期末までにあと数名程度の増員を計画している(2024年2月期末は36名)。
新規の製品・サービスにかかる研究開発費は期初計画で約120百万円(前期比67百万円増)を計画していたが、約100百万円(第2四半期累計は48百万円)となる見込みだ。現在、開発を進めている新規プロジェクトの完成時期は3年後を目標としている。
事業セグメント別では、Object Browser事業、ERP事業、AI事業で増収を見込む一方で、事業利益はObject Browser事業、ERP事業が減益となり、AI事業とその他の損失が縮小する見込みである。
(1) Object Browser事業
Object Browser事業は売上高で前期比7.2%増の793百万円、セグメント利益で同10.2%減の298百万円を見込む。第2四半期までの進捗率は売上高で49.8%、セグメント利益で56.2%と利益ベースで好進捗となっている。下期も「OBPM Neo」の顧客数増加によるストック売上の積み上げにより、売上高は順調に増加する見通しだ。慢性的なエンジニア不足が続くなか、プロジェクト管理支援ツールとなる「OBPM Neo」を導入する可能性のある企業は2,000社以上あると見ており、新機能の追加やオンラインセミナー開催による見込み顧客の獲得により、契約につなげる方針だ。新機能については、顧客ニーズに対応するためデータベース言語の1つであるSQL対応版の開発を進めており、順次提供を開始する予定である。
また、「Object Browser」については、ChatGPT機能を追加するなどエンジニアの生産性向上につながる機能を拡充しており、今後もデファクトスタンダードとして安定した需要が見込まれる。増収にもかかわらず減益を計画しているのは、2024年3月より社内組織を事業別から機能別(開発、営業)に再編成し、集約化した営業組織の費用配賦額が一時的に増加するためだが、第2四半期までは計画を上回る進捗となっており、通期でも上振れする可能性がある。
(2) ERP事業
ERP事業は売上高で前期比8.3%増の3,570百万円、セグメント利益で同5.1%減の619百万円を見込んでいる。第2四半期までの進捗率は売上高で49.9%、セグメント利益で53.2%と順調な進捗となっている。前期に貢献したインボイス制度対応に関連した特需はなくなるものの、同案件をフックにした追加開発案件を受注しているほか、新規顧客からの受注も増加しており、特需剥落の影響は軽微にとどまりそうだ。下期は第2四半期までに採用した人材の戦力化も見込まれる。一部案件の業務開始時期が2026年2月期にずれ込む影響はあるものの、期初計画から大きく乖離することはなさそうだ。現状は2026年2月期の売上につながる受注活動を行っているが、引き合いは旺盛で当面は良好な収益環境が続くものと予想される。
主力の「GRANDIT」については、新機能の開発も進めている。具体的には、製造業向けソリューションとして購買機能にEC連携機能を追加するほか、部品や図面の管理工程と生産工程の連携機能の開発を行っており、2026年2月期にリリースできる見通しだ。また、ERP事業のさらなる成長に向けて開始したSAP事業については、下期に2件目のプロジェクトがスタートする。「SAP」は大企業向けERP製品でトップシェアを持ち、現在は2027年度に予定されている既存システムの保守サービス終了を控えて、「SAP S/4HANA」への移行プロジェクトが目白押しである。大企業向けとなるため当面は二次請けで実績を積み重ね、3年後に売上高5億円を目指す。
(3) AI事業
AI事業は売上高で前期比163.5%増の98百万円、セグメント損失で17百万円(前期は42百万円の損失)を見込む。売上高については前期から期ズレしていた既存顧客向け「AISIA-AD」の製造現場における2ライン目の導入案件が下期に見込まれており、80百万円まで見えているようだ。利益面では、第2四半期までに17百万円の損失を計上しているため、通期では若干損失額が膨らむ可能性がある。
同社は、製造現場向けソリューションだけでは大きな成長が見通しにくいことから、図面の確認作業など新たな領域への展開を進め、AI事業を成長軌道に乗せていく考えだ。図面の確認作業については、製造業向けだけでなく官公庁向けでの潜在需要を掘り起こしていく。公共施設等の設計図面は大量にあり、人材不足に悩む自治体の省力化を支援するソリューションとして期待される。まずは本社のある埼玉県内の自治体向けに提案し、2026年2月期の受注を目指す。また、ロボット分野で3次元の画像認識技術を活用した新たなソリューションを開発すべく、メーカーと共同研究を開始しており、今後の動向が注目される。
(4) その他
その他の売上高は前期比6.6%減の47百万円、セグメント損失は15百万円(前期は57百万円の損失)を見込んでいる。第2四半期までの進捗率は売上高で36.7%と計画を下回っている。「TOPSIC」の低迷が要因であり、下期も当初予定していた「PG BATTLE」の開催中止を決定したことにより、数百万円程度のスポンサー料がなくなることから、売上高は計画を下回る公算が大きい。一方、セグメント損失は第2四半期累計で8百万円となっており、計画の達成は可能と見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■系統集成商<3826>的未來展望
