■中期経営計画
ジーニー<6562>は2023年5月に3ヶ年(2024年3月期~2026年3月期)の中期経営計画「~First Magic 2025 Towards 2030 Vision~」を策定した。2030年までに同社のパーパス「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」を国内で実現するために、3つのフェーズを設定した。「Phase1」と位置付けている今回の中期経営計画では、新たな成長軌道を創るために、国内外のアドテクノロジー事業の強化を行う。
数値目標は、2026年3月期に売上収益162~202億円(2025年3月期計画102億円)、売上総利益132~164億円(同80億円)、営業利益45~55億円(同23億円)、親会社の所有者に帰属する当期利益30~37億円(同17億円)を掲げている。ただし、この数値目標はソーシャルワイヤーとの統合効果を反映させた形で今後見直される予定である。見直しにあたっては、ソーシャルワイヤーとの統合効果に加え、Zeltoに関するPMI進捗や米国の広告市場動向に基づく業績見通し等も踏まえ、計画を策定する。
全体方針として、SSP領域では、これまで未攻略であった動画領域のシェアを拡大するほか、エンタープライズ領域に属する企業との取引深耕・拡大を行うことでさらなる業績の向上を図る。DSP領域では、直近でリリースしたリテールメディアプラットフォーム(RMP)のほか、大手広告代理店の開拓によるエンタープライズ領域のシェア拡大を図る方針である。マーケティングSaaS事業では、エンタープライズ領域の拡大を図るために投資効率の高いマーケティング施策に注力するとともに、大型代理店施策を強化する。新規事業としては、新設した子会社JAPAN AIとのマーケティング領域での協業を想定している。海外事業では、Zeltoプロダクトを国内外で代理販売するほか、国内外のリソースをグローバルに展開する方針である。
また、これを支える経営基盤として、従業員の女性比率・外国人比率の向上によりダイバーシティを推進し、ChatGPTを活用したコーポレート業務効率化、全事業への生産性指標導入、KPIやOKR(Objectives and Key Results:企業、グループ、個人が同じ成果目標を設定し、同じ重要課題に取り組めるようにする目標管理手法)によるモニタリング体制や東証プライム市場への変更に向けた内部管理体制の強化などを実現するとしている。
同社は自社の競争優位性の源泉として「経営管理分野」「テクノロジー分野」「ビジネス分野」の3点を挙げているが、同社はいずれの分野においても積極的な人材採用により人的資本の充実に注力し、優位性を高め続けている。具体的には、経営管理面では、複数事業のアセットやブランドを統一・相互利用し自社の高成長に生かす経営を支える事業運営力や、経営人材の育成力、他組織を早期に自社の戦力とするためのノウハウ等を持つ人材である。そのため同社では上場企業の役員クラスの人材を積極的に招聘している。テクノロジー分野では、特にAIのような先端技術をビジネスに生かせるような人材や、顧客のニーズを的確に把握してシステムへ実装できる開発力を持つ人材である。ビジネス分野では、費用対効果の高いプロダクトを開発し顧客提供価値を高める責任者の立場に立てる、プロダクトマネージャーの素養を持つ人材である。各分野において積極的な人材投資を進めているが、今後は四半期毎に事業計画の達成状況を踏まえて採用規模をコントロールする考えである。人材については外部からの採用のほか、事業部門間の交流も活発化させる方針であり、そのような点も従業員の生産性向上に役立つ施策と考えられよう。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■中期經營計劃
Ginny公司(6562)制定了爲期3年(2024年3月至2026年3月)的中期經營計劃「~First Magic 2025 Towards 2030 Vision~」。爲了在2030年實現公司的宗旨「創造每個人都能在營銷中成功的世界」,他們設定了三個階段。在本次中期經營計劃中,被標註爲「階段1」,他們將加強國內外廣告科技業務以打造新的增長軌道。
數值目標爲2026年3月期銷售收入162~202億元(2025年3月期計劃102億元),銷售毛利132~164億元(80億元),營業利潤45~55億元(23億元),歸屬於母公司所有者的當期利潤30~37億元(17億元)。然而,這些數字目標將在未來根據與SocialWire整合效果進行調整。在進行調整時,將考慮與SocialWire的整合效果,Zelto的PMI進展以及美國廣告市場趨勢等,制定計劃。
作爲全局方針,在SSP領域,他們將擴大視頻領域的份額,同時通過與屬於企業領域的公司的深耕和擴大交易來進一步提高業績。在DSP領域,他們的方針是通過開發最近發佈的零售媒體平台(RMP)以及開拓大型廣告代理商來擴大企業領域的份額。在營銷SaaS業務方面,爲了擴大企業領域,他們將專注於投資效率高的營銷舉措,並加強大型代理商舉措。作爲新業務,他們計劃與新成立的子公司JAPAN AI在營銷領域進行合作。在海外業務中,他們的方針是在國內外銷售Zelto產品,同時將國內外資源全球化。
此外,作爲支撐這一切的經營基礎,他們將推進多樣性,通過提高僱員的女性比率和外國人比率來推動Diversity,利用ChatGPT來提高公司的運營效率,引入生產力指標到所有業務中,建立基於KPI和OKR(目標與關鍵結果:企業,集團,個人設定相同的成果目標,以應對相同的重要問題的目標管理方法)的監控體系,並加強內部管理體系以實現東京證券交易所主板市場的轉變。
該公司將「經營管理領域」、「技術領域」和「業務領域」列爲其競爭優勢源泉,然而在這三個領域中,該公司都專注於通過積極的人才招聘來增強人力資本,從而提高其競爭優勢。具體來說,在經營管理領域,他們擁有支持多事業資產和品牌統一互相利用的經營管理力量,以及培養經營人才、具備把其他組織早期納入公司實力的專業知識等人才。因此,該公司積極招募上市公司高管級別的人才。在技術領域,特別是AI等先進技術領域,他們尋找能夠將尖端技術應用於業務中的人才,以及具備準確理解客戶需求並將其實施到系統中的開發能力。在業務領域,通過開發成本效益高的產品和提高顧客提供價值來擔任負責人的立場,尋找具備產品經理素養的人才。儘管在各領域中均積極投資於人才,但未來的計劃是根據每季度的業務計劃達成情況來控制招聘規模。關於人才,除了外部招聘外,他們還計劃加強業務部門之間的交流,這一方針也有助於提高員工的生產力。
(編輯:FISCO分析師村瀬智一)