■三井松島ホールディングス<1518>の事業内容
(4) システックキョーワ
2021年2月に株式取得したシステックキョーワは、ドアストッパーや耐震ラッチ等の住宅関連部材の企画・製造・販売を行っている。タイに自社工場を保有していることから、企画から金型、成形、組立まで一貫してグループ内で生産を行うことができ、業界内で高いシェアを誇る。また、大手住宅・建材メーカーと直接取引により強固な関係を構築しており、商品の共同開発や特許の共同出願も行っている。足元では資材価格高騰などを背景とした住宅価格の高止まりにより新設住宅着工戸数が減少するなど、厳しい市場環境が続いている。今後は、システックキョーワの技術優位性を活かすことができる新市場の開拓を積極的に模索することにより業績の拡大を図る方針だ。
(5) MOS
2023年2月に株式取得したMOSは、レジスター機用レシートとして使用するレジスター・POSロール紙、食券や各種入場券等に使用する券売機ロール紙、来客順に対応するための番号札として使用する順番待ち受付番号用ロール紙など、各種サーマルロール紙を取り扱っている。サーマルロール(感熱紙)とは、熱を感知することで変色し、インク不要のため維持費が安く、レシートをはじめとする様々な用途に使用されている記録紙である。1962年創業のMOSは特に、感熱レジロールの加工販売において高い市場シェアを有し、業界第一位の地位を確立している。経済産業省が2023年4月に公表した調査結果によると、キャッシュレス決済の比率は、2010年の13.2%から2022年には36.0%になっている。その中でもクレジットカードが30.4%と多くの割合を占めている。政府が2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度にするという目標を掲げていることを考えると、今後もキャッシュレス決済比率は増加することが予想される。クレジットカード決済の際に発行されるレシートは利用者用、カード会社用、店舗用の合計3枚と現金決済に比べて多く、今後もMOSの感熱レジロールに対するニーズは堅調に推移することが見込まれる。加えて、2023年10月には三菱製紙株式会社<3864>の連結子会社(孫会社)である株式会社カツマタから感熱紙の加工販売事業を譲り受けた。カツマタの感熱レジロールは大手コンビニエンスストアチェーン等で最終的に利用される分野に強みを有している。スーパー、ドラッグストアなどの販路を得意としてきたMOSは、今回の事業譲受でコンビニエンスストアという新たな販路を獲得した格好だ。今後、業績拡大スピードがさらに高まるものと思われる。
産業用製品分野
(6) CST
2017年2月に株式取得したCSTは、液晶パネル・有機EL・電子部品等の製造に用いられるマスクブランクス※の製造・販売を行う。1977年に国内初のマスクブランクス専業メーカーとして創業し、国内外有力メーカー等優良な顧客基盤を保持している。CSTの製品は顧客商品開発過程で消費されるため、最終商品の動向影響は比較的受けにくく、業績は安定して推移している。
※マスクブランクスとは、半導体等の回路パターンを描画するための素材で、版画の原版のような役割を担う。
市場環境に関して、半導体はシリコンサイクルと呼ばれる好況・不況のサイクルがあるものの、中長期的には安定して推移すると弊社は見ている。2022年半ばから世界的なインフレや地政学リスクの高まりなどを受け市場環境は軟調に推移してきたものの、足元では市場縮小に底打ちの兆しが見られる。5G、ビッグデータ、AI、IoTといった大きなトレンドは継続しており、これらのデジタル技術を支えるうえで半導体は重要な役割を担っていること、経済安全保障の観点等から自国での量産体制を整える政府方針があることなどから、中長期的に半導体に対するニーズは堅調に推移すると弊社は考える。実際、半導体の世界市場規模は、2015年の335,168百万米ドルから2022年には574,084百万米ドルに成長(CAGRは8.0%)し、さらに2024年には588,364百万米ドルまで拡大すると予想されている※1。また日本製半導体装置の販売高についても、2020年の23,835億円から2025年には44,383億円に拡大すると予想されている※2。
※1 出所:世界半導体市場統計(WSTS)
※2 出所:(一社)日本半導体製造装置協会
(7) 三生電子
2020年4月に株式取得した三生電子では、水晶デバイス※用計測器・生産設備の製造販売、並びに関連するハードウエア・ソフトウエアの製造販売を行っている。1963年に創業し、水晶デバイス製造工程のうち組立~検査までを幅広くカバーしたインラインシステムを構築できる国内唯一の装置メーカーである。顧客との強固な関係や価格競争力、高い技術力が強みである。2022年3月期より組立工程の前段階であるブランク工程も含めたインラインシステムを開発・販売開始しており、他社との一層の差別化を実現している。また、2024年1月には三生電子が米国に新たに設立したSansei America, Inc.,を通じて、Saunders & Associatesを買収した。Saunders & Associatesのネットワークアナライザー(水晶振動子用の計測器)は精度の高さと使用の簡便さにより、国内だけでなく、中国、中国台湾、欧米など世界中の水晶デバイスメーカーで使用されている。今回の買収によって、三生電子の水晶デバイス業界におけるさらなるプレゼンスの向上とグループシナジーの創出を追求していく構えだ。