1. 2025年2月期的業績展望
2025年2月期的合併業績預計營業收入爲4,508百萬元,營業利潤爲160百萬元,經常利潤爲178百萬元,歸屬於母公司股東的淨利潤爲109百萬元,維持期初計劃不變。與基礎業務的上期單體業績相比,營業收入預計增長9.4%,營業利潤預計增長2.5%。截至第二季度的進度率,營業收入爲49.4%,營業利潤爲50.0%,發展良好,第二季度的進度超出計劃,但下半年ERP業務原計劃的一部分開發工作由於客戶原因推遲至2026年2月期,因此決定維持計劃不變。然而,目前的訂單狀況良好,我們公司認爲實際業績可能略有上升的空間。
此外,因福岡分公司和大阪分公司的遷移和擴建,第二季度累計相關費用計入銷售管理費用約30百萬元,下半年預計計入特別損失約15百萬元。此次辦公擴展使得兩個地點的員工數量可與以前相比增加兩倍(截至上期末兩地員工總數爲70名,以工程師爲主)。此外,越南子公司截至2024年8月底在職49名,但計劃到期末再增加幾名(2024年2月期末爲36名)。
關於新產品和服務的研發費用,期初計劃約爲120百萬元(較上期增加67百萬元),預計爲約100百萬元(截至第二季度累計爲48百萬元)。目前,正在推進中的新項目目標完成時間爲三年後。
按業務板塊劃分,Object Browser業務、ERP業務、AI業務預計將增加收入,而業務利潤則預計Object Browser業務、ERP業務將減少,AI業務及其他損失預計有所縮小。
(1) Object Browser業務
Object Browser業務預計營業收入較上期增長7.2%,達到793百萬元,板塊利潤預計減少10.2%,爲298百萬元。截止第二季度的進度率,營業收入爲49.8%,板塊利潤爲56.2%,利潤基礎良好。下半年由於「OBPM 小蟻」用戶數量的增多帶來的存量收入將穩步增加營業收入。在持續的工程師短缺中,有超過2000家公司可能會引入作爲項目管理支持工具的「OBPM 小蟻」,通過增加新功能和舉辦在線研討會來吸引潛在客戶,促成合同簽署。關於新功能,爲響應客戶需求,正在開發作爲數據庫語言之一的SQL版本,預計將陸續提供。
此外,關於「對象瀏覽器」,我們正在擴展包括添加ChatGPT功能在內的提升工程師生產力的功能,未來預計作爲事實標準會有穩定的需求。儘管預計營業收入增長,但計劃減少營業利潤的原因是,2024年3月起,將公司內部組織從按業務劃分重新組建爲按功能劃分(開發,銷售),以彙總化的銷售組織的費用分攤額將暫時增加,至第2季度爲止的進展已超過計劃,全年也有可能上調。
(2) ERP業務
ERP業務預計營業收入與上期相比增長8.3%,達到357億日元,分部利潤則預計同比下降5.1%,爲61.9億日元。到第2季度的進展率爲營業收入49.9%,分部利潤53.2%,進展順利。雖然與前期相關的發票制度響應特需將消失,但依託於該項目的追加開發訂單正在獲得,同時來自新客戶的訂單也在增加,特需消失的影響預計將微乎其微。下半年預計自行招聘的人才將發揮實力。儘管部分項目的業務開始時間有推遲至2026年2月期的影響,但預計不會與期初計劃有大的偏離。目前正在進行2026年2月期的營業收入相關的訂單活動,但詢盤情況非常活躍,預計近期將維持良好的收益環境。
對於主力產品「GRANDIT」,也在積極開發新功能。具體而言,作爲製造業的解決方案,我們將向採購功能中添加電子商務聯動功能,並開發元件和圖紙管理流程與生產流程聯動的功能,預計能夠在2026年2月期發佈。此外,爲了進一步推動ERP業務的增長,已啓動的SAP業務將在下半年啓動第二個項目。「SAP」是面向大型企業的ERP產品,擁有市場領先份額,目前正值2027財年計劃的現有系統維護服務結束的前夕,許多關於「SAP S/4HANA」的遷移項目正在進行中。由於是面向大型企業,暫時將以二次承包的方式積累業績,目標是三年後實現營業收入5億日元。
(3) AI業務
AI業務預計營業收入同比增長163.5%,達到9800萬日元,而分部虧損爲1700萬日元(上期爲4200萬日元的虧損)。在營業收入方面,預計從上期推遲的現有客戶「AISIA-AD」在製造現場的第二條生產線的引入項目將在下半年進行,預計看到8000萬日元的收入。在利潤方面,由於到第2季度已計入1700萬日元的虧損,因此全年虧損額可能會略有擴大。
由於公司認爲僅依靠製造現場的解決方案難以實現大規模增長,因此正在推進向圖紙確認作業等新領域的拓展,以使AI業務步入成長軌道。關於圖紙確認作業,不僅限於製造業,還將開掘面向政府機關的潛在需求。公共設施等的設計圖紙數量龐大,作爲支持人手不足的地方政府省力化的解決方案而受到期待。我們首先將向總部位於埼玉縣的地方政府提出建議,目標是在2026年2月期獲得訂單。此外,爲開發機器人領域3D圖像識別技術的新解決方案,已與製造商開始共同研究,今後的動態備受關注。
(4)其他板塊
其他板塊的營業收入預計比上期減少6.6%,爲4700萬日元,分部損失爲1500萬日元(上期損失爲5700萬日元)。截至第二季度的進展率爲營業收入的36.7%,低於計劃。 "TOPSIC"的低迷是原因,且由於決定取消原計劃舉辦的"PG BATTLE",預計將損失數百萬日元的贊助費,因此營業收入大概率低於計劃。另一方面,分部損失在第二季度累計爲800萬日元,預計達成計劃是可能的。
(撰寫:FISCO客座分析師佐藤讓)