■今後の見通し
2. 成長戦略
はてな<3930>は中期目標として、2026年7月期に売上高45億円を目指している。2024年7月期までを先行投資期間と位置付け、2025年7月期以降は「GigaViewer」や「次世代Mackerel」を中心としたテクノロジーソリューションサービスを成長エンジンとして年率15%前後の売上成長を実現していく考えだ。また、2025年7月期以降は社員の増員ペースも緩やかなものとなり、人件費やDC利用料の対売上比率も増収効果で低下することが見込まれ、利益ベースでも増益路線に転換する見通し。「GigaViewer for Apps」や「次世代Mackerel」が順調に成長すれば、3年後には利益ベースで過去最高更新が射程圏に入るものと弊社では見ている。
(1) テクノロジーソリューションサービス
2026年7月期の売上目標は2023年7月期比1.5倍増の30億円強を目指す。出版社のDX支援サービスとなる「GigaViewer」を成長エンジンとして、年率15%超の成長を見込む。「GigaViewer」はWeb版の導入顧客に対して、アプリ版のリプレイスまたは新規アプリの導入を進める戦略だ。集英社の「少年ジャンプ+」案件で行ったことがまさにこの戦略に沿っており、これは他のWeb版導入顧客に対しても適用可能であると同社は見込んでいる。アプリ版はWeb版に対して課金率が高いため、レベニューシェア型サービスによる売上が大きく伸びる可能性がある。Web版での安定した運用実績等が評価され、アプリ版での引き合いは従来から多かったが、大型開発案件「少年ジャンプ+」にリソースを投入していたため手が回らなかった。今回、同案件の納品を完了したことで、今後これら有力見込み案件を順次受注していくことになる。現在、アプリ版は2つのサービスにしか導入されておらず、シェア拡大の余地は大きい。
また、リプレイス案件は新規案件と比べて開発期間が長くなるという課題があったため、開発基盤を見直し、リプレイス案件でもスムーズに開発が進められるようにしたほか、アプリ版の機能拡充により広告運用やポイント販売等のマネタイズ支援の強化も図っており、レベニューシェア型サービスの拡大も見込まれる。(公)全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、2023年の電子コミックの市場規模は前年比7.8%増の4,830億円となり、紙媒体の市場縮小が続くなかで安定成長が続いている。「GigaViewer」関連の売上高はアプリ版でのシェア拡大並びにレベニューシェア型サービスの増加によって、2025年7月期以降も高成長が続くものと予想される。
一方、「Mackerel」については2024年2月にAWSのパートナー認定取得※やISMSの認証を取得したことを発表しており、中規模のエンタープライズ・パートナー企業をターゲットに定め販売を強化していく。企業の情報システムのクラウドシフトや情報セキュリティ管理体制の強化が進むなかで、こうした認証を取得していることは受注活動において今後プラスに働くものと期待される。特に、一定規模以上の企業ではISMSの認証取得を採用基準にするところが多く、受注活動において足かせとなっていた。こうした企業との商談期間は平均で1年程度かかることから、売上面で効果が出てくるのは2025年7月期の下期以降になると予想される。
※「AWS ISVワークロード以降プログラム」のパートナー認定を取得。顧客のワークロードのAWSへの移行を加速させる戦略及び実行に貢献するとAWSが判断したサービスを認定するもので、日本企業で初めて取得した。
また、「次世代Mackerelアーキテクチャー」の正式版を2024年後半にリリースする予定にしており、現在よりも大幅に顧客層が拡大するものと期待される。従来の独自規格からオープンソースの「OpenTelemetry」で定める標準規格に準拠することで企業も導入しやすくなるためだ。また、同時期にSAML※認証対応の正式版も開始するほか、課金体系も従来のホスト(サーバー)数に連動した課金体系だけではなく、監視対象となるメトリック数(監視項目数)に連動した課金体系の導入や価格改定を検討するなど、ユーザーの利便性を図ることで顧客獲得を進めていく戦略だ。さらには、「Mackerel」の機能についても従来は、使いやすさを重視しサーバーのエラー発生などの監視サービスだけを提供していたが、多様なニーズに応えるべく「OpenTelemetry」への対応を機に、アプリケーション層まで監視の範囲を広げて様々なデータを収集することでエラー発生の原因分析まで行えるよう、段階的に機能を拡充していく予定にしている。こうした取り組みにより、「Mackerel」の売上高も2025年7月期の後半以降は再び高成長路線に復帰するものと予想される。
※SAML(Security Assertion Markup Language)とは、異なるインターネットドメイン間でユーザーの認証を行うための、XMLベースの標準規格のこと。シングルサインオンを実現するための手段の一つ。
(2) コンテンツマーケティングサービス
コンテンツマーケティングサービスでは、ニーズが旺盛な人材採用関連市場への取り組みを強化し、採用目的オウンドメディアの運用件数を拡大していくほか、採用コンサルティングやオプションサービス(SNS広告運用、動画コンテンツ制作支援等)の提案強化によるメディア件数当たり売上高の増加を図り、2026年7月期の売上高で1,000百万円規模を目指す(2023年7月期は697百万円)。