※水晶の(逆)圧電効果(物質に電力をかけると高速かつ精確に振動する性質)を利用した電子部品。あらゆる電子機器に搭載され、特にスマートフォンなどの無線接続機器には必要不可欠となっている。自動車のエレクトロニクス化や通信インフラ5G対応など、成長分野での用途拡大が見込まれている。
半導体市場に関しては、コロナ禍後の消費活動の変化や、世界的なインフレなどを受けて在庫調整局面が継続していたものの、足元では底打ちの兆しがでている。また、先述した理由から中長期的には半導体に対する需要は安定して推移するものと弊社は見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■三井松島控股<1518>的業務內容
(4) 系統技術共和
2021年2月收購的系統技術共和從事住宅相關部件的企劃、生產和銷售,包括門擋和抗震門閂等。由於在泰國擁有自己的工廠,因此可以在群內從企劃、金型、成型到組裝的流程中一併進行生產,並在行業內擁有很高的市場份額。此外,他與大型住宅和建材製造商建立了牢固的關係,共同開展商品開發和專利共同申請。當前,由於資材價格上漲等原因,住宅價格高居不下,致使新建住宅開工數量不斷減少,市場環境嚴峻。未來,系統技術共和將通過積極探索新市場,充分發揮其技術優勢,擴大其業務規模。
(5) MOS
2023年2月收購的MOS經營各種熱敏捲紙,其中包括用作POS捲紙和票據銷售機捲紙的熱敏紙以及用於等候接待牌號的捲紙。熱敏紙是一種記錄紙,通過感應熱量變色,無需油墨,因此維護成本低,並用於多種用途,包括收據。 MOS成立於1962年,尤其在熱敏捲紙的加工和銷售方面佔有很高的市場份額,並確立了業界首屈一指的地位。根據2023年4月工業產業省公佈的調查結果,無現金支付的比率從2010年的13.2%增加到2022年的36.0%。其中,信貸卡佔了30.4%。考慮到政府設定了將無現金支付比率提高到40%左右的目標,預計今後無現金支付比率將繼續增加。在信貸卡支付時,會發出3張收據,包括用戶用、信用卡公司用和商店用,相對於現金支付而言資深mos的熱敏捲紙需求還將穩步增加。此外,於2023年10月從三菱紙業股份有限公司<3864>收購了感熱紙加工銷售業務。KATSUMATA的熱敏收據紙在大型conveniencestorechain中最終被使用。 MOS曾經在超市、藥店等銷售渠道上有着非常好的賣點,但是通過此次出售業務的轉讓,取得了conveniencestore這樣的新營銷渠道。未來,可預見業績的擴大速度將會更快。
產業用產品領域
(6) CST
收購的CST於2017年2月從事液晶面板、有機EL、電子元器件等生產用的掩膜版的製造和銷售。CST是國內第一家專業生產掩膜原件的公司,成立於1977年,擁有國內外優質客戶基礎。CST的產品在客戶開發商品的過程中被消耗,因此最終商品的走向不太受影響,業績相對穩定。
※掩膜原件是一種製作用於開發集成電路和其他部件的圖案的材料,起到刻版的原版作用。
有關市場環境,雖然半導體存在所謂的硅週期景氣和不景氣循環,但我們認爲中長期來看,情況將保持穩定。雖然市場環境由於世界範圍內的通貨膨脹和地緣政治風險的上升而趨於疲軟,但當前市場萎縮的趨勢已經見底。大型趨勢如5G、大數據、AI、物聯網等仍在持續,半導體在支撐這些數字技術方面扮演着重要的角色。從經濟安全保障的角度等考慮,政府正在制定本國的半導體量產體制,我們認爲中長期內對半導體的需求將繼續保持強勁。實際上,根據預計,2015年半導體全球市場規模達到3351.68億美元,到2022年將達到5740.84億美元(CAGR爲8.0%),並預計到2024年,將擴大至5883.64億美元※1。另外,日本半導體設備的銷售額預計從2020年的2383.5億日元增加到2025年的4438.3億日元※2。
※1 來源: 世界半導體市場統計(WSTS)
※2 來源: (一社)日本半導體制造裝置協會
(7) 三生電子
三生電子是在2020年4月份收購的公司,專門從事水晶器件用測量儀器、生產設備的製造和銷售,以及相關硬件和軟件的製造和銷售。公司成立於1963年,是國內唯一一家能夠全面覆蓋水晶器件製造工藝的線上系統的設備製造商。它的優勢在於與客戶的穩固關係、價格競爭力和高超的技術實力。從2022年3月開始,公司開始開發和銷售包括毛坯(Blank)工藝在內的線上系統,以進一步差異化自身與其他公司。此外,在2024年1月,三生電子通過其在美國新設立的Sansei America, Inc.公司收購了Saunders & Associates。Saunders & Associates的網絡分析儀(用於水晶振盪器的測量儀)因其高精度和簡便使用而在國內外水晶器件製造商中廣泛使用。通過此次收購,三生電子意在提高其在水晶器件行業中的存在感並創造集團協同效應。
※利用水晶(逆)壓電效應(施加電力後物質能夠快速且精確地振動的性質)製造的電子元器件。被用於各種電子設備中,特別是對於無線連接設備如智能手機等而言是必不可少的。在汽車電子化、通信基礎設施5G的應用擴大等成長領域中有着巨大的發展前景。
對於半導體市場而言,雖然在疫情後消費活動發生了變化,世界範圍內的通貨膨脹等因素導致庫存調整環節持續進行,但在當前形勢下已經開始出現觸底反彈的跡象。此外,由於上述原因,我們認爲中長期內半導體需求將保持穩定增長。
(作者:富士客座分析師清水陽一郎)