スパイダープラス<4192>は、建設現場の施工管理SaaS「SPIDERPLUS」の開発・販売を行う。サブスクリプション型のストック収入が2023年12月期売上高における97%を占めており、サービス利用の拡大によって安定的に収益が積み上がるモデルとなっている。
現場監督の施工管理業務は、図面の管理・工事写真の撮影・施工品質の検査・報告書の作成など多岐に渡っており、従来はそれぞれの業務に工数や手間がかかっていた。「SPIDERPLUS」は、タブレットやスマートフォンで建設現場の図面のペーパーレス化を図るとともに、検査機器と連携してアプリのなかに計測値を取り込むことで、現場監督の業務の効率化ができるサービスとなっている。建設現場の施工管理に特化しており、施工管理の5大業務(品質管理、原価管理、工程管理、安全管理、環境管理)の中でも「品質管理」「工程管理」「安全管理」の3つで主に使われている。大林組や鹿島建設、大成建設など建設業界のトップランナー企業に導入されており、2023年12月時点で契約社数1,841社とCAGR62%で伸びてきた。実際に、サービスを導入することで、導入前にかかっていた業務を1日約2.5時間削減することもできる。また、建設業出身だからこそ徹底的なサポートの重要性を理解しており、サポート体制はサービスリリース当初から力を入れている。
2024年12月期上期累計の売上高は前年同期非連結比28.9%増の1,911百万円、営業損益は347百万円の赤字で着地した。ARRは前年同期比30%増の3,963百万円に上昇、ARR5,000百万円達成に向けて計画通り進捗しているようだ。大手顧客の浸透に注力するなか、オプション機能のクロスセルや新プラン切替が進んだため、ARPUは同14%増の4,600円と想定を上回る推移となった。販売網拡大戦略により中小規模の顧客獲得も堅調に進むなか、企業単位の解約率は0.7%と低水準で引き続き推移している。ID数は71,809ID(同14%増)、契約企業数は1,985社(同19%増)。2024年12月期の業績は、売上高で前年同期非連結比35.2%増の4,321百万円、営業利益で429百万円の赤字見通し。
建設業界は他産業と比較して長時間労働が常態化している一方で、残業時間上限規制が開始されて働き方改革を早急に推進しないといけない環境となっている。また、建設投資額の見通しは2021年度の62.7兆円から2025年度には71.3兆円に拡大する見通しだが、建設業界の就業者数は年々減少傾向にある。このような背景から建設業における生産性向上は必須になってきており、建設DXの市場機会は今後ますます拡大していく。建設DXの市場規模は約9,000億円と推定されており、その中でも「建築」特定建設業許可事業者は約2万社存在しているためSPIDERPLUSのターゲット市場は余白が大きく、顧客の拡大余地は十分存在している。
同社は、建設DX業界において多機能型DXサービスとして独自のポジショニングを形成できており、競合サービスは少ない。。市場の追い風もある中で、同社は建設DX市場を牽引するために事業基盤を強化しており、今期まで投資先行の時期として事業を展開してきたが、売上高は着実に成長してきている。また、日系建設会社が進出する東南アジア(ベトナムとタイ)を中心に販売子会社を設立して、海外展開も既に視野に入れている。さらに、建設業界周辺領域を軸にアライアンス・M&Aを積極的に活用するようで、SPIDERPLUSの成長が想定できる中、中長期的な事業拡大にも抜かりがない。来期2025年12月期での通期黒字化を予定しており、建設DX銘柄の筆頭として今後の成長に期待しておきたい。
SPIDERPLUS<4192>是一家進行建設現場施工管理SaaS「SPIDERPLUS」開發和銷售的公司。訂閱型收入佔2023年12月期營業收入的97%,通過服務使用的擴大實現穩定收入增長模式。
現場監督的施工管理工作涵蓋圖紙管理、工程照片拍攝、施工質量檢查、報告書編制等多方面工作,傳統上每個工作都需要大量時間和精力。這款「SPIDERPLUS」應用旨在通過平板電腦和智能手機實現建設現場圖紙的無紙化處理,並通過與檢測設備的互聯,將測量值整合到應用程序中,提高現場監督工作的效率。 它專注於建設現場的施工管理,在5大施工管理任務(質量管理、成本管理、進度管理、安全管理、環境管理)中,「質量管理」、「進度管理」和「安全管理」是主要使用領域。已在大林組、鹿島建設、大成建設等建築行業領軍企業中推廣,截至2023年12月,與1,841家公司簽約,以62%的CAGR增長。實際上,通過使用該服務可以將工作時間縮減約2.5小時。此外,出於建築行業背景,公司深知全面支持的重要性,從服務發佈之初就着重於支持體系。
2024年12月期上半年累計營業收入同比增長28.9%,達到1,911百萬元,營業利潤虧損347百萬元。ARR達到3,963百萬元,同比增長30%,似乎進展順利達到了5,000百萬元的目標。在專注於大客戶滲透的同時,由於交叉銷售和新計劃切換的推進,ARPU達到同比增長14%,爲每月4,600日圓,超出預期。在銷售網絡擴大戰略的推動下,中小規模客戶的獲取也在穩步增長,企業解約率保持在0.7%的低水平。ID數爲71,809個(同比增長14%),簽約企業數爲1,985家(同比增長19%)。2024年12月期預計銷售收入將達到4,321百萬元,營業利潤將虧損429百萬元。
與其他行業相比,建築行業長時間工作已成爲常態,同時勞動時間上限規定的實施要求加速推進工作方式改革。此外,建設投資預期從2021財年的62.7萬億日元增至2025財年的71.3萬億日元,但建築行業就業人數呈逐年下降趨勢。基於這種背景,提高建築行業生產率已變得必不可少,建築DX市場機會將進一步擴大。建築DX市場規模約爲9000億日元,其中約有2萬家「建築」特定建築業執照持有企業,因此SPIDERPLUS的目標市場潛力巨大,客戶擴張空間充足。
該公司已在建築DX行業中作爲多功能DX服務獨特定位,競爭服務較少。在市場有利的情況下,公司正努力加強業務基礎,本期前期爲投資期,銷售收入穩步增長。此外,在日系建築公司進軍東南亞(越南和泰國)的同時建立銷售子公司,海外市場擴張已列入計劃。此外,公司似乎積極利用與建築行業周邊領域的聯盟和併購,同時考慮到SPIDERPLUS的增長前景,中長期業務擴張方面不容忽視。公司計劃在第二年的2025年12月期實現全年盈利,作爲建築DX行業的領軍企業,可以期待未來增長。