■要約
1. 会社概要
SFPホールディングス<3198>は、駅前・繁華街(路面店)での24時間営業※で人気業態となっている「磯丸水産」(海鮮居酒屋)や「鳥良商店」(鶏料理専門店)等の運営を主力事業としている。一等立地による集客力を最大限に生かした独自の収益モデルの確立により、高い収益性と成長性を実現してきた。2021年2月期以降は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を受けて業績が大きく後退したことから新規出店等の大規模投資を控え、コスト削減による収益体質の強化に専念してきたが、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)における国内消費の回復やインバウンド需要の取り込み等により、いよいよ本格回復の兆しが見えてきた。新たな成長ステージに向けて地方都市への出店や注力業態の育成にも取り組んでいる。2024年8月末の総店舗数は207店舗(うちFC18店舗)である。
※ 市場特性等によっては、24時間営業でない店舗もある。
2. 2025年2月期上期の業績
2025年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比5.3%増の15,037百万円、営業利益が同10.1%減の907百万円、経常利益が同7.7%減の1,023百万円と増収減益となった。夏場における台風の影響により一部店舗で休業が発生したものの、アフターコロナから取り組んできた営業時間(深夜帯)の伸長※や好調なインバウンド需要の取り込みが奏功し、増収を確保した。損益面では、食事利用メインの訪日客増が原価率の押し上げ要因となった一方、メニュー見直し等により円安及び物価高の影響は限定的であり、ほぼ前年同期並みの原価率水準を維持することができた。ただ、販管費については、採用拡大に伴う人件費増や光熱費の増加(補助金効果のはく落)により拡大し、その結果、営業減益となった。
※ 深夜帯は、酒類の注文が多く高マージンであり、居酒屋にとっては稼ぎ時となる。同社では、外国人スタッフ採用などを含めて人手不足対策を進め、段階的に深夜帯営業の再開に取り組んだ。
3. 2025年2月期の業績予想
2025年2月期の業績については期初予想を据え置き、売上高が前期比3.2%増の30,000百万円、営業利益が同3.6%増の2,100百万円、経常利益が同2.8%増の2,300百万円と増収増益を見込んでいる。引き続きインバウンド需要が追い風となるなか、既存店の伸びや新規出店した店舗が増収に寄与する見通しだ。損益面では、人件費や補助金終了等に伴う光熱費(電気・ガス代)の増加のほか、新規出店に係る一時費用の発生、中期的な成長のための積極投資等を想定しているものの、増収に伴う収益の底上げにより増益を確保する見通しである。
4. 今後の方向性
同社は、2020年2月期までは毎年、向こう3ヶ年の中期経営計画を公表してきたが、2021年2月期以降はコロナ禍の影響により先行き不透明な状況にあったことから公表を見送っている。ただ、今後の環境変化等を見据え、短・中期的な方向性を明示しており、(1) 地方都市への出店、(2) 注力している大衆酒場業態の拡大、(3) 既存店の伸び(訪日観光客・深夜営業)、(4) インフレ対策(価格転嫁等)などに取り組むことで、本格的な成長軌道への早期回帰を目指す。
■Key Points
・2025年2月期上期は増収ながら営業減益
・営業時間(深夜帯)の伸長やインバンド需要の取り込みにより増収となるも、採用拡大に伴う人件費増により費用が拡大
・2025年2月期の業績は期初予想を据え置き、増収増益となる見通し
・地方都市への出店、大衆酒場業態の拡大、既存店の伸び、インフレ対策等により、本格的な成長軌道への早期回帰を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
■概要
1. 公司資料
SFP Holdings <3198>主要業務是經營位於車站前和繁華街(街頭店)的24小時營業※的人氣業態,如「磯丸水產」(海鮮居酒屋)和「鳥良商店」(專營雞料理店)。通過最大限度地利用一等地段的吸引力,確立了獨特的營收模型,實現了高收益性和增長性。自2021年2月之後,受到新冠疫情大流行(以下稱爲疫情)的影響,業績大幅下滑,因此避免了新店開業等大規模投資,專心於通過成本削減來加強收益結構,但是隨着疫情結束後(以下稱爲疫情後)國內消費的恢復和入境需求的增長等,明顯看到了真正的復甦跡象。公司還着手向地方城市開設新店和發展重點業態,朝着新的增長階段邁進。截至2024年8月底,店鋪總數爲207家(其中加盟店18家)。
※ 根據市場特性等因素,並非所有店鋪都是24小時營業的。
2. 2025年2月期上半年業績
2025年2月期上半年業績中,營業收入爲1,503.7億日元,較去年同期增長5.3%;營業利潤爲9.07億日元,較去年同期減少10.1%;經常利潤爲10.23億日元,較去年同期減少7.7%。受夏季颱風影響,部分店鋪出現休業,但經營時間(深夜時段)的延長※和對入境需求的積極吸引取得了成效,確保了增收。在成本方面,隨着前往日本用餐的遊客增加,成本率上升,而由於菜單調整等措施,日元貶值和物價上漲的影響相對有限,基本保持了幾乎與去年同期相當的成本率水平。但是,由於採用擴大導致的人力成本增加和光熱費增加(補助金效果消退),銷售和管理費用增加,結果導致營業收益下降。
※ 深夜時段酗酒者的訂單量較大,毛利潤較高,對居酒屋來說是賺錢的時候。該公司採取了一系列措施應對人手不足,包括招聘外國員工,並逐步恢復了深夜時段的營業。
3. 2025年2月期業績預測
2025年2月期的績效預期保持不變,預計營業收入將增長3.2%至300億日元,營業利潤將增長3.6%至21億日元,經常利潤將增長2.8%至23億日元,預計將產生增收增益。在入境遊需求持續增長的情況下,預計現有店鋪的增長和新開店鋪將有助於增收。在損益方面,預計會發生人員成本、補助結束等引起的光熱費(電力和燃氣費)增加,以及新開店鋪的一次性費用、爲了中期增長進行積極投資等,但通過增收來提高收入以確保利潤增加。
4. 未來的方向
該公司直到2020年2月期每年都會公佈未來3年的中期經營計劃,但2021年2月期以後由於新冠疫情的影響,未來情況仍不明朗,因此決定暫時不公佈。但是,考慮到未來環境的變化等因素,已經明確了短期和中期的方向,通過開設地方城市店鋪、擴大受關注的大衆酒吧類型業態、增加現有店鋪的增長(吸引日本遊客和深夜營業)、對抗通貨膨脹(價格轉嫁等)等措施,旨在儘快回到正軌的全面增長。
■Key Points
・2025年2月期上半年雖然增收但營業利潤下降
・營業時間(深夜段)的延長以及滿足入境需求導致增收,但由於招聘擴大導致人員成本增加,費用擴大
・2025年2月期的績效保持初始預期,預計將實現增收增益
・通過在地方城市開設店鋪、擴大大衆酒吧類型業態、提高現有店鋪的增長、採取通貨膨脹對策等措施,旨在儘快回到正軌的全面增長
(撰寫:FiSCO客座分析師柴田鬱夫)