(3) コンテンツプラットフォームサービス
コンテンツプラットフォームサービスでは、アドネットワーク広告単価の下落傾向が続くなか、記事コンテンツの有料販売サービスや書き手の支援サービスを充実していくことで売上高の回復に取り組む。2026年7月期の売上目標は、2023年7月期並みの水準(421百万円)を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
■未來展望
2. 增長戰略
作爲中期目標,Hatena<3930>的目標是截至2026/7財年的銷售額達到45億日元。該計劃將2024/7財年定位爲提前投資期,其想法是從2025/7財年起,使用以 “GigaViewer” 和 “下一代鯖魚” 爲中心的技術解決方案服務作爲增長引擎,實現每年約15%的銷售增長。此外,從2025/7財年開始,員工增長步伐將放緩,由於銷售額增加的影響,勞動力成本和DC使用費與銷售額的比率預計也將下降,而且預計即使在盈利基礎上,它也將轉向利潤增長線。如果 “GigaViewer for Apps” 和 “下一代鯖魚” 穩步增長,我們預計,3年後以盈利爲基礎的歷史新高更新將進入攻擊範圍。
(1) 技術解決方案服務
2026/7財年的銷售目標是超過30億日元,與2023/7財年相比增長了1.5倍。使用面向出版商的數字體驗支持服務 “GigaViewer” 作爲增長引擎,預計其年增長率將達到15%或以上。“GigaViewer” 是一種策略,旨在替換應用程序版本或爲引入網絡版本的客戶推廣新應用程序的引入。集英社的 “Shonen Jump +” 項目所做的事情完全符合這一戰略,該公司預計,這也可以應用於引入網絡版本的其他客戶。由於與網絡版本相比,應用程序版本的計費率更高,因此收益共享服務的銷售額有可能顯著增加。已經對Web版本的穩定運行結果等進行了評估,過去對應用程序版本的詢問也很多,但是由於資源已投入到大型開發項目 “Shonen Jump +” 中,因此難以管理。由於這次同一項目的交付已經完成,我們將按順序接受這些有前途的項目的訂單。目前,該應用程序版本僅引入了2種服務,並且還有很大的市場份額擴展空間。
此外,由於存在替代項目的開發週期比新項目更長的問題,因此對開發基礎設施進行了審查,以便即使在替代項目中也能順利進行開發,並且還通過擴展應用程序版本的功能來加強廣告運營和積分銷售等貨幣化支持,並且預計還將擴大收入分享類服務。根據(公衆)全國出版協會和出版科學研究所的公告,2023年的電子漫畫市場規模將比上年增長7.8%,達到4830億日元,隨着紙質媒體市場的持續萎縮,穩步增長仍在繼續。由於應用程序版本的市場份額增加和收益共享服務的增加,即使在2025/7財年之後,與 “GigaViewer” 相關的銷售額預計仍將繼續高速增長。
同時,宣佈 “Mackerel” 在2024/2年獲得了AWS合作伙伴認證*和ISMS認證,並將通過瞄準中型企業合作伙伴公司來加強銷售。隨着企業信息系統的雲遷移和信息安全管理系統的加強,預計獲得此類認證將對未來的訂單接受活動產生積極影響。特別是,一定規模或更大的公司經常使用ISMS認證作爲僱用標準,這阻礙了驗收活動的順序。由於與這些公司的業務談判平均時間約爲1年,因此預計銷售方面的影響將在2025/7財年下半年之後顯現出來。
*獲得了 “AWS ISV 工作負載及其他計劃” 的合作伙伴認證。它對AWS確定的服務進行認證,這些服務有助於加快客戶工作負載向AW的過渡的戰略和執行,並且它是第一家收購該服務的日本公司。
此外,“下一代鯖魚架構” 的正式版本計劃於2024年下半年發佈,預計客戶群將比現在大幅擴大。這是因爲通過遵守開源 “OpenTelemetry” 從傳統專有標準中定義的標準,公司可以更輕鬆地引入它。此外,除了大約同時啓動與SAML*身份驗證兼容的正式版本外,計費系統不僅是與傳統主機(服務器)數量相關的計費系統,還是一種通過考慮用戶便利性來促進客戶獲取的策略,例如引入與要監控的指標(監控項目數量)數量相關的計費系統,以及考慮調整價格。此外,過去,“Mackerel” 的功能強調易用性,僅提供服務器錯誤發生等監控服務,但爲了應對多樣化的需求,計劃逐步擴展該功能,通過將監控範圍擴大到應用層並收集各種數據來確定錯誤發生的原因。由於這些努力,預計 “鯖魚” 的銷售也將在2025/7財年下半年之後再次恢復高增長線。
*SAML(安全斷言標記語言)是一種基於 XML 的標準,用於對不同互聯網域之間的用戶進行身份驗證。實現單點登錄的手段之一。
(2) 內容營銷服務
在內容營銷服務方面,我們正在加強需求強勁的人力資源招聘相關市場的努力,除了擴大以招聘爲目的的託管媒體的案例數量外,我們的目標是通過加強招聘諮詢和可選服務(SNS廣告運營、視頻內容製作支持等)的提案,提高每個媒體案例的銷售額,目標是2026/7財年的銷售規模達到10億日元(6.97億日元)2026/7財年)。
(3) 內容平台服務
在內容平台服務方面,隨着廣告網絡廣告單價的持續下降趨勢,我們將努力通過加強文章內容的付費銷售服務和爲作家提供的支持服務來恢復銷售。2026/7財年的銷售目標與2023/7財年的銷售目標相同(4.21億日元)。
(作者:FISCO 客座分析師佐藤喬